13話
「ふぅ…一先ず終焉はおさまったかな?」宇宙の奥深くに潜んでいたのは、突然変異により擬人化し実体化したラプラスという名の元々現象のような存在であった。「こうなるくらいなら擬人化するんじゃなかったよ。可能の概念も絶望の概念もみんな擬人化してたから羨ましくなって数年前くらいに可能の概念にお願いしたものの……なぁ…」とりあえずラプラスは地球に向かうことにして、暗い宇宙空間を彷徨い続けた結果で奇跡的に数時間後には地球の大気圏に突入していた。
「ほっ…何とか着いたなぁ…地球。」ラプラスから見る地球は特に変わってはおらず、変わっているとすれば…「ここも変わっていないな…そうだろ?リーア…」自然区域の景色を眺めながら過去のことを思い出す。リーア…ラプラスと非常に仲が良く、親しい自然の神であった。元々この自然区域ができたのもリーアがここら辺が特に荒れ果てていると音を上げ、創り上げてできたのが始まりだった。「んぁ?ラプラスか、久しぶりだな。」背後から来たのはラークだ、ラプラスは基本的にラークの妹であるラープと一緒であった為、ラークとも交流があったのだ。「ラープが最近はよ帰ってこいうるさいんだよぉ…何とかしてくんね?」
「たまには帰って顔見せてこいよ。それほど寂しがってるんだよ。まぁ俺は最近会いに行ったけどな。」ラークの愚痴は「帰ってやれ」と言い返されてしまった。ただ最近ラープと会ってないのもある為、久々に元の世界へ帰ることにした。「仕方ない帰るとしようか…じゃあ、また会おうなラプラス」ラークはワープで自分の故郷へと一時的に帰宅したが、ラプラスはラークが帰ってしまった為他に接触できる人物が"1人"に限られてしまった。「アイツとはまたの機会会うとしようか…それにしてもラークはあの頃と随分と変わったな。通常の多元宇宙ぐらいしか破壊できない程だったのに…今じゃあなぁ…。まぁいいか、少し探索をするとしよう」
はぁ……天界の始祖神の邪魔が入ったが、今はいねぇしな。文章を貼らせてもらうぜ。
「多元宇宙は不完全性や不可能性を無限に超越しており、その概念すらも内包する。不可能性は宇宙に含まれる無限の銀河に含まれるもので、不完全性は稀に出来上がってしまう不完全な宇宙のことである。
無限の数の多元宇宙の中心には眠る神々の魂が集まっている…もう少し…もう少しでその1つが眠りから目覚めるだろう。」
あれ?ここで途切れてやがる、すまん続きを探してくるから待っててくれ。
(中心)「……」麗華さん?そろそろ起きてください。もうこんな時間ですよ?「はっ…!」その瞬間、その場が揺れ、歪み始めた。何かの神が復活したその衝撃だろう。「長い間眠っていたのか…あそこはどうなった?」その神は急いで地球へと向かった。早く戻って状況を確認しなくては、彼女との約束を果たすことができない…地球へと到着し、辺りを見回すが特に荒れた様子もなく、これと言った変化はないようだ。「良かった…何とか約束はまだ破って…いや…破ってしまったか……多くの神達が終焉によって消えてしまった。私は失格だ……許してくれ…」
「本当にそうか?」背後から顔全体に青いノイズがかかった誰かが浮遊しながら話しかけてきた。「どうしてここに?!」麗華は驚いているもののその誰かを知っているかのように言い放った。「いやぁ、アイツがそろそろ復活しそうって聞いたからこっちの世界来た。」彼とでも言っておこう。彼は別世界から来た者であり麗華、ラーク、ラプラス…その他にもいるが誕生させた張本人である。「あれ?そういえばラークはどこだ。ちょっと探してくるわ。」「あ…まぁいいか…」
(その頃ラークは…)「今のアタシの力はどれくらいなんだろうな…少なくともあの黒物よりかは強いってことはわかるが…まぁ、いっちょ試してみるか。」ラークはブラックホール目掛けてなんの能力もなしに50%の力で拳で普通に殴る。拳とはいえ、武神と呼ばれる者の力…ブラックホールは消し飛び、それどころか宇宙に大きな亀裂が入りそのまま宇宙までも破壊してしまった。