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星に願いを  作者: 青鯖
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試験一日目

そうして今に至る。

「ねぇ、会議を始めた所で会場も勝利条件も相手も聞かされていないのにどうするのよ」

リリィの言う通り、私たちはクラスでチームを組むということ意外話を聞いてない。クラスのみんなが黙る中ゲニアスは高らかに笑って言った。

「ふふふ、そんなだからお前は俺には追いつけないんだよ!」

「はぁ?!今私に向かってお前って言いましたか?!」

「ふ、二人とも落ち着いて……」

二人が口論を始めそうになり、ダズが止めに入るが見事に跳ね返された。

「あの二人はほっとこう。じゃあまずは……」

それから三日はあっという間に過ぎ、テスト当日になった。


テスト当日。チャイムがなり、私たちは自分の席に座る。

「みなさん、おはようございます。今日は良いテスト日和ですね。午前中は魔力測定をします。午後からは筆記試験を二つしてもらいます。そちらの詳細はテスト直前に話します。では魔力測定の説明をします。魔力測定は合計十種類受けてもらいます。それではまず一つ目は………」

「ちょっ、詳細は?!……っていうか先生十種類も受けるんですか?!」

やはり、セリーはいいツッコミをしてくれる。とてもありがたい存在だ。

「セリーさん流石です。私あなたが突っ込んでくれると信じて詳細を省いたんですよ。やはりあなたの突っ込みはとても嬉しいですね。もちろん教師としてですよ。是非授業中にもよろしくお願いしますね。」

「な、教師たるもの生徒で遊ぶなんて……信じられません」

私もブラべ先生と同じ思考にいたったことが信じられません。

「まぁ、冗談はさておき。あなたたちは世界の希望なんです。だからこそ私たち教育者側も正しい教育をしなければならないのです。そのためにはより正確な数値を抽出する必要があります。なので十種類の魔力測定を導入しているんです。では、時間も限られていますので早速始めましょうか」


一種類目は現在の魔力量の測定だ。二種類目の魔力測定は生まれつきの魔力量の測定。生まれた時に持っていた魔力量の測定だ。三種類目は今までで、増えた魔力量の測定。そのあとの三種類は、人工魔法、自然魔法の中の、攻撃系の魔法、サポート系の魔法においてどのくらい自分の魔力を引き出せているかというテストをやった。次にイメージによる魔法の具現化の限界を測った。これは自分で自覚している魔力量がどの程度なのかを調べるテストらしい。次に魔力親和性のテストを二種類。決められた時間内でどれだけの魔力を消費し、無機物の物体にどれだけ魔力を入れることができたか、そして九適性との相性を、それぞれの魔力が込められた石に触れることで測った。

(やっと終わった。もう、無理死にそう………)

魔力を消費するのには体力を使うので一日に何回も魔力を限界まで放出させるのはとてもしんどかった。

「はい、みなさんお疲れ様です。みなさんのおかげで予定時間通り終わらせることができました。」

「なー、あともう一種類はしないのか。俺たちまだ九種類しかしてねーけど。」

確かに私たちは九種類の魔力測定しかしてない。まさかあと一種類のテストはありませんでした!とかいうんじゃないのか、そう思ったが、

「もう勝手に測らせてもらったので終わってますよ。ちなみに魔力の回復スピードと量についての測定でした。」

「だから魔力回復のポーションを使わずに自然回復を待っていたのか。」

「その通りです。にしてもみなさん体力も魔力もすっからかんでしょうし、魔力回復のポーションを差し上げます。お昼を挟んだら次は筆記試験なのでしっかり頭をやすめてくださいね。先生は魔力測定の結果をまとめてきます。」

私たちにポーションを渡して、ブラべ先生はすぐに教室を出た。


「では、筆記試験の説明を始めます。筆記試験は合計二回いずれも90分のテストです。、一つは一問一答の様な簡単な問題しかでないテストです。もう一つはあなたたちがどう頑張っても解けない問題、もしくは正解の存在しない問題のテストです。テスト間の休憩時間は15分とします。また、テストの解答が早く終わった方はテスト用紙を裏返して、退出してもらって構いません。その場合はなにか質問があれば挙手してください。それではチャイムがなったらスタートです。」


キーンコーンカーンコーン。

「みなさんお疲れ様でした。」

テスト用紙が浮遊魔法で回収されていく。

「いやー最初のやつは結構いけたんだけど二個目がなぁ」

「ゲニアスさん……私は全然でしたぁ」

「まぁプレッテ嬢、あなた自信がないのですか」

「……はい、一夜漬けでなんとかなると思ったんだけど」

「一夜漬け?!そんなのだめよ、ちゃんと毎日勉強しないと」

「そういうセリーは自信あるの?」

「もちろん!……と言いたいですけど二つ目のテストが……」

「なににせよ俺がナンバーワンだぁぁぁ!」

みなそれぞれの感想を述べる中、クレラゼが話しかけてきた。

「リトぉ〜テストどうだったぁ〜?」

「……難しかったよ。クレラゼはどう?」

「ぼくはぁ〜ね、だめだめだよぉ〜。でも良かったぁ今回も僕の予想は外れなさそうだから。」

「……また結果を予想したの?」

「知りた〜い?」

「………私の順位だけ」

「ふ〜ん、まぁいいよぉ〜。リトはね僕と最下位争いをするっぽいよ。」

まぁそうだろう、自分の成績に期待はしていなかった。だが……

「でも以外かも。クレラゼはもっと順位高いのかと思ってたから」

そう。クレラゼもそこまで頭が悪いとは思ってもいなかった。

「それさぁ〜本気で言ってる〜、ぼく学力ぜんぜんないんだよねぇ、まぁ明日もテストだし反省会はまた今度かなぁ」

気楽なことを言っているクレラゼを後に私は明日の準備に取り掛かった。

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