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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 二章 王都奪還編
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54.作戦会議

 僕は戦いが終わったとみんなに伝え、問題の場所に連れて行った。勇者は攻撃を受けながらも息を吸いミヤに向かって走ろうとしたが空気中の酸素に触れて逆にふっ飛ばされた。


 ミヤ

 いやぁ、実験体が居てくれて助かったよ。勇者程の頑丈な体じゃないとそこら辺の魔物はすぐ破裂してしまうからね。それに勇者ヒイラギは太陽神の恩寵を受けている、恩寵の内容は死をも超越する。不死身の体を手に入れたって事だな。


 不死身だから死ねないし僕が解除しなければずっと息をするのにも何をするにしても攻撃を受けてしまう。いい気味だ。


 勇者ヒイラギ

 おのれ…クソジジイが、俺を早く元に戻せ!


 改心の余地が全くみえなかったのでミヤは勇者ヒイラギに更に苦痛を与える。血管に流れる血液の温度を身体が燃えるくらいまで調整した。ヒイラギは不死身のため燃えては再生して燃えては再生してを繰り返してした。あまりの苦痛に精神は崩壊し廃人とかした。


 それを見ていたテッタク達は恐れをなしてミヤに近づこうとしなかった。勇者ヒイラギは改心がみえないということで放置する事になり、それ以外の連中で王都奪還戦の会議をすることになった。


 西側諸国連合軍は勇者ヒイラギが唯一の策であり、他のリンガル騎士団等の抑制力になる存在だったのだが今は使い物にならなくなり僕らに怯えていた。


 西側諸国連合軍は元々僕らを下に見ていてテントの配置も拠点の端っこや拠点の外側に建てられていた。勇者の処罰について後々考えるとして、勇者ヒイラギのパーティの子達はリンガル帝都に仇なさないように絶対服従の印を押されていた。


 印はいわば奴隷になり下がる事を意味し、主人の言いなりになる。その主人はグランフェイムさんが担ってくれる事になった。


 僕はサラが眠っているテントに戻りエクストラヒールをかけてあげる。娘のシルフィも看病してくれていたが酷く怯えていた。


 僕が出したオーラは人々に「恐怖」を与える魔法で一瞬だけであれば無事なのだが、浴びる事によりその情景がトラウマになってしまう。今のシルフィがその状態であり、僕がシルフィに声を掛けようと近づくと


 シルフィ

 ヒッ…ごめんお父さん、今は近くにいないでほしい。嫌いになったわけじゃないの、だけど今はそっとしててほしい。


 こんな風に避けてしまう。これも全部あの勇者ヒイラギのせいだ。僕は後悔した、妻や娘をこんな事に巻き込んでしまったことに。


 僕はテントを出て銀の盾の連中に妻子を任せることにして後方部隊から前方部隊に行くことにした。


 テッタク

 勇者に使ったあの魔法があれば前線は余裕ですね。


 実はあれには欠点があって、勇者ヒイラギに使ったのが初めてなんだ。少しでもミスれば僕らも攻撃を受けてしまうことになる恐れがある。だから使うなら一対一の時だけだ。


 ノーラン

 そうなると前線にいる魔物とぶつかる最初の隊を決めないといかん。偵察部隊によると魔物は誰かに操られるように行動していて、それは魔族なんじゃないかと予想されておるみたいだ。


 グランフェイム

 つまり魔族を倒せば魔物の士気も下がり統率も取れなくなるということだな。だがそれまでは城門にいる魔物を突破して城内に入らないと行けない。


 僕が前線を切り開くよ。僕が1人で突撃するから少し離れて着いてきてほしい。あくまで城門を塞いでいる奴等を倒すからそれ以外の魔物は頼んだよ。僕はそのまま城内に入りセーフティエリアの結界を作る準備をする。


 中級の魔物程度であれば結界で守ってくれるから物資もそこに置いておくから怪我人が出た際は結界の中に入ってくれ。


 

 作戦会議は終わり、ミヤは最前線でその後に続くのがノーラン率いる十字団とリンガル騎士団。銀の盾と猛龍の守護者は様子を見て出陣する。


 さぁ僕らの故郷を取り返しに行くぞ!

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