ふざけんなーー!!!!
「このクソ神様ー!!」
「うるせ、結論は変わらない!」
「なんで俺が!! 俺マンションで働いてて休みの日は毎日ボランティアに行って、最低限、生活に必要な分のお金以外全て寄付して、毎朝6時に起きてゴミ拾いをして、そうして地震が起き、みんなをマンションから避難させ、どっかのお母さんが赤ちゃんがまだ自分の部屋にいると叫んだから、今にも崩れそうなマンションの中に入って結果マンションが崩れて死んだ俺が!!」
「長い、長すぎて聞こえなかったらもう一回言って?」
「あ、ちなみにもう一回言っても結果は変わらないよ?」
「ふざけんなー!! なんで俺が!! 『地獄』なんだよーー!!!」
2
俺の名前は加藤隆浩、ボランティア活動熱心な、優しい21歳だ。
今日も朝6時に起きてゴミ拾いに向かった。
いやー俺ってば優しいなぁー。
そんなことを考えながら仕事をしていると、
「地震だー!!」
ビルが思いっきり揺れ始めた。
はぁー!? えぐすぎるだろ!! なんだこの揺れよー!! 震度100くらいあるんじゃねーか?!。
「みんな逃げるんだ!」
こんな時でも俺は取り乱さない!。みんなに非難するように声をかける!。
「こっちだ!!」
「急げ!」
ーーそんなこんなで何とか全員無事に避難することができた。
だがビルはもう今にも倒れそうだ。
「ま、まだ!! 私の部屋に赤ちゃんが!!」
「待ってください! 死んじゃいますよ!」
赤ちゃんを取りに行こうとするお母さんそこら辺の人が止めている。
「俺が行くよ」
「へ?」
俺はその一言を放って、ダッシュでビルの中に入いった。
うわ、今はさすがにかっこよすぎだな。
そうして、俺がビルの中に入ってすぐビルが崩れた。
「あ…」
うわー、めちゃダセ…。
ーーそうして、目が覚めると俺はいつの間にか列のような場所に並んでいた。
前には神様のような人がいる。
「いや、どういう状況?!」
そうして戸惑っている間にいつの間にか僕の前の人の番まで来ていた。
「お前はこの人生で何をやったんだ?」
「俺は、人を殺して、少女を監禁しました」
うわ、前のやつ終わったな。
「じゃあ、天国ね」
は? 聞き間違いか?。ていうかよく見たら神様、お菓子食いながらお酒飲んで寝転んでテレビ見ながら話聞いてる!?。
「はい次の人」
「いや、え?」
「あ、あの」
「早くしゃべれ!!」
いや怖!。まぁいい。俺は今までめちゃくちゃ良いことをしまくってきたからな。
「俺は、人の命をたくさん救い、毎日ゴミ拾いをして、休みの日にはボランティア活動をしました!!」
ドヤ!!。いくら適当に聞いていてもさすがに気づくだろうこんなに言えば!。
ちなみに虫も殺したことない。意図的には。
「おー、そりゃすごいね! 地獄!」
「は?」
「聞こえなかったか? 地獄だ!」
「なんでやねん!!」
「別に、特に理由は無い」
「ああ、もしかしてここでは地獄の方が楽だったりする感じか」
「いや、全然」
「全然楽じゃないよ、毎日拷問を受けるんだよ?」
「ふざけんなーー!!!!」