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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 三章 ミライ編
83/94

81.投げるのは雪玉、出す音は迫撃砲

 4チームの紹介を終えてチームバッファローはチームユナイテッドと戦うことになった。予選で使ったフィールドを一掃して新たに雪山を作り土魔法で強固にしていた。予選は一般人が多くいたが準決勝からは人になれなかった狂人が渦巻いている…


 一応私は4歳なんだけど大丈夫だよね?何かあればお父様が助けてくれるって言ってくれたのにユナイテッドとの試合が決まった時にはレスダー学園長にメンチ切っていたのを私は忘れない。


 試合が始まる瞬間地面から土魔法で作られた壁が出てきた。各場所にある壁を利用して戦う感じになっているけど勿論魔法で作っているので耐久があり、壁に雪玉を当て続けると壊れてしまうが数十秒で元通りになる。


 けど数十秒の間に戦況は変わるからもとに戻る時には試合は終わっていそうだよね…と考えていたんだけどお父様の目の前にあった壁は「ドゴンッ…」という音と共に崩れてしまったと同時に謎の風圧で私達は後ろにふっ飛ばされた。


 そう、分かってはいたけど原因はレスダー学園長の投げる雪玉である。司会者が「アレ」を見せてくれるのか…と言っていたけどこういうことなんだね、何度も当てて壊す壁を一撃破壊&壁の近くにいた敵に風圧で飛ばすデバフ。異世界転生した私がいうのもなんだけど既にこの世界には私以上のチート所有者が沢山いるよね。


 (今更なんだけどなんで私が異世界転生したの?なんの目的で?何も聞かされないまま元の世界から数百年後の世界に転生したっていうの。異世界転生は女神からのチートでその世界を凌駕していくのがテンプレじゃないの?)


 まぁいいよ、今はレスダー学園長の玉をどうやって攻略するかが問題になってくる。準決勝が始まる前に色々と調べた甲斐があったよ。レスダー学園長は腕力が凄まじく無属性魔法【身体強化】を使った相手に対し何の魔法も使わず力だけで勝ってしまう。足の速さも獣人より速いので隙がない…


 改めて思うけど勝てる要素なくね。力とスピードと繊細ってことでテクニック?すべてがMAXと言ってもいい状態の人と戦うって無理だよね。だけどお父様も大概だった事に気付く。お父様も勇者だったこともあり、人間離れのエピソードがたくさんあるけどそれはまた今度話すよ。


 レスダー学園長が二発目を投げる準備をするとテッタクさんが無属性魔法【シールド】を6重掛けして魔法の壁のかわりにしていたがテッタクさんの予想通りレスダー学園長が投げた2球目はテッタクさんのシールドを全部砕きテッタクさんをそのまま吹っ飛ばした。


 怪我はなかったけど防寒着が黒から一気に青に変わっていた。でも一般人なら即白色になり、ダウンしていたところ常人離れしていたので助かったのも束の間レスダー学園長の3球目が私達を襲う。


 メイシアさんが急に雪玉を作り出した。もしかしてあの雪玉に対抗するんですか…とも思っていたけどメイシアさんは雪玉の密度を極限まで圧縮する無属性魔法【真空】を使い雪玉の中の空気を全て抜き取り、鋼の耐久力を手に入れた。


 それをミヤおじいちゃんがレスダー学園長の投げた3球目に直接当てると、互いにぶつかりだして火花が散った。今投げたのって雪玉同士だよね?と思いながらその様子を見ていたのだけどミヤおじいちゃんの投げた雪玉はレスダー学園長の雪玉を貫通してレスダー学園長本人に当たってしまう。


 当然真空した雪玉なので全然崩れることもなかくレスダー学園長の投げた雪玉を砕いたがあと一歩のところでレスダー学園長には当たらなかった。


 けどミヤおじいちゃんが「インポート」と小さい声で言った後先ほど投げた雪玉とミヤおじいちゃんの位置が入れ替わった。


ユウキ「インポート…術者が触れた物を指定して位置を交代する魔法、転移魔法の応用技だな。」


 だけど敵戦地のド真ん中に転移したおじいちゃんは言ってしまえば的になっている。ここからじゃ応戦する事もできないため逆にピンチなんじゃ。


ミヤ「レスダーさんよぉ…肉弾戦は駄目ですってルールになかったよなぁ!」


レスダー「ちぃ…そうきたか(ちと間に合わねぇが防御魔法ドレインクッション)」


メイシア「あれはドレインクッション、衝撃を少しだけ抑えて相手の力の半分を吸収できる技。」


 おじいちゃんとレスダー学園長は雪合戦なのに拳と拳の殴り合いを始めた。2人の殴り合いは度を越しており、周囲にいたタクトさん達2人の殴り合いの余波でふっ飛ばされた。


ミヤ「書いてないってことは…やって欲しかったんじゃねぇのか!」


レスダー学園長「感の良い奴は嫌いじゃねぇが勝つのは俺だ!」


 2人の攻防で周りの雪は溶け出して私もお父様も誰もが近づく事ができなかった。

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