95.エレガント薔薇ホテル
ハッピーニューイヤー!
これを言う頃にはニューイヤーではなく
ただのイヤーになっていることでしょう。
劣等薬屋は世界を救うをいつも見ていただき
誠にありがとうございます。
新年も見ていただけると幸いです
少し先の話になるのですが
この劣等薬屋は世界を救うは
今年中(2026年)には完結すると思います。
と言ってもまだまだ先の事
今が3章で終わりが大体5〜6章って
感じで決めております。
また時間が経てば変わるかもしれないので
変わり次第また連絡します!
並行世界…いわゆるマルチバースができてしまったことで元の世界に無かった世界線が各地に来てしまっている。僕がミライと別れてすぐ行った場所は元はロンドンと呼ばれていた都市なのだが、ここにある「エレガント薔薇ホテル」というホテルの従業員が僕らの並行世界の人間が営んでいるのだ。
この世界の僕らはいい感じのホテルを営んでいたのか。多分だけど温泉街を作ろうとしていた時にできた世界線なんだろうな。入り口は豪華というよりもどこか落ち着いた雰囲気で上品な仕上がりになっていた。
扉を開けるとエントランスになっていたが見た目は中世20世紀頃といった感じだろうか、レコード盤から奏でられる音楽は温かい日差しの中で日向ぼっこをしているかの様な気分にさせてくれる。この時点で居心地は抜群だ。
みんなには目的を言ってなかったね。マルチバースの人間達がこの世界に来てしまったんだけど、消したり追い出したりするわけではなく僕らに危害がないか調査しに来ただけ。なんなら安全とみなしたら普通に放置する感じ。
ロビーの受付はアンジェとタクトゥという人がいた。見た目は完全にアンジーナとタクトだけど名前も違うんだね。
エレガント薔薇ホテル視点…
今日はマルチバースの僕が僕の経営するホテルにやって来る。多分調査かなんかなんだろうがこの世界に同じ人間は要らない。ということで我々エレガント薔薇ホテルまたの名を暗殺薔薇部隊が別世界の僕を暗殺してやる。
そうしているうちに入ってきたぞ。先ずはお手並み拝見ということでレコード盤をちょっと改造して「滅びの歌」を作った。これを聴くと精神状態が悪化してしまう恐れがある。エントランスにいる人間はこっちの手のものだから、この事を知らないのは別世界の僕のみ。
僕の手の合図で皆が耳に防音魔法を唱えてレコードを奏でる。防音しているけど少し貫通するくらいの威力で僕らにもダメージがあったけど別世界の僕は生で聴いているからそろそろ倒れるんじゃ…
なんだその顔は!?なんでそんなニコニコできるのさ、次第には音楽にのっている。これ精神崩壊するレコード盤なのに何を勘違いしているのか分からないが全く効いていなかった。仕方ない、プランを変えよう。
次のプランは受付のアンジェとタクトゥが別世界の僕を相手しているうちに、背中からドルティンが鋭い刃物で後ろから突き刺すプランだ。
ミヤ視点…
けっこう部屋数多いんだね、1人から大人数が泊まれる部屋があるなら次ここにみんなで旅行しに行こうかな。
アンジェ「このお部屋がおすすめですよ」
タクトゥ「お食事プランを付けるとさらにお得になります」
ミト(別世界のミヤ)「いまだ!」
ドルティン「うぉぉぉぉぉ!」
ヅキン…。なんか金属音がしたのでうしろを振り向くとドルトンに似た青年がいた。名前はドルティン…ちょっと笑いに走ったドルトンなのかもしれない。キリッとした髪型じゃなくて天然パーマみたいな感じになんっているし。
ドルティンが手に持っているものはなんだコレ?もしかして鍵なのかな…僕が部屋を選んで一瞬でカギを渡してくれるなんて企業努力の賜物なんだな。しかし面白い形しているな、こんな凹んだL字の鍵は初めてみたよ。こんなんでロック掛かるのか心配だけどここまで丁寧で完璧にこなすからにはきっと凄い仕掛けでもあるんだろう。
エレガント薔薇ホテル視点…
なんで刃物が生身に負けるんだよ。どうなってんだよあの体。鋼鉄で作られてんじゃないのか?しかもドルティンが持っていたアイスピック綺麗に曲がって鍵と勘違いされるしよ…別世界の僕どうなってんだよ!
まぁいい、プランはたくさん用意している。失敗したのなら次は…ドアノブ超電撃プランを実行する。予めおすすめした部屋に案内するのだが、その部屋にはいるための扉のドアノブに高圧電流を流し込んでいる。
これは雷属性の魔力を持っている人間でさえ根をあげるほどの威力。間違いなく別世界の僕は防ぎきれないだろう。
ミヤ視点…
廊下も静かでいいね、殺風景ではなく花瓶や絵が飾られていて寂しさを感じない。かといって豪華すぎないのもこのホテルの人気の1つでもあるのだろう。さてと僕が泊まるのは部屋番号102号室だった。はぁ…この時期になると僕はいつもドアを開けるのが怖いんだ。特にこの金属製のドアノブ。これといったらいい思い出がない。
エレガント薔薇ホテル視点…
いいぞ、そのままさわれ!
ミヤ「うっ…」
やったぞ!
ミヤ「だから嫌なんだよ、静電気。」
静電気?そんなわけない、確かにそのドアノブには雷属性魔力持ちの人間が根をあげるほどの威力がある高圧電流なのにこの男…ただの静電気だと勘違いしてやがる。
まぁまぁここまではプラン通り(多分)。一応コイツの部屋には複数のカメラを仕込ませてもらっている。うちの情報担当ユズキとシラフィが常に別世界の僕を監視中だ。怪しい動きを見せれば速攻僕の手で仕留めてやる。
ミヤ視点…
中々広いな、1人なのにクイーンベットの部屋とは気が利いているのか何なのか。ホテルの窓から見える景色は童話のような見た目だった。ロンドンといえばエリザベスタワーなのだが、この世界線は残っていたんだな。少し修復後はあるものの昔見た物と同じだった。
頼んでもないのに温かいティーカップがあるぞ。僕が部屋にはいる前に用意してくれたのかと思うと逆に怖くなるな。
ん〜、なんて透き通った匂いなんだ。柑橘系でもなければ花の匂い系でもない、僕が飲んだことない味わいだった。なんだか体が暖まって来たような気がしたのでそのままベットの中で睡眠をとる。
エレガント薔薇ホテル視点…
おいぃぃぃ!そのティーカップは猛毒入りの毒茶だぞ。毒の見た目は透明になっていたから着色で茶色にしてそれっぽくしたっていうのに軽々と飲むなよ。それ一滴でも口にすれば麻痺や目眩等を引き起こして脳を物理的に破壊する術式を組み込んでるんだぞ。
いや待てよ、ベットで寝たってことは気絶くらいはしてるんじゃないか?そうなれば今がチャンスだ。工作班のカエキとヴァイノレット寝ている奴を仕留めるんだ。
カエキ・ヴァイノレット「承知!」
ミヤ視点…
ちょっと疲れたしこのまま眠ろうかな。




