夏のホラー2020、初回掲載8/27分⑨
作品番号と日付違いを差し替えました
作品84と85が差し替え分です
●作品76
水滴
作者:晴見 現
短編
913文字
内容
電車に乗っていたら水滴が垂れて来た
感想
ゾワー。単純だけど、なんだか分からない怪奇現象に見舞われる主人公。最後はちょっと優しい気持ちになります。
●作品77
クラス全員からいじめを受けている僕は絶対呪われる駅の連絡通路に凸して実況ムービー撮ってきます。
作者:黒猫虎
短編
5000文字
内容
いじめられっ子が心霊スポットに行かされる
感想
主人公は、かなりの金持ちの様子。そして肝も太く腹黒。将来的にはこういう人が成功しそう。いじめっ子はえげつなくて酷い。
●作品78
最終列車
作者:梅干 茶子
短編
6295
内容
駅のホームで自殺に巻き込まれた
感想
途中不気味な描写もありますが、全体的にほのぼのと心温まる幽霊譚。しかし、巻き添え食らっても淡々としてる主人公は器が大きいですね。
余談
別作品の後日談とのことですが、読んでいなくても分かりました。
●作品79
あけてはいけない
作者:Fuki
短編
2587文字
内容
駅とは全く関係ありませんでした
感想
駅は?
余談
こちらは、夏のホラー2020タグがついておりますが、非正規作品でした。ホラーではあった。
●作品80
今から帰る
作者:祐天寺
短編
1082文字
内容
帰省の途中で人身事故で電車が一時停車した
感想
人身事故の被害者が知り合いの身内だったという話ですが、お通夜やお葬式の話は出て来ません。その辺りがちょっとリアルでした。どうしてあげることも出来ないやるせなさが、読後に残るお話でした。
余談
新宿三丁目から渋谷の先が乗り入れとなると、副都心線→東急東横線ですかね?
●作品81
普段通りの生活をする…
作者:オールドバレー
短編
3038文字
内容
通勤で利用している駅のホームで、黒いもやがついた人を見つける。その駅には他に、少年の幽霊もいた。
感想
見えているもの、認識の仕方、日常が壊れる時。人のせいだと思った時こそ、我が身を顧みることは大切ですね。
●作品82
穂鷹駅にて
作者:卍丸
短編
5381文字
内容
ご近所で誰彼と愛想よく挨拶をしてくるおばさんがいた。
感想
はぁーっ、怖い!丁寧な描写で行動と情景が積み重ねられてゆきます。いやもう、怖い。礼儀は大事。
余談
作品25『廃駅に行こう』の作者です
●作品83
防空壕の中の秘密
作者:日下千尋
短編
13776文字
内容
夏休み、キャンプ場の外れで立ち入り禁止の防空壕に侵入した
感想
ええと。一応チラリと駅前が出ますが、駅は関係ありません。キャンプ場ホラーです。非正規ですね。
●作品84
午前零時の幸せ
作者:Iassy Quassia Psaki
短編
2777文字
内容
北海道の無人駅の前に寂れた旅館があった。老女将が1人で守るその宿に、雪の夜、赤ん坊を連れた若い娘がやってくる。
感想
霊界で成長するタイプの幽霊なのか、神父さんが登場する話なので聖母子なのか、解釈の余地が残ります。情感のある幽霊譚でした。
余談
「おみどう」と発音する語の表記は宗教によって慣例あり
今ではだいぶ曖昧になっているようですが、70年代位まで、特に宗教系出版社の書籍では、
お御堂→仏教
御聖堂→キリスト教カトリック
●作品85
鉄道奇譚
作者:橘 塔子
完結済(全5部分)
12212文字
内容
駅員が休憩時間に駅にまつわる怪談を聞く。
感想
オムニバスですが、プロローグとエピローグはお話として繋がっていました。一度に色々読みたい人向け。本題までがそれぞれ長いです。語る人や場所の前提をまず読みたい人向け。
●作品86
災、来る~ワザワイ、キタル~
作者:能登仁彦
完結済(全7部分)
23512文字
内容
実話怪談集を読む女性。
感想
二重構造で進む秀作ホラー。やや生々しい不快表現もあります。怪奇の怖さ、生身の不快さ、狂気の恐ろしさ、全てが詰まった作品でした。面白かったです。
今回はここまで。
今回分には、明らかな非正規作品がありました。完全な非正規作品ですので、内容については掲載しておりません。
今後も微妙なものについては、今までどおり疑問を呈示するにとどめて、内容も紹介します。
お読みくださりありがとうございます
続きます