夏のホラー2020、初回掲載8/23分③
●作品164
停まるもの
作者:のい
短編
6380文字
内容
通過するぶんには構わないが、駅などに停まってしまうといろいろと降りてきてしまうという「あれ」。主人公は昔、祖母と見た「あれ」のことを思い出していた。
感想
ひぃぃー。嫌あぁぁ!淡々と盛り上げ続ける緊迫感。ホラーの登場人物は、どうしてこう、危ないところに足を運ぶのか。
●作品165
夏のホラー2020 浅野内匠頭終焉之地之碑
作者:小城
短編
1361文字
内容
浅野内匠頭終焉之地之碑を訪ねる主人公
感想
さっぱりとした探訪記。幽霊が出るのは一瞬ですが、それがまた味のある演出でした。ただし、歴史探訪や史跡巡りに興味がある人向けの作品です。
余談
表題の碑は現存します。港区観光協会をはじめ、沢山のページで紹介されています。
追記
作品105『夏のホラー2020 駅の地下 』、作品121
『夏のホラー2020 古代律令駅伝制に関わる話』、作品122『夏のホラー2020 駅の銅像の話 』の作者です
●作品166
ずっと待っている
作者:三郎
短編
4838文字
内容
年齢も曖昧になった主人公は、駅のホームで女子高生と話をした
感想
胸糞注意。グロあり。駅、電車、幽霊、青春の残滓、記憶の混乱、とホラーを盛り上げる要素を着実に振って来ます。これは読後不快。全体的に胸糞主人公が大勝利なお話でした。
●作品167
【神池】
作者:赤茄子
短編
3787文字
内容
駅のホラーではありませんでした
感想
駅ではなかった。線路は出た。
●作品168
侑碍坂線 怪奇巡り
作者:mom
完結済(全10部分)
19338文字
内容
架空鉄道の全駅各一話のホラー
感想
それぞれに定番の掌編ホラーが並んでいます。駅ホラーテンプレ見本市。気軽に色々楽しみたい方や、移動中に少しだけ読む方におすすめ。
余談
本編完結は2020年8月27日(企画最終日 )、番外編は2020年9月に投稿されております。
●作品169
めぐり Meguri
作者:ハツエモン
短編
1155文字
内容
こんな駅あったっけ?主人公が居眠りから覚めると、覚えのない駅に停車中だった
感想
係員がいたら質問するのも大事。ホラーの場合には声をかけちゃダメな時もあるので、結果は運次第ですね。
●作品170
とおりゃんせ
作者:月野十六夜
短編
886文字
内容
駅の改札を通る時、とおりゃんせの童謡が聞こえる
感想
単純で無差別な怪異譚。深刻な結果ではないあたりが絶妙に嫌な感じです。
今回はここまで
今回分の変わり種は史跡探訪記でした。グロとは別の意味で読む人を選びますが、そういう作品がホラーに増えたら読者層も厚くなりそうですよ。
お読みくださりありがとうございます
続きます