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星に願いを  作者: 青鯖
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クラスメイト

魔法学校二日目教室に入る。クラスは授業によって変わる。通常授業は八クラスに分かれ、八年間クラスのメンバーと担任は変わらない。次に専門授業は六適性に分かれての授業がある。

(私のクラスはここですか………私を含め女性四人、男性五人のクラスなのか)

「ねぇ、こんにちは私はリリィ・フレイム・ソリタリィよ。あなたホーリーなんでしょ、特別に私のお友達にしてあげるわ」

(………ソリタリィの令嬢、想像以上に天狗のようね)

ソリタリィ。世界最大の商業チームであり、魔道具の製作も携わっている大富豪。桁違いの技術力と商業センスで炎燃料期からの復興に大きく貢献した家紋の一つだ。その社長令嬢、甘やかされて育ったのが丸分かりだ。

「……私の名前はリト・ホーリーよ。これからお友達としてよろしくね……リリィちゃん。」

「……っま、まぁよろしくね………リト嬢。そろそろ初めての授業見たいですわね。また後でゆっくり話しましょリト嬢。」

「みなさん席についてください。えー、昨日の入学式でも紹介がありましたが、改めて今日から八年みなさんの基本を担当します、ブラべ・シャドーと申します。えーとなにか質問があればどうぞ。」

誰も質問をしようとする気配がなく気まずい空間が広がり始めた頃一人が質問した。

「……あのこのクラスってどうやって決まったんですか?」

「えーと、君はダズ・アース君だね。質問に答えます。九適性の偏りがないようにクラスは決められています。」

「えっそれだけなのかよ?」

「はい、それだけですよゲニウス君。細かいところは……まぁクジだとでも思ってください。他に質問は…なさそうなので自己紹介に移りましょう。じゃあ前から順番に名前言ってもらっていいですか。」

(この先生なんか生徒の扱い雑じゃない?)

「クワイル・ウィンド以上だ。」

無口で体が細く、灰色の瞳がとても鋭い、どこか近寄りがたい雰囲気を纏っている。

「じゃあ次は俺だな。俺の名前はゲニウス・グレース、七天大魔法士になる男だ。よろしくな。」

「まぁ、随分と大口を叩くのですね。私はリリィ・フレイム・ソリタリィですわ。このクラスで一番の魔法士ですので、ゲニウス様が七天大魔法士になったとしても私を超えることはできないと言うことお忘れなく」

「なんだと?!」

ゲニウス・グレース、明るい性格で清潔感のある見た目をしている。それと同様、一挙一動から気品が感じられるリリィ・フレイム・ソリタリィ。

「次は僕かな。僕の名前はシオル・ライトニング・ジロールだ。これからよろしく頼む。」

「ジロールってまさか」

「……ジロールって誰だ?」

シオル・ライトニング・ジロール。彼の先祖リコンソ・ジロールは魔法士の父と言われていて歴史に名を残す偉大な魔法士だ。七天大魔法士という名誉も最初は彼のために作られたと言われている。ちなみに彼イケメンすぎて、顔の周りに謎の光がある。

「ぼ、僕はダズ・アース。仲良くしてくれると嬉しいな。」

ダズ・アース。大人しそうな見た目に優しい口調だが、あの空気の中で質問できるほど肝がすわっている男。

「プレッテ・シャドーです。よろしくお願いします。」

プレッテ・シャドー。見た目から闇魔法使いとは考えずらいほどお人形のような可愛さをもつ少女。背がちっちゃくてかわいい。

「セリー・アクアよ、よろしく。」

セリー・アクア。短い髪にメガネをかけている。口調と態度から察するに相当真面目な人なのだろう。

「私はリト・ホーリー。これからよろしくね。」

リト・ホーリー。いつもふわふわしていて掴みどころのない性格をしている。

「あー次は僕の番ね。ぼくは〜クレラゼ・クリエイト超平和主義者だよ〜。よろしく〜」

クレラゼ・クリエイト。超平和主義を名乗っている。ゆったりとした喋り方にだらしない格好をしている。超平和主義者らしい。

「よし、これで全員の自己紹介が終わりましたね。うーん時間が余ってしまいました。ではみなさん復習と予習をしましょう。」

そういうと、黒板に文字を書き始めた。

「知っていると思いますが、魔法の発動には使用者、媒介物、願いを唱える必要があります。ここからが予習です。それを踏まえて最も簡単な人工魔法物である物を浮かす魔法をやってみましょうか」

そういうと、目の前に木の板が置かれた。これを浮かせという意味だろう。物を浮かす魔法これは最も簡単な魔法と言われているが自然魔法、特異魔法の基礎であるため、これの完成度により実力は大きく変わると言われている。

「ふんっ、そんなの簡単ですわ。ルビーよ私リリィ・フレイム・ソリタリィが願いますわ目の前にある木の板を浮かせあそばせ!」

リリィが魔文を唱えると板はキレイに宙に浮いた

「こんなものですわ!」

「俺もっ、杖よゲニウスが願う木を浮かせたまへ」

ゲニウスも魔文を唱え、見事に板を浮かせた。

その二人に続いて全員が魔文を唱え、木の板を浮かせた。

「みなさん無事に浮かせられましたね。では、授業が終わる残り二十分間続けましょう。」

「な、なんですってーー、そんな無茶苦茶な」

「そうです。先生そんなの無理です、常識的に考えて不可能です」

そうだ、物体を浮かせることはさほど難しくないだがそれは一時的なことだ。長時間となると集中力も魔力も、もたなくなってしまう。

「無理ではありませんよセリーさん。現に私は最低1時間の持続が可能です。逆にこのくらいできないならばこの学校で生き残れないですよ。」

「そ〜だよ〜、物を浮かすって〜いうことはさ〜ぁ〜魔法を操る〜基礎なんだから〜。ま〜ぁ〜このクラスで〜できるの〜まだ二人しかいないみたいだけど」

「ふ、ふたり?」

「そういうからにはクレラゼはもちろんできるんだよね」

「……まぁ〜結果はす〜ぐにわかるさぁ〜」


二十分後

「みなさんお疲れ様です。しかし、素晴らしいです。少し難易度が高いと思ったのですが二人も合格者が出るなんて……本当に素晴らしいですよクレラゼくん、ゲニウスくん。」

そうクレラゼが予想したように二人は二十分間物を浮かせることに成功した。次点でリリィとシオルが、残り一、二分でリタイア。プレッテちゃん、ダズくんにクワイルが十五分くらい続けることができた。私も含めて他は五分から十分程度でリタイアした。


「ふっふははははははは見たか、これが将来七天大魔法士になるものの実力だぁ!」

「……くっ悔しいですわ、あともう少しでしたのに!」

「大丈夫ですよリリィさん、これは反復練習で継続時間をいくらでも伸ばすことが可能です。今はまだ不可能でも、着実にできるようになるとても良心的な魔法技術の上げ方です。なので、九名ともこれからも精進するように!次は体力作りの授業が三時間続けてですね。初めてなのでここで待っていてください。」

これで初めての授業が終わった。

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