表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/6

4.奥に佇む小屋。そして背後から

やがて、森を進むと開けた場所に出た。


「ヴァイス、あそこに何かあるわよ」

フローラは短い前足で方角を指す。


「ん?あぁ、何か小さい小屋みたいなのがあるな」

よく見ると奥の方に、ぽつんと1つの小屋があった。

建物はどちらかというと古く、人が住んでいるとは思えない状態だ。


「とりあえず小屋でも見てみるか」


俺とフローラは小屋へと向かった。


誰かいるか…小屋の中を確認しよう途端、後ろから声をかけられた。 


「とまりなさい…。私の住処を荒らす不届き者…。」

落ち着いた、けれども強い口調で後ろにいる女は俺たちを静止させる。


「なんだ?もしかして、ここの小屋の住人か?」

流石に小屋に入る前にノックしようと思ったんだがな。


「無駄よヴァイス。この女、話を聞く耳持ってないわ」

フローラは注意を促してくる。


直後、後ろにいる女は静かに持っていた弓を構える。


「森を荒らす不届き者に裁きを。【ウィンドアロー】」

直後、この女は俺らに向かって風魔力の矢で攻撃を仕掛けてきた。


(…………。)


「なぁフローラ」

「なんだヴァイスよ。」

俺はフローラを見る。


(…………。)


「普通、俺らの後ろにあの女と関係ありありの小屋があるのに、遠距離系の攻撃スキルぶっ放す奴いるか?」


「…やめておけ。変に煽るでない。」

フローラも呆れていた。


「あ〜〜……目の前にいる女は天然なのか?」

俺は半ば呆れながら自身も魔力を展開。


まぁ身が危ないのでやむを得ない。


「相殺せよ。【ウィンドアロー】」

別に小屋を守る意味もないが、誤解が誤解を生むのが面倒なので同じスキルを使用して相殺した。


「………!」

相殺した直後、攻撃を放ってきた女の表情が変わる。


まるで私のことを舐めているのかと言わんばかりに。

女はより一層弓を強く持ち、戦闘態勢になる。


「あんたは誰だ…? 攻撃する前に少しは名乗ったらどうだ。何も言わず勝手に俺に攻撃してきて、失礼じゃないか?そんなに俺を無き者にしたいのか?」


女は弓を降ろさない。次の攻撃体制に移っていた。

だめだ、こいつ俺の話を聞く耳をホントに持っていない。


しょうがない…。


俺もまた魔力を展開し、女のスキルよりも早く発動する


「これでお終いです!【乱式:ウィンドアr】」


スキルを放つ前に。


【フリーズ】

俺は女の動きを封じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ