居場所
それから私はすぐにルミナスたちと合流した。時間は半日ほど過ぎており、神殿に戻るとフィル様に牧師さん、なぜかルミナスからも怒られた。
「あなたはこの島がどれだけ危険なのか分かっていたんですか?いくらこの島に慣れているからと言って、昔ほど安全ではないんですよ」
フィル様は私とは何も関係ないのに怒ってくれた。
「リト、無事で本当に良かったです」
牧師様は一度私を注意した。その後は私のことを心配してくれた。二人には一時間ほど怒られたが悪い気はしなかった。
「取り敢えず今日は神殿で寝なさい。私とルミナスと近くの部屋を貸しましょう。」
鍵と部屋の場所を教えてもらい私はすぐに移動した。
「君ってほんとバカだよね。僕らに仲間はずれにされたからって、拗ねて、探検しに消えるなんて、本当にばかだよ。その上一時間以上のお説教とか。」
それに比べてルミナスは私に口煩く付き纏ってくる。
「揶揄いに来ただけならさっさと部屋戻りなよ。私もう寝たいんだけど」
「君が逃げないか見張っているんだよ。別に俺のことなんて気にせず寝ればいい」
どうしても一人になりたかった私は、部屋に着いても離れようとしないルミナスにこう言った。
「フィル様に用意してもらった寝巻きに着替えるから席外してよ。」
流石のルミナスもそう言われて部屋から出て行った。
「それならいいけどよ。ドアの前に居るから着替えが終わったら言えよ。」
そう吐き捨てて大人しく部屋からでていった。
(やっといなくなってくれた……。)
私は静かに防音魔法を使った。
「クロ起きてる?」
すると今まで静かだった服がバタバタと動き出した。
「ふふっ、わかったからちょっと待ってて」
私はこっそりと持ち出していた、ロゼットを取り出す。
「クロ、この中来れる?」
ロゼットに乗り移る様指示すると、そこに移ったクロは姿を表した。
「お姉ちゃん!これすごいよ!お話もできて、動き回れるの!」
ちゃんと黒の意思を移動させられた様で安心する。嬉しそうにしているクロを見ていると、私も笑顔がこぼれた。
「クロ、私と約束して欲しいの。私が話し掛けない限り絶対に姿を出さないで。」
クロは不思議な存在だ。トラブルに巻き込まれたいために、クロの安全を守るために提案した。
「お姉ちゃん、うん!約束するよ!」
「じゃあ早速、今扉の前に人を待たせているからここに戻ってくれる?」
そう聞くと。クロは大人しくロゼットに戻っていった。急いで寝巻きに着替え、防音魔法を解いて私はルミナスを呼び出した。




