夏のホラー2020、初回掲載8/26分③
●作品110
果ての駅 奇譚 【夏のホラー2020】
作者:TOM-F
完結済(全4部分)
6199文字
内容
改札で割り込まれたら、寂れた駅にいた
感想
雑踏に紛れているもの。心の闇、人の闇。巻き込まれた人々にとっては、案外幸せだったのかもしれない。光ばかりが救いではない。
●作品111
真夏の行事。1番線ホームにて
作者:二度寝ジュン
短編
2309文字
内容
その年、恒例の慰霊祭が取りやめになった
感想
主人公がどうなったのかは書かれておりません。巻き込まれた人の運命が曖昧に終わると後味が悪く、理不尽ホラーとしての怖さがありますね。感想返信を覗くと、唯物論者は祟られても地獄には行かない派の作者さんだと分かりました。
●作品112
蟲の駅
作者:彩アモン
短編
2764文字
内容
駅で虫を肩に乗せた女性を見かけるようになった
感想
ぎゃあー!グロ注意。不気味でお約束で不安を煽る怖さ。追いかけてくる恐怖、遭遇してしまう恐怖、見張られている恐怖などが楽しめます。
●作品113
駅ナカ文庫に恋は散る
作者:大浜 英彰
短編
2874文字
内容
駅に設置された「駅ナカ文庫」での初恋物語
感想
現実恋愛読者にもおすすめの初恋と幽霊の物語。幽霊が出るというだけで怖い人以外には、ほんのりと心温まる作品です。しかし、初対面の女子に『屋根裏の散歩者』『心理試験』を薦めるDK。これだからオタクは。
●作品114
むじんえき
作者:南部鞍人
短編
4898文字
内容
朽ち果てた駅から出られない
感想
段階を踏んだループが丁寧に描かれていました。出られないが好きな人におすすめ。
●作品115
きりさめ
作者:羽生河四ノ
短編
1776文字
内容
駅で怪異に出会う
感想
ギャグなんだけどちゃんと怖い!B級生物ホラー映画愛好家は楽しめること間違いなし!
余談
作品74『stationwagon 』の作者です
●作品116
スプラッタ・プラットホーム
作者:一唐
短編
5285文字
内容
駅員さんの特別な業務
感想
スプラッタ注意。バイオレンス駅員さん。結末に勤め人の悲哀を感じます。
●作品117
登山口駅前旅館へようこそ
作者:黒森 冬炎
短編
2510文字
内容
雨の低山で不審な道案内矢印を見つけた
感想
一見現実のようでも、それはもう異界なのかもしれない
●作品118
流れきて
作者:真昼 ナノカ
短編
3012文字
内容
川を流れて終着駅に着いた
感想
係員らしき人の会話が淡々としていて、到着した人の人間らしい反応と対照的です。死を受け入れることは、きっととても難しいことなのでしょうね。
●作品119
行列
作者:畳ベッド
短編
4719文字
内容
ある駅に幽霊の行列があると言う都市伝説があった
感想
日常、幽霊、都市伝説とその真相がテンポよく語られます。はやくにげてーきゃぁー!見ちゃダメーッ!
●作品120
驛の成り立ちから構想を着想
作者:石衣くもん
短編
1752文字
内容
夏ホラーに投稿しようとして執筆する男
感想
サイコホラーです。作中怪談小説あり。全体にあらすじ風の作品でした。
今回はここまで
以前、ホラーの感想に「怖かった」と褒め言葉を書いたところ、「すみませんがホラーなので怖くないようにはできません」(意訳)という返信をいただきました。
それ以来、ホラーだろうがスプラッタだろうが、わざわざ「褒めてます、良いところです」を強調するようになりました。
当連載では、わざわざ書いておりません。不快で良かったなどの一般フィールドでは不審でしかない発言はしておりますが。
当連載で以下の単語は、ホラーに対しての褒め言葉です
○怖い
○不快
○気持ち悪い
○後味が悪い
○二度と読みたくない
お読みくださりありがとうございます
続きます