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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 二章 王都奪還編
67/95

65.ついに決着王都の行方

 ユウキは水を龍の形に模した【水龍一閃】を魔王に向けて放つ。魔王はソレを止めるため拳を水龍に向けて放つ。お互いがぶつかろうとした時…


 水龍は拳の表面をかすり避けたのです。次々と来る攻撃を避けながら魔王に近づいていく水龍はまるで生きているかのように見えた。


 魔王は1手先をいっていた。魔王はユウキから攻撃が来ると予測していたのか前もってユウキを攻撃した拳を砕いていたのだ。ユウキは魔王の魔法範囲外だと思っていたので今砕けていた拳が襲ってくるなんて考えてもいない。


 魔王は密かに拳を作り上げてユウキを押し潰す。ユウキは抵抗することなく潰されてしまうがミヤは平然としていた。魔王も潰した感触がなく人じゃないと悟った瞬間、水龍はユウキの形に変化して魔王の懐に着た。


 そう、ユウキは水を全体に纏わせて龍の形を作り出して自分の分身体も作り出した。水で出来た分身体は動きこそ単純だが魔力を纏っているので偽物だと気付けにくくなっている。


 ユウキは勇者の剣を構えて【勇者ノ軌跡・天空破斬】を放つ。魔王は自身の鎧を分解させて剣を作り天空破斬と対等する【魔王ノ蓬莱(まおうのほうらい)獄傲絶斬(ごくごうぜつざん)】を放つ。


 勇者の対となるのは魔王であるから勇者の剣があるならば魔王にも同等の剣が存在する。それだと勝負がつかず引き分けになるのではと考えるだろう。そうなれば何故初代勇者は魔王を討ち滅ぼすことができたのか。


 初代勇者は仲間を連れていた、それだけだ。仲間と共に魔王軍に立ち向かい魔王まで一緒に行っている。それに対して魔王はどうだ?初代魔王は勇者という存在を甘く見ていて一騎打ちをすると言っていたのだ。


 魔王は自身が強い存在だと知っていた。それについていけない部下など必要ないと言っていた。



 今もまさにそれだ。勇者は信頼できる仲間を引き連れてここに来た。対して魔王は部下を分断させて戦わせていた。側近の一人も付けなかったのは、勇者に負けていないと思っていたから。


 ユウキと魔王が剣の睨み合いをしている中シルフィもユウキの様に風で纏わせて風の化身を作り出す。風でできた化身は魔王に向けて極大の竜巻を放つ。ミヤは静かにソレを見守っていた。


 魔王は段々押し負けていきユウキの剣で真っ二つにされてしまい鎧の剣が砕け散る。魔王の核は鎧と混ざっていたので鎧が砕けると同時に魔王自身も魔力を失い倒れていった。


 ユウキ達人類側が勝利したのだ。ユウキは自身が魔王を倒したことにまだ実感がなくて内心ビクビクしていたが、緊張が解けたのか気を失ってしまう。シルフィが素早く駆け込み化身でユウキをキャッチする。そんな2人を見てミヤはホッとしていた。


「勇者よ、俺との勝負は引き分けだな」


 砕け散る寸前で言葉を発した魔王はそう言い残し去っていく。何かおかしいと感じたミヤは空の雲をすべて払いのけるとそこには王都すべてを覆う位のデカい魔法陣があり、その魔法陣は隕石を呼ぶものだった。


 ミヤはその事を全部隊に知らせて王都から遠く離れるように指示した。シルフィはユウキを抱えてみやと共に逃げようとするがミヤは隕石を止めると言い動かなかった。


 このまま隕石が衝突すれば王都どころかこの星もろとも消し去ってしまう。そうならないようにミヤは隕石を受け止めて極限まで衝撃を抑えようと考えていた。だからシルフィ達を転移でサラのとこまで勝手に逃がした。


ミヤ「ユウキやシルフィは頑張った、あの小さい体で幾つもの試練を超えて成長していった。その姿を見るのが僕は好きだった、これが親っていう存在なのかな。」


 隕石が大気圏を超えて王都に向かっていくと同時にミヤは空高く上がり両手で隕石を止めようとする。隕石の落下するスピードは少し落ちたように見えたが今のままでは衝突して終わりだ。


 ミヤは魔力を全開まで引き出し王都付近の地面から巨大なゴーレムを何体も作り出し隕石に向けてせき止めようとする。




 


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