夏のホラー2020、初回掲載8/27分⑧
●作品67
レコメンドサマーバケーション
作者:柚峰
短編
6159文字
内容
電車の中で床を見つめる人がいた
感想
主人公がいい感じで気持ち悪いです。そして少年も不気味。伝播する怪異。作中ではビリヤードに例えてますけど、玉突き現象とはちょっと違うかな?むしろリレー型。お約束な展開もあって、楽しく読めるホラーでした。かなりの良作ではないでしょうか。
●作品68
す き ま
作者:MIKOPON☆
短編
1215文字
内容
帰宅しようと電車を待つホームで、男の子に呼びかけられた
感想
ほん怖作品。ホームのホラーには、呼びかけてくる怪奇現象も多いですね。
●作品69
想い駅
作者:つぶらやこーら
完結済(全4部分)
10191文字
内容
駅で見かける素敵な少女に恋をした
感想
こ わ い。
魅せられてしまった少年の感覚と行動が、純文学風味。そして、とても現代的な乾いた感情でもありました。怪異の側はたいへんに身勝手です。丁寧な文章で静かに進行する怪異譚でした。
●作品70
ホーム下の化け物
作者:みくた
短編
948文字
内容
駅のホームで幽霊が声をかけてきた
感想
怖いんですけど、幽霊が可愛いです。ほのぼの作品と言ってもいいくらいです。こういうの、けっこう好き。恐ろしい見た目の描写がお上手でした。幽霊の行動がギャップ萌え。
●作品71
廃病院
作者:kunkun
短編
1826
内容
4人で廃病院に入った
感想
ほん怖作品。てにをはがおかしい、それ以外にも文章にかなり難あり。これはわざとなのかどうか不明。廃病院テンプレ展開。怖くはないです。
余談
オカルト好きには周知のことかとは存じますが、廃墟への侵入は刑法または軽犯罪法の違反に問われる可能性が高いです。作中人物達は、そのことを全く気にかけておりません。ダメよ。
●作品72
狭間の駅
作者:霖 霖
完結済(全3部分)
1463文字
内容
気がついたら見知らぬ駅にいた主人公。これから乗る電車を選ぶ。
感想
エンディングがふたつ用意されています。ホラーですが、少女ファンタジーのような優しい文体でした。
●作品73
落とし物
作者:時永めぐる
短編
3577文字
内容
駅のホームでスマホを拾う。落とし主が探すために発信したと思われる着信に、迷った末応答した。
感想
主人公が色々と強い。幽霊さんがお気の毒。ざまぁ恋愛好きな人にもおすすめ。恋愛ではないですけども、主人公の言動が強い女系主人公と似ています。ホラーなので、主人公が暴力的でもあまり不快ではありません。
●作品74
stationwagon
作者:羽生河四ノ
短編
2252文字
内容
部活で学校に泊まる。夜中に海へ行ったら、ステーションワゴンが停まっていた。
感想
グロ描写注意。ほん怖作品。作中で、出来事が怪奇現象なのか事件なのか語られません。確かに怖がらせる作品ですが、怪異的な怖さはありませんでした。暴力の怖さ。ホラージャンルの作品なのでホラーなのでしょう。
余談
ステーションワゴンはそのままの意味、車でした。企画テーマは「駅」という単語なのでおそらく規定内。企画ページの募集するお話の例では、電車の停留所の意味で使われていますけども。私はこの企画タグで、何らかの停留所という意味での「駅」のホラーを読みたかった。
●作品75
駅
作者:せれな
短編
1859文字
内容
都市伝説を試してみたくて、深夜に駅の非常停止ボタンを押す
感想
きさらぎ駅ものです。淡々と綴られる一人称がホラーらしくてとても良かったです。
余談
ホラーに登場する駅、深夜に侵入されすぎ問題
今回はここまで。
今回分には、ほん怖(本当にあった怖い話というホラーのカテゴリー)作品がみっつもありました。残念ながら、ほん怖特有の安っぽさや押し付けがましさがなくて少々期待外れ。
ホラーですので、何がきてもおかしくないですけども。避けたいものがある人や、むしろそういうのが見たいという人にとって、手がかりとなる事柄は書いておくつもりです。
文章に難があることについては、書くか迷いました。でも、気にしない人ばかりでは無いと思います。地雷要素として予想される以下の点については、今後も書くことにしました。
○R15(公式必須タグ、官能描写)
○残酷な描写(公式必須タグ、暴力表現やグロ)
○LGBTQ +(BLGLタグ、社会派含む)
○日本語に難(てにをはがおかしい、意味が通じない)
○ほん怖(題名、粗筋、本文、欄外での体験談宣言)
お読みくださりありがとうございます
続きます