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星に願いを  作者: 青鯖
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謎組織

補習も終わり、自分の部屋に戻る。

(私ってやっぱ天才!)

そう思い、満点のテスト用紙を眺める。そして、デモ先生がこれが招待状に変わると言っていたことを思い出す。解呪もホーリーの専門だとドレアン先生が言っていたことを思い出す。

(取り敢えずやってみよ)

そう思い、まずテストに隠された術式を見つける。今回は分かりやすく、テストの右下に術式が書いてあった。術式に手をかざすと目の前に拡大された術式が現れた。初めて見た術式は数字が並んでいるだけだった。それを一から順に繋ぐと術式が解けた。簡単すぎて解呪をした実感が湧かず、ムズムズする。テストに目を向けると問題は消え、メッセージが浮かび上がっていた。


"光が満ちた時、知識の館へ"


光の満ちる時………これは、きっと満月のことだろう。昔から満月はそう例えられがちだ。そして、知識の館というのは………どこなんだろう。そう思い、早速学校の地図を見る。当たり前だけど"知識の館"などといった場所はない。きっと何かの言い換えなのだろう。暫く考えてみたがあまりよくわからなかった。だから、図書館に行き、文献を調べることにした。学校の図書館は年中無休であるため、夜でも使用することが可能だ。図書室に入るが、テスト終わりの時期で、夜も遅いので人は誰もいなかった。私の気分は上がり、調べ物への意欲も高まった。数時間後、なんの収穫もなく、私は途方に暮れていた。なんでなにもわからないんだと机に突っ伏していると手の指先に光が当たった。何かと思い、上を見上げると月がきらきら輝いていた。

(ここって天窓だったんだ)

きれいだと思って眺めていたら。ほんの一瞬光の道導が現れた。その時、招待状の言葉が頭をよぎる。「もしかして」、そう思い急いでそれを追うとそこには一冊の本があった。本のページをめくると空白のページが暫く続き、丁度真ん中くらいのところで印字された文字を見つけた。"愛の告白を"そこにはそれだけ記されていた。その文に困惑しつつ、愛の告白をしようとした。だが、一人での告白は想像以上に恥ずかしい。一人でもんもんと考えていると、月が目に入った。さっき読んだ文献に昔の詩人で愛と月を絡めたものがあると書いてあったのを思い出した。

「月が綺麗ですね」

私はボソッと呟いた。その瞬間天窓が消え、冷たい風が肌に触れた。

「ようこそ、お客人!」

「ホーリーライト!」

知らない場所に知らない声、私は迷わず、目眩しの魔法を使った。だがその魔法は何かに打ち消された。

「ティックショット、防御魔法の一つよ。そんくらいちゃんと避けなさいよ、ワイル。」

「酷いですよ、フェスタ先輩。確かに油断していたとはいえ、あの反応速度は対応できないですよ。それと君も急に打たないでよね!」

声の方を向くと黒髪を二つにまとめた、可愛らしい少女と、オレンジの髪をした明るそうな男性が歩いてきた。

「仕切り直しね。ようこそ生徒会へ、リト・ホーリーさん」


生徒会。生徒達のリーダーであり、学校行事の統括を任せられる。また、教師不在の場合の責任者。それが一般的な生徒会だ。しかし魔法学校の生徒会は、その優秀さを世間に知らしめ、大義が魔法界のトップに認められたものだけが入れる、称号のようなものだ。そこに属した生徒は、魔獣退治や、魔法の研究、国を運営している貴族様から政治的意見も求められることも少なからずある。そのため、彼らにはその行動に対する責任が伴ってくる。その対価として、授業の免除から学費の免除、私生活における費用の免除、卒業後の進路まで特別な待遇を受けられる。それが生徒会。そんなエリート集団の人たちがなぜこんなところにいるのか。

「なぜこんなところにあの生徒会メンバーが!、といった顔だな。それはだな新しいメンバーを探しているからだ!」

「こいつの話しは置いといて、あなた今いる生徒会メンバーは何人か知ってる?」

知るわけないので黙っていたら黒髪先輩が口を開いた。

「五人よ……人数が少ないのは別に問題じゃないの四年から八年のなかでそのレベルにいる人がたった五人なのが問題なのよ。」


詳しく話を聞いてみると、魔法学校の生徒会は四年生から八年生の間から相応しい人が選ばれる。しかし、誰彼構わず入れていたら学校側の負担が大きくなるため無闇に人を増やせないらしい。その上、今のメンバーのうち二人は八年生で来年卒業、現在のニ、三年生にその代わりとなりそうな人がいないため、今のうちに新入生にも目星をつけておこうという話らしい。


「だから、私たちは成績上位者五名に招待状を受け取るための招待をしたの。その場が補習よ。」

「なんで補習という名目で、招待されたのですか。」

「それは私たちには出来損ないがどいつなのか炙り出す使命があるからよ。まあ、他にも私たちは忙しいから時短のために天才と馬鹿を同時に誘い出そうと思って。こんくらいの術式が解けない馬鹿な奴らは魔法学校にいらないし、この程度の術式を解けない賢いだけのやつらは生徒会にはいらないということよ。つまらない、どんな自惚れ野郎が来るのかと思っていたわ。でも、面白いこともあるものね。そう思わない、迷子のあひるちゃん?」

「私は招かれざる客なんですか?」

その言葉にイラッときた私は嫌味に言い返した。

「えぇ、あなた以外の人にきてもらいたかったのが本音よ」

「ほーら、喧嘩はだめだめ」

私と黒髪の人が火花を散らしていると、オレンジ頭の人が仲裁に入ってくれた。彼は"こほんっ"と咳払いを一つすると話し始めた。

「さっきの続きだけど、他に本命の人がいたっていうのは本当なんだ」

「それは、ルミナスとかシオルとかですか?」

そう今思うと、彼らはこのことを知っていたのだろう。

「それは違うよ。また話すと長くなるんだけど、僕らは国の政治に関わることもするって話たよね。」

「はい」

「僕らは魔法学校に所属しているから、そういった観点からの若い意見が求められてる。だから、勢力的にも第三者って感じの立ち位置で、他の人たちとの衝突も人一倍多いんだ。……つまり、既に家紋に属しているお偉い様がたのご子息、ご息女様方は、政治に関して突っ込めないんだ。フェルト先輩も実はそうなんだよ。」

フェルトさん最初見た時から気品がある人だと思ってたけどやっぱり貴族だったんだ。でも確かに、シオルもルミナスも貴族で、魔法学校に属しているが、それ以前に家紋に属している。

「だから私たちには扱いやすい優秀な平民も必要なのよ」

「だから今この場には私一人なんですか?」

「ごめんなさい、お待たせしましたぁ。いやぁ最近の若者すごいですねー、私の方が尋問受けてるみたいでしたよぉ。」

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