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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 三章 ミライ編
98/111

96.どうにかして暗殺せねば

 エレガント薔薇ホテル視点…

 カエキとヴァイノレットには予め部屋に忍び込ませている。コイツらは忍者の家系で物音を立てずに近づく事ができるので寝込みを襲うプランだ。


カエキ「準備完了しました。」


 了解した、では始めてくれ。


 カエキとヴァイノレットは別世界の僕の口に土属性魔法で作った爆弾を放り込んだ。この爆弾は別世界の僕が動いた瞬間爆発する仕組みだ。さぁ、体がいつ飛び散るか見ものだ。


ヴァイノレット「こちらも設置完了」


 ヴァイノレットは僕が作ったマルチバース、つまり並行世界に繋がる装置を別世界の僕につけた。これが作動すると別の世界に行って戻って来れなくなる。


 2人ともご苦労だった、戻ってこい。


カエキ・ヴァイノレット「了」


 ミヤ視点…

 少し寝すぎたかな。「ぐぅ〜」腹の音もなってるし外も暗い、そう思ったら今いる場所はホテルではない別の空間だった。ここで僕は気づいた、まだ目が覚めていないのだと。僕は夢の中で起きたのか…とりあえず次元修復したときと同じような空間だから、戻り口はと…ここか。


 その時ホテルの一室に戻っていた。やはり僕は目覚めていなかったんだ…恥ずかしい!寝言なんて言ってないといいけど。ここの部屋にいるのが僕一人だけでよかったよ、変な醜態を晒すところだった。


 エレガント薔薇ホテル視点…

 あぁもうなんでだよ!なんで爆弾爆発しないんだよどうなってんのカエキ!


カエキ「確実に口の中入れた、私の予測だと爆弾…胃液で溶けた。」


 なんで胃液で溶けるんだよ、溶けたとしても爆発くらいするだろ!


カエキ「本人が腹の音がしたって言ってたけど、あれは爆発した音。」


 じゃあ何だ、口のなかに入ったはずの爆弾は胃液で溶かされて自爆した後に身体が飛び散ることなく爆発した音をさも腹が空いた音だと勘違いしたって言いたいのか!


カエキ「そうです。」


 ヴァイノレットの方は成功したみたいだけど何で帰ってこれてるの?


ヴァイノレット「なんか分かりませんが出口を見つけたみたいで…」


 別世界に飛ばされているのに何で出口が分かるんだよ。自らその別世界に行ったなら自分が入った入り口を覚えているけど…コイツは無数の世界線の中からこの世界線を1発で見抜けたってことか?


ヴァイノレット「はい。」


 あぁ…なんだよぉもう。


 僕はイギリスの中部都市ロンドンで産まれた。両親がこのエレガント薔薇ホテルの支配人をしていたことから僕も働きたいと思った。だが現実は違った。


 このエレガント薔薇ホテルは暗殺専門のホテルで暗殺依頼が来ればターゲットを気づかれずに誘導して案内する。そしておすすめという名の暗殺部屋に案内されて任務達成となる。この家業を数十年とやってはいるがここまでして暗殺できなかった奴は初めてだ。


ユズキ「お父様、奴がホテル内のレストランで食事をしていますがどうしますか。」


 まてユズキ、食事中に襲っても勝ち目はないだろう。なんせ爆弾を無傷で済ます男だ、並大抵の物では倒すことはできない。そうなればプランCを行う。


 プランCはホテル名物サウナ温泉だ。勿論普通のサウナではなく転移魔法を持っている僕がサウナと評して地球の内核の中に入れたり、宇宙に飛ばしたりして楽しませる最終手段だ。だが温泉自体にも細工はしてある。これで仕留めることができればいいが。


 ミヤ視点…

 温泉か、マルチバースの世界だから日本文化が他国と混ざってても不思議ではない。ホテルで売っていた市販のシャンプーとボディーソープは安いし、強い匂いもなく評価は高いものだ。


 エレガント薔薇ホテル視点…

 別世界の僕だけに売った鉄を溶かす程の酸性のシャンプーとボディーソープのはずなのに何故平気な顔で濡れるんだ。


 ミヤ視点…

 体も綺麗にしたことだし最初はどんな温泉に浸かろうかな。一番先に目に入ったのは「熱々温泉」だった。うちの温泉「九条」にもドワーフ族の方々が入るための熱い温度設定された温泉があるけどここはどんなかんじかな。


 ………。なんかぬるい気がする。いつもの温度で入っていたからなのかあまり熱さを感じなかった。見た目はThe地獄風呂!みたいな感じだったので残念である。


 エレガント薔薇ホテル視点…

 なんなんだよお前…別世界の僕どんだけ強いんだよ。今アンタが浸かってる熱々温泉は3,000℃あるんだけど。入った瞬間骨も溶けて残らないって暗殺界隈では人気なんだけど。


 こうなれば最終手段だ。奴が露天風呂に行ったと同時に転移魔法で地球の内核(6,000℃位)に招待してやるぜ!

 

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