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幕間1. 作戦会議

「アニエス、さっきは凄かったな」

「ええ、本当に。デルーゼ王相手に一歩も引かないアニエス様の熱弁には感服致しました。私も側近として鼻が高いです」

「ありがとう。イザベル様とジュディット様が、事前に答弁を考えて下さっていたからよ」


 出国前に、イザベルがデルーゼ側の反応について数十近いパターンを洗い出していたそうだ。晩餐会前にジュディットと二人で何度も予習した甲斐があったと、アニエスは嬉しそうに話した。


「しかし、あの調子だと精霊士には興味があっても、ラングラルとの交易を増やす気は無さそうだ。どうする?」

「そうですね。まずは王宮で開かれるパーティや夜会に片っ端から参加致しましょう。あとは後宮の夫人たちとも交流するべきかと」

 

 デルーゼの王族やその夫人、貴族たちとの人脈を増やして出来うる限りアニエス及びラングラルの知名度を上げる方針らしい。

 

「デルーゼ側の反応からして、すぐにうまくいくとは思えません。アニエス様にはご不快な思いをさせてしまうかもしれませんが」

「構いません。それが私の仕事だもの」

「あの宰相もかなり態度が悪かったもんなあ」

「エヴラル宰相ですか。確かに……。彼に我々を認めさせるのは、かなり敷居が高そうです」


 エヴラルはデルーゼ王が若い頃から仕えていた側近らしい。下位貴族の出身でありながらその優秀さで陛下の寵臣となり、宰相にまで登り詰めた男だ。

 王族しか参加しない晩餐会に参加している辺り、陛下の信頼の高さが伺える。


「私はどうすればいい?」

「陛下からデルーゼの精霊士との技術交流を依頼されていましたよね?シャンタル様はまずそちらに注力を」

「分かった」


 方向性は決まった。


「がんばりましょうね!」とガッツポーズのアニエスに、その場の全員が笑いながら頷いた。


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