第一章② ここは一体どこですか?
気付いた時には知らない世界
そんな夢物語のようなお話を
一体誰が信じるのだろう
「・・・えっと・・・何処?」
私の口から出た声は何とも間抜けな声だった。
確かに、私は家のドアを開けようとしただけなのである。
しかも季節は、雪は降っていないものの冬だったはず。
でも私が今いる場所は、家の前でもなければ
見える景色からするに、どう考えても春なのである。
「待ってよ。本当に待ってよ。いや、ちょっと待って。」
周りを見渡してみれば立派な木木木。
太陽がキラキラと輝いて、蝶がヒラヒラと舞っている。
「頭でも打ってしまったのかな。いや、ただ家に入ろうとしただけだし。第一、一瞬で自分の知らない場所に飛んでしまう様な人間ではない。私は、ちゃんとした子。のはずだ。」
心に余裕があればうっとりしてしまうような景色も
今の私にとっては気味の悪いものだ。
誰かにこの状況を説明してほしいと願っても
その肝心の誰かがここにはいない。
立ち上がって森の探索でもしてみよう!
と思えるほど勇気のある子でもない。
それに、さっきから立ち上がろうとはしているものの
腰が抜けてそれすらもできないのである。
あ、泣きそう。
あ、本当に涙が出てきた。
「おじさんでもおばさんでも誰でもいいから助けてよ・・・」
消え入りそうな声で呟いた声に返事をするかのように
___ブゥン
謎の音が聞こえたかと思えば
「えっと、家なんてあったっけ。いや、もう、本当どうしちゃったんだろう。」
目の前に家がありました。
そりゃあ、びっくりして涙も引っ込みましたよ。
小説って難しいですね。
次はインチキお爺さんが出てきます。
キャラの固定が出来ないです。