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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 二章 王都奪還編
57/94

55.正面突破 爆ぜろ風流カノン波動!!

 僕らはタサマイから王都に向かった。僕は全速力で走り両手に風魔法を付与して拳だけに集中させる。そして右手の風は左回りに加速させ、左手の風は右回りに加速させた。


 全速力で走るにつれ回転力が上昇していき更にスピードが加速していった。その速度はマッハに到達する位であった。少し走っていると目の先には元王都とそれを守る数百、数千の魔物の群れがいた。


 僕は十字団に念話で合図を取り、行動を開始した。僕は先程まで加速させていた右手と左手を走りながらくっつけ合わせた。互いに回転が逆なこともありもっと加速させる。そして回転している方向と逆向きに両手を前方に向ける。


 逆向きにすることにより反発が生まれミヤが放った一直線上に風圧の波動が出来上がるのだ。その波動は勢いよく放たれ、魔物達は風圧に耐えきれず骨ごとグチャグチャにされていく。城門は風の波動で吹っ飛び、城門付近の魔物は全て消し飛んだ。


 城門を破壊した後ノーラン率いる十字団が転移で出てきて先の方に進む。王都に蔓延する呪いが厄介だが、今は違う。呪いに掛かってから10分以内であれば僕の浄化で消せる、結界内にも常に浄化させるように設定するつもりだ。


 僕の出した風の波動は【風流カノン波動】という魔法で助走を長くとらないと発動できないデメリットはあるものの、一撃で大打撃を与えるものとなっている。


 十字団が城内に入った事を確認すると猛龍の守護者は猛将グランフェイムと共に城壁やその付近にいる魔物を片っ端から退治していく。銀の盾は後方部隊と共に物資を馬車に乗せ王都に向かっている。


 勇者ヒイラギは僕の魔法から解放された後仲間と同じくグランフェイムに刻印を押されて奴隷落ちしたそうだ。持ち前の勇者の力は半減したが元々の強さがピカイチだったので他の騎士団員よりかは強かった。


 僕は城内に入り結界を作り出し、後方部隊がそのままこっちに来た。ここからは僕らの番だ、数少ない聖属性魔法持ちの僕とサラさんで王都全体に浄化を掛けて回る。


 ウイルス蔓延してから約5年程経ってはいるが建物は腐蝕してないようだ。これも魔王が王都を乗っ取ったからなのかそうでないのか。城に近づくにつれて魔力が濃くなっていくのは魔王が近いのかもしれない。


 僕は少し寄る所があるのでとある噴水広場のとある場所に行った。王都で初めて僕が建てた薬屋ムーフルに着いた。何故ここに行こうと思ったかと言うと薬屋ムーフルには地下があり、薬の貯蔵庫になっている。ウイルスは地下までは侵食していなかったので昔に作ったポーションを貯蔵庫から全て持ち出し、結界内に転移した。


 先に調査しに行った十字団が結界に戻り回復しているとリンガルとは真反対の南の方の空から無数の鳥?の様な姿がこちらに向かってくるのが見えた。そいつらは今サラさんが向かっている方向に突撃していく様に見えたので僕は全速力で向かった。


 サラさんが向かったのは教会だったのだが外の方に居るのが見えたので近づいていくと、5年前に教会に避難していた人達とサラさんの同僚の神官達のゾンビの姿があった。そして鳥だと思われた奴等はヴァンパイアだった。


 ゾンビの中には知っている人達もいたので躊躇いもある。サラさんには悪いがここにいるゾンビ達は僕が浄化するしかない。サラさんは言葉も出ず立ち眩みをしていたので早めに浄化していったが、問題はヴァンパイア。


 ヴァンパイアは魔族の派生で生まれた種族で血を主食にしていている。個々の強さにはバラツキがあり、主に年齢と吸った血の量に比例する。女しか吸わないというわけではなく生きている人間であれば誰でも噛みつくので何の力も持たない農民が襲われる事件が多発している。


 血を吸う時に尖った歯からウイルスを出しているので、血を吸いながらその者を感染させている。そして出来上がるのがゾンビになる。つまりウイルスによってこの人たちがゾンビになったのではなく、ヴァンパイア達が血を吸って感染されてゾンビになってしまった。


 ゾンビはまとめていた僕が浄化したがヴァンパイア達は次の獲物を目掛けて僕を襲いに来た。

 


 

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