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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 三章 ミライ編
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74.王国の掃除屋さん

 昨日は冒険者仮登録をするため冒険者ギルドに行ってきました。おじいちゃんが猫の姿になって色々手伝ってくれまして本登録まで後2項目のみとなったわけですが、また城の外に出ようとする為おじいちゃんに会いに行くとお父様が先にいました。


 おじいちゃんは段々回復している様に見せる…と言っていたので日数の経過で立てるようにするとのこと。それまでは目や口を開けたり多少の動きができましたよ感を出して行き、分身体でミニャを作り私は城の外を出た。


 今日は清掃をしていきます。王国を綺麗にする立派な仕事です。一応冒険者ギルド職員がボランティアで毎朝風魔法を使ったりして綺麗にしているそうですが、下水道はあまり掃除されていないようで私達はその清掃をすることになった。


 昨日と同じ受付嬢のマルティアさんが着いてきてくれました。冒険者ギルドでは農民出身だけど聖属性魔法が使える謎の人物って噂されていて、近年頑固な油汚れが取れる聖属性を付与したスポンジが流行っていたのでと私を派遣したらしい。


ミニャ(最初はキツイかもしれないけど、冒険者になる為の辛抱だニャ)


 王国で流行っているこのスポンジはおばあちゃん(サラ)が出しているブランドの商品で毎日数十個売れているそう。おばあちゃんは使用人と花屋を経営しながら商人としても名を挙げていて今は主婦向けの商品を開発中。


 聖属性が付与されたスポンジは下水道の黒ずんだ汚れをピッカピカにしてくれる。でもこれだったら私を呼ぶ理由にならないよねと思っていたら…


マルティア「スポンジで拭くのはミニャさんにやってもらいまして、アズサさんがやるのは下水を綺麗にすることです!」


 (それって…浄化ってやつ?)


ミニャ(浄化は上位の魔法だからニャ…ここで言っているのはヒールニャ。)


 ヒールは聖属性の基本的な魔法で人を回復する効果と水を綺麗にしたりする事も出来るらしい。


 無属性魔法は唱えるだけでいいけど他の属性魔法はまだ杖がないと使えないから…


ミニャ(今ミライが頭に考えている通りニャ)


 もしかして…手で直接下水に触れて掃除しろと!?


ミニャ(早速冒険の壁にぶつかったニャけどここからどう攻略していくか見ものだニャ。) 


 あのジジイ猫、自分がやらないからって調子に乗って。転生して最初の難題が下水処理なんて嫌だよ、せめて強大な敵に会ってしまって倒せはしないが何かの気まぐれでその場を去っていき特別なアイテムをくれる…って展開だったら許せるのに。


ミニャ(よく見る展開だニャ…)

 

 私が恐る恐る手を下水に付けようとすると


マルティア「下水に直接手を入れなくても下水の元を流れる場所をヒールすることで綺麗にできますよ。」


 そういうのは先に言ってよねマルティアさん。もうちょっとで下水に触れて3日くらい臭いが取れなくなるところだったよ。


マルティア「ですが下水道とはいえ魔物が出てきますので注意してくださいね。」


 下水に出てくる魔物一覧

 ・スライム

 ・ジャッキースライム(毒持ち)

 ・ボウボーン


マルティア「脅威的な魔物は居ませんが注意しながら進んでくださいね。」


 ボウボーンってなんだろうと思っていたら私の固有魔法【鑑定】がボウボーンを解析した。


 ボウボーン 種族:トレント

 下水から流れる枝がまとまってできた姿


 つまりボウボーンって棒ボーンってこと?それだったら火魔法使えば余裕で倒せると私は下水の元を辿るのである。途中スライムとジャッキースライムに出くわしたがスライムは難なく剣で倒せたのだがジャッキースライムが剣で斬ってもダメージがなさそうだった。


ミニャ「ジャッキースライムは不利属性の聖属性を使えば簡単に倒せるニャよ。」


 だったら…おばあちゃんごめん!私は手に持っていた聖属性付与されたスポンジをジャッキースライムに投げた。ジャッキースライムはただのゴミだと認識して飲み込んだ。


 ジャッキースライムはぶくぶく膨れ上がり爆発した。続いてボウボーンが登場。ボウボーンは個体差があり、木々の量によって姿や強さが変わる。


 私は迷わずそこら辺にあった枝を組み立てて杖を作った。そして火球を放ったがボウボーンに付着した時にシュ〜…と消えていった。木だから火が効くんじゃないの?


ミニャ「ボウボーンは湿った枝が集まった存在だから火は効かないニャ」


 それを早く言ってよ…と私が枝で作った杖を地面に叩きつけるとボウボーンが「ボゥ」

と悲しそうな鳴き声をしていた。私は試しに枝の杖を壁にたたくと


「ボゥボゥ…(涙)」


 このボウボーンはおそらく同じ木々や枝が傷つけられている姿を見ると手が出せないんじゃないかって、そう思った時には私はすでに行動していた。


 私はひたすら枝の杖を地面に叩きつけたり枝の表面を削ったりしてボウボーンに精神攻撃をし始めた。


 アズサがボウボーンの前で杖を壁や地面に叩いたりしている姿を見たミニャとマルティアは少し距離をおいていた。ボウボーンが精神異常に耐えれなくなりますバラバラになってしまった所に最後の一押しとしてアズサは枝の杖をへし折った。


 ミニャとマルティアは「うわぁ…」とそこまでするのかと思いながらまた少し距離をおいた。流石に心の折れたボウボーンはアズサの逆襲に逃げるように聖属性付与されたスポンジに自ら向かって浄化された。


マルティア「一応これで終わりですが…」


ミニャ「ボウボーンは浄化したからもういいんじゃ…」


 ボウボーンが浄化されたのにアズサはその動きを止めずに下水道の奥に奥に進み枝を割り、スポンジを投げつけて行った。何故こうなっていたかというと、転生前好きでもない上司の飲み会に強制参加された事を思い出してキレていたのだ。


 枝の杖を折った時に快感を得たのか気持ちよくなり罪なき枝を折って回っていく。アドレナリンが異常に出過ぎていてミニャ達の声すら聞こえてこなかった。


 アズサが下水道を一周回りミニャ達に合流したが、こんな人元々居なかったよ…みたいな扱いを受けることになる。


ミニャ「次の魔法研修に心の研修も追加してくれニャ。」


マルティア「はい、徹底的に教え込みます。」


 これで冒険者本登録まであと1つになった!




 


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