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大変なことになってきました。

 ハジメが学校に登校する数時間前。


 ベット・オレイユ近海の宇宙空間に、一隻のベット・オレイユ軍所属の戦艦がパトロール航路を航行していた。


「ねぇ、聞きましたか? 例の話?」


 戦艦のブリッジで若い男のオペレーターが隣の席に座る、男のオペレーターよりも少し年上の女のオペレーターに話しかける。


「例の話?」


「ほら、最近よく噂になっているじゃないですか? 突然現れては単機でゴーレムを撃退する謎の機体」


「ああ、その話ね」


 そこまで言われて女のオペレーターは理解したと頷く。確かに今軍ではその話でもちきりだ。そしてそれはマスコミでも同じで、二日くらい前に非番で実家に帰った彼女は、謎の機体の正体を議論する特別番組を見た記憶がある。


「それがどうかしたの? その話だったらもう誰もが知っているでしょう?」


「いや、それがですね、俺の友人にその謎の機体に助けられたっていう奴がいるんですけどね。そいつが言うにはどうやら謎の機体って、俺達と同じベット・オレイユ軍に所属しているらしいですよ?」


「私達と同じベット・オレイユ軍? どういうこと?」


 興味を覚えたのか女のオペレーターが男のオペレーターを見ると、男のオペレーターは勿体ぶるように続きを話す。


「話によると謎の機体、戦場に現れてすぐに友人が乗っていた戦艦に通信を送ってこう言ったらしいんですよ。『自分はベット・オレイユ軍所属のイレブン・ブレット少将だ』って……」


「ちょっと止めてよ」


 女のオペレーターは悪い冗談を聞いたといいたげに首を横にふる。


「イレブン・ブレット少将ってニ百年も前の人間でしょう? それがどうして戦場に現れるのよ? 怪談のつもり?」


「おい、お前達。無駄話はそれくらいにしておけ」


 それまで無言で艦長席に座っていた艦長が二人のオペレーターの会話を止める。


「も、申し訳ありません。……え?」


 ビー! ビー!


 艦長に注意されて二人のオペレーターが自分達の仕事に戻ろうとした時、ブリッジに警報が鳴り響いた。


「何事だ!?」


「艦の前方に空間歪曲反応! ゴーレムの出現です!」


「ゴーレムのクラスはスティール! サイズは……こ、この艦と同クラスです!」


 男のオペレーターと女のオペレーターが観測結果を報告すると、ブリッジのモニターに突然現れたゴーレムの姿が映し出され、それを見た艦長が驚愕に目を見開く。


「この巨大なゴーレムは……まさか、『マザー……」


 艦長がそこまで言ったところでベット・オレイユの遥か上空に花火が一つ咲いた。

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