第二話
次の日、4時間目の数学の時間を終えたハヤトは中西とシンポと教室で弁当を食べていた。
「いやぁ、それにしても数学の時間眠すぎんか?あの西野先生?マジで何言ってるかわからんわww」
中西が弁当箱の蓋を開けながら笑ってそう言うと。
「マジで俺数学IIIの点数一番やばいんやけど、、、」
と赤点大王のシンポが真面目なトーンで言うとハヤトはニヤニヤしながら
「シンポって確か去年も数学IIの点数20点だっよな?中間テストの点数いくつだったの?」
と聞くとシンポが悔しそうに
「18点でした……」
と答えた。
「よく進級できたなww」
とハヤトが笑いながら言うとシンポが
「でも!保健体育だけは90点以上だから!」
と言うと中西が
「お前なんで保健体育だけ得意なんだよwww」
とツッコむとハヤトが続けて
「シンポ、お前もう保健体育以外全部赤点なんだから保健体育だけで卒業しろよww」
と言い出すとシンポは反論するかのように
「失礼な!現代文は48!英語は54!化学は43!そして得意の保健体育は98!」
と自慢げに言い出した。だが二人とも空返事で
「あーーよかったねーすごいすごいー」
とだけ言い残して自分たちの弁当を食べ始めた。そして周りをふと見ると昨日のことがあってか、マオとその横で一緒に弁当を食べていたユイナがこっちをみている。ハヤトがそれに気づくと二人の方向に視線を合わす、だが二人は目が合った瞬間目を逸らした。ハヤトは少し悲しい気持ちになった。するとハヤトの横に座っていたシンポが自分の箸を止めて言った。
それを聞いたハヤトは飲んでいたお茶を吹き出しそうになったがなんとか堪えた。
「ち、違うよ!別にそんなんじゃねぇし、、」
ハヤトが動揺していると、シンポがさらに追い打ちをかけるように
「じゃあお前のタイプはどんな人なんだよ、教えろよ、なぁなぁなぁなぁ」
としつこく聞いてきた。
「うるせぇな、だからお前納豆って呼ばれるんだよww」
そう言うと中西がハヤトのイチゴをこっそと口の中に入れ、ハヤトが中西の目を見てる瞬間に今度はシンポがイチゴを食べた。そしてハヤトは最後に残ったイチゴだけを食べた次の瞬間。
「なんか熱くない?」
周りがそう言うと一気にこっちに視線を向けて驚いた顔をする。中には悲鳴を出す女子も。
(また何かやらかしたのか?)
と思ったらなんということに自分の体から炎が出ているではないか!!
「え!?なにこれどうなってるの!?」
と叫ぶと炎がどんどん大きくなっていく。ハヤトはパニックになりながらも必死に火を消そうとするが、全然消えない。むしろ逆に勢いが増していく。
「やばい、このままだと死ぬ!!」
と叫んだ時、誰かがハヤトの背中をドンッと押した。そのせいでハヤトは教室の外へと飛ばされ、1階に倒れ込んだ。そのおかげで炎は消えた。
「いてててて……な、なにするんだy、、、」
と言いかけたところでハヤトは2階から1階にいることに気付いた。目の前が見えなくなっていた