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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 王都奪還戦その後 間章
69/95

67.……から救ってくれてありがとう

 王都奪還戦が終結してから約5年程経ちました。ユウキやシルフィは20歳を迎え、ユウキは何だかんだあり魔王の娘のレベッカと結ばれることになりました。これが人類と魔族の架け橋になることを祈っている。


 そして王都にある教会では新たな祝福が祝われることになった。そう…2人の結婚式が幕を開ける王都の新たな新時代を迎えるそんな日になった。


 皆が覚えているか分からないけど牧師はシアメルが務めた。シアメルさん最初だけしか出てきてないよ…と思っている人も少なからずいるだろう。この人は主にカエデとヴァイオレットと共にポーション作りをしていて、ポーション作りに没頭しすぎて引きこもっていたのだ。でもその御蔭で「世界樹の雫」に近い成分を発見してポーション界に多大なる影響を及ぼした。


 そう言っていたら主役のお出ましだ。僕は訳あって会場に来られないのでサラさんが2人を見送った。そして壇上に上がり誓いの言葉とともに2人はキスをして結ばれた。


 僕は少し疲れた、ここ数年で色んな事があったからちょっと寝ても問題ないよね。ミヤはそう思い教会付近で2人を外から見守りながら長い眠りにつく。


 結婚式の後アンジーナがミヤが倒れている所を発見して治療室に運んだ。この新王都には病院があり色んな年代の方や種族の方がまとめて治療できる施設が作られた。ミヤはその緊急治療室に運ばれたのだ。


 そこで働く名医のヴァイオレットはミヤの診断をするのだが何も悪いところはなく、精神魔法が何かで自分自身を閉ざしていると結果が出た。皆は困惑し、事態を重く見ていたがミヤは手紙を残していた。その手紙をシルフィが読む…


 

 これを読んでいるって事は僕は無事精神世界で眠りについたのかな?叩き起こそうとしても起きないから殴らないでね。


 ユウキ、結婚おめでとう。君と出会ってからもう7年位経つかな。本当の父さんじゃなかったけど本当の父さんみたいになれたかな。


 僕自身長く生きてきて子を持ったことは初めてでなれないことばかりだった。いきなり温泉を作ろうと言ったときはドンビキされてたけど中々上手くいっただろ。


 温泉を作ったのはいいものの、営業能力が皆無だったから皆に迷惑かけてしまった。温泉と聖属性の浄化を掛け合わせた全く新しい物だったから興味が引かれてここまで営業できた。


 学園でさ、1年の時授業参観があったんだってね。サラさんから初めて聞いたんだよ、父さんには言いづらいのかと思ったけどいつも忙しそうだったから声かけにくかったって…その時はサラさんと代役に銀の盾テッタクサンがお父さんとして行っていたらしいね。


 テッタクさんはイケメンだから羨ましいな…って他の生徒に言われてたらしいじゃない。天空ダンジョンとかも本人が行ければよかったなと今でも思っているよ。


 ユウキやシルフィと一緒にいた時間は短いと思われるだろうけど、僕にとって数百年の人生よりも家族と共に過ごした数年のほうが大切だよ。


 でもね僕も休む時間が来たんだよ。数百年前のあの頃、荒野と化していた世界を回って大地を作り直してやっとこさここまでの文明が築き上がった。


 不老不死ではあるけどどこか体の中では老いていると感じていた。どこまで化け物になっても素は人間なんだなって思ったよ。これから何年眠りにつくか分からないけど皆が生きているうちには絶対起きるから待っていて下さい。


 改めて結婚おめでとうユウキ・レベッカ。

 僕はこんなに多くの家族に見守られるのがとても嬉しいです、僕の長い孤独から解放させてくれてありがとう。


 ミヤより


 

 そう手紙を書き残していた。ミヤは生きているらしいので城のベットで寝かせることにした。毎日入れ替わりで面倒を見て起きるのを待つことにした。

 

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