少女の儚い世界
目に映る世界には、笑顔な人々や幸せそうな家族。
窓からは、雲一つない晴天のなか飛行機が飛んでいる。鳥も飛んでいる。
「今日も生きよう。」
それは当たり前なことだ。
こんな普通な世界を生きることは容易いことなんだ。
なのに、私にはそれが苦痛でしかなかったんだ。
人に合わせるだけの日々を送って、人の目を気にする毎日。
いい人に見られたいばかりに私は狂ってしまったのかもしれない。
笑って、自分の感情を押し殺して、今日も誰かに合わせるんだ、幸せにするんだ。
そうすればきっと、私も幸せになれる。
悪いことをしたら自分に返ってくる。
昔誰かに言われた言葉。
じゃあさ
いいことをしたら自分に返ってくるのかな?
教えてくれる人は誰もいない。
この短い限られた命を授けられた私たち人間は、同じ人間なのに一人一人違う。
「幸せとは一体なんなのでしょうか。」
自分の幸せのために何かを犠牲にしたら、犠牲にされた人が幸せになれない。
なんで、皆平等に幸せは与えられないのでしょうか。
自分勝手。自己中。そんな言葉は陰口でよく聞く言葉だったが私からしたら、その人たちはすごいと思う。
なぜなら、自分から幸せを手に入れにいこうとしているから。
待っているだけの私とは大違い。
待っても幸せは訪れないで、落ち込んで欝になっている私とは大違い。
でも、この心臓は脈打っている。
まだ、私には人生が残っている。
「行ってきます。お兄ちゃん。」
未だ見つからない兄を愛してしまった妹は人々の幸せを願い狂ってしまった悲しい少女。
少女の願いは人々を幸せにする事だった。
けれど、そんな願いは叶うはずもない。
分かっていても少女は願い続ける。
暗い部屋にはお月様が照らす淡い光が窓から入る。
見知らぬ少年が窓から来客、願いを叶える契約をしようと。そんな一言少女に言って。
少女は訳の分からぬまま偽善の望み...いや本当の望みと言うべきなのだろうか。
少女は自分の幸せの為なのか、いい人を偽っている自分に溺れているのかわからぬままに契約を交わした。
それが命に関わることと知らずに。
歯車は動き出す。
ガチャりと音を立て。
少女の未来は崩れ、命懸けのゲームの幕が始まった少し序奏の物語____。




