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【完結】星よきいてくれ  作者: 陸一じゅん
後編 灼銅の魔人

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エピローグ

みんな、お気に入り登録はすませたか? 評価ポイントをいれる準備は?

伏してお願いいたします。お気に召さなければ低評価でもかまいません。

最後でお付き合いよろしくおねがいします!


 万雷の拍手が降り注ぐ。

 深紅の幕がゆっくりと降り、役者たちの姿を隠しても、しばらくのあいだ拍手は鳴りやまなかった。

 ざわめきの中、劇場を離れ、魔法使いはようやく一息ついてため息をこぼす。


「見るんじゃなかった……」

「いや~、ボクは面白かったけどなア」

 ジジは珍しく綺麗な礼服に身を包んでいた。

 街道を靴で歩きながら、にやにやと傍らのヒースを見上げる。


「面白かったよね? 」

「うん。笑っちゃった。だって、サリー役の人がすっごいハンサムで……」

「あはは! そうそう、背も高いし、眼鏡ないし、なんか台詞が全部キザったらしくて歌もうまくてさあ! そんでボク、ボクだよ! すんげぇセクシーお色気キャラ! いひひひひひ」

「そう! 僕も! 僕の役もさ、なんかマッチョでナンパなお兄さんになっててさあ! うはははははははは! 誰だよあれ! って! 」

「ぎゃははははははは! そうそう! キミがボクの手を握って『おお、こんなところに柳の木の精が……』って口説き始めたときの、隣のサリーの顔ったらさぁ! よくこれを本人に見せようと思ったよな! 」

「続編もあるかな? 」

「やるんじゃないの? あの感じなら」

「……あのな。あの悲劇を見て爆笑してるの、お前たちくらいだからな」

 げっそりとサリヴァンは言う。


 第九海層イェソド海にある、世界有数の歓楽街、サラム共和国。

 人類裁定の旅がはじまってから十年近くが経ち、その旅の重要性を分かりやすく示しつつ、広く支援を呼びかけるため、このたび上映されることとなったのが、アトラス皇帝グウィンを主人公に据えた音楽劇である。

 ひとつの国におとずれた悲劇と、運命に立ち向かうこととなった『選ばれしもの』たち、最初の冒険譚。そこに起きた奇跡を強調する物語は、観たものの涙を誘う内容となっていた。


「でもサリー、いい息抜きにはなったじゃない」

 娘らしい扮装に身を包んだヒースは、上機嫌でサリヴァンの腕を取る。反対側の腕を取り、ジジも頷いた。


「息抜きついでに、おいしいもの食べて帰ろうぜ。明日からまた泥臭い人探しなんだから」

「あーあ、『太陽』。どこにいるのかなぁ」


 劇場街の灯りは、夜の始まりを煌々と照らしている。

 道行く人々は、世界を覆う『審判』の不安をいっときだけ忘れ、観劇のあとの心地の良い疲労感に酔いながら、夜の闇へと消えていく。

 


 近代の学者たちは、ボクらの住むこの世界全体をこう呼称した。


 『多重海層世界』。


 この世界は球体ではない。例えるなら、数珠つなぎに連なる、長い長い砂時計だ。

 空と、大地と、海の下にさらに空があり、大地があり、海がある。

 『多重海層世界』とは、そんなミルフィーユ構造の世界を、端的に表した学術的呼称である。

 伝説では、第1海層マクルトの空の果てには神々の住まう雲の宮殿があるという。


 反対に、最下層の第20海層フェルヴィンの海の底には、果ての無い死者の国が広がっているのだとか……。


 この、魔法使いサリヴァンを筆頭としたボクらの旅は、仲間を増やしながら、その世界の果てを目指して、語り切れないほど、まだまだ続いている。

 どうか、あなたも祈ってほしい。

 この物語のおわりがハッピーエンドでありますように。



最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

お気に入り登録、評価、いいね、どれも大変励みになりました!

カクヨムさんにも同じものが投稿されていますので、カクヨムユーザーさんはチェックしてみてくださいね。


この物語の続きは連載中の同タイトル作品にて、第二部として掲載しております。

この物語に相当する部分である第一部の展開が少し違うのですが、着地地点は同じですので、そのまま第一部終了後から旅の続きをお楽しみいただけると思います。

もうすぐ第二部が完結ということで、たっぷり読める分量があります。引き続き、よろしくお願いいたします。



【星よきいてくれ】通常連載版


直接の続きはこちらから⇒https://ncode.syosetu.com/n2519et/81/


最初から読む場合はこちらから⇒https://ncode.syosetu.com/n2519et/4/


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