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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 三章 ミライ編
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90.球場探し

 私はミライ・フェイト。このフェイト王国の第1王女、先月産まれたてアレスとアテナはお母様と安静に過ごしている。城内のピリッとした緊迫感は無くなり皆いつも通り生活しているのだが、その中で頭を抱えている人が1人…私だ。


 いま異世界(元日本)に野球を復活させる為道具作りに励んでいたのだが、重要な事を忘れていた。野球をする上での球場がないことだ。城内で練習しようとしたら使用人や騎士、はたまたお母様やアレスとアテナに迷惑がかかるということで(お父様は大丈夫)外でやることになった。


 でも外には魔物がいてあまりいい土地とは言えなかったのでサラおばあちゃんにある事を頼んでみる事にした。


 サラおばあちゃん、魔物を寄せつけない道具ってある?できれば片手で持ち運べるやつがいいんだけど。


サラ「それだったらミヤおじいちゃんが作った小型聖域結界石があるわよ」


 小型聖域結界石?


サラ「その名の通り設定した大きさに魔物が入ってこれない領域を作り出す魔道具よ」


 これほしいんだけどいくら?


サラ「これは非売品なんだけどおじいちゃんが作りすぎたって在庫を私の店に持ってきたのよ。何個でも持っていっていいよ。」


 私はおじいちゃんが作った小型聖域結界石を数個持っていき城外で試すことにした。1つの結界石の広さの最大が約30m程だったので各塁間に1つずつ設置した。塁間の幅は27.4mとなっている為十分な広さだ。


 私は土魔法で外野フェンスを立てて間々に結界石を置いていく。流石に1人作業だからバッターボックスから外野フェンスまでの広さは76.2m(理想92m)で勘弁してほしい。


 ボールとバットの製作時に一緒に作った塁ベースを結界石の上に置いていき、白い線も引いて一応完成した。初心者が作ったにしてはまあまあいい出来だった。


 おじいちゃんはどこか遠くに旅立ったけど魔法の本をいくつかくれた中で土魔法でゴーレムを作る魔法があったので使わせてもらう。無属性魔法の分身は魔力の塊を本人そっくりに具現化するから要領が悪い。土魔法で作るゴーレムは自身の魔力をほんのちょっとと、空気中にある自然の魔力を吸って動くから効率もいいし何体でも作れる。


 私はとりあえずゴーレムを9体作り、守備につかせた。私はバットを持ち、ゴーレムにボールを投げてもらい練習した。教える私ができないと、どういうスポーツかお父様達は理解できないだろうしホームランが打てるまでは未完成ということにしよう。


 やっぱり5歳の身体では思うようにバットも振れないし、例えボールがバットに当たっても反動で振れない。だけどこの世界には魔法がある。私は15歳の姿に変身して尚且つ腕と足に身体強化魔法を唱えた。


 そして私が作っている時に偶然できた無属性魔法【ホーミング】をバットに付与する。ホーミングといえばボールに付与してミットの中に確実に入れる事ができるけどバットの場合はどんなボールでも当てることができる。


 でも欠点は当てるだけであってその後どこに飛ばすか、勿論飛ばせるかはバッター次第である。ゴーレムが投げる球速は5歳の私が捉えることができる100kmに設定してあり、ホーミングを使ったバットだとヌルゲーになってしまう。


 身体強化を入れたとはいえ普通のバットだとこんなもんだろう。バットに関してはいくつか基準を設けようと思っている。普通のバットと特別製バットの2種類を使うようにする。特別製バットとは普通のバットを自分好みに改造すること。


 例えばバットの中にある魔石を複数個加えてバットに多重に魔法を付与したりする的な感じ。そこは追々やっていくとしてメンバーを集めないといけない。勿論ゴーレムでやるのもいいけど、私はこの世界に野球を復活させたいから色んな人にやってほしい。


 なので今は最低2チーム分の人数を揃える必要がある。さて、最初は誰にしようかな?できれば常識があって仕事の予定が少ない人がいいんだけど…あ!


 お父様がいるじゃん、ついでに騎士団の人を何人か拝借してもらえば一気に集まるね。

 

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