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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 一章 学園編
52/94

50.リンガル学園卒業式

 サンドワームの件の後色々な事があった。父さんがリンガルに戻ったことにより繁華街の再建が始まり、前の様な街に変わっていった。


 学園の卒業試験をクリアしていたけど残りの時間を魔法や剣の修行に力を入れて励んでいた。今の自分なら分かるけど、1年の時の最初の1日の僕はどんだけ尖っていたんだろう。


 入学式を寝坊でサボってダラダラと教室に向かっては教室内でもだらけきっていた。隣でうるさい声がすると思い見てみるとマテラがいた。子供じみた性格は今もそんなに変わらないだろうね。


 けど初めての友達でもある。王都内では「忌み子」という形で姉と共に地下で監禁されていた。別に奴隷のように虐げられていたわけではなかったけど、家族は僕達に見向きもしてくれなかった。


 今は違う、父さんや母さんもいれば温泉街の仲間達だっている。パーティを組んで登山したり、島を救ったり伝説級の魔物と戦ったりした。僕の終わりかけていた人生は花が開いたかのように咲き乱れた。その一つ一つの花びらが僕をここまで繋いでくれた。


 僕と姉を苦しみから救ってくれてありがとう…父さん、母さん。



 卒業式が始まった。ここまで支えてくれた父さん母さんやアンジーナさんにカエデさん。タクトさんにフリッテさん。レスダーさんに銀の盾のテッタクさん。皆が僕達に向けて拍手をしていた。


 皆に見送られて僕達は今日卒業します…



 卒業式が終わった頃

 僕はシルフィと共にマテラ達と合流した。卒業後について少し話し合うことにした。


 ドルトンは実家の領地で騎士見習いをすることになった。今までの実績があるから騎士のオファーが在籍中たくさん来ていた。


 クリスはアルキラと共に海を渡り遠くの大陸に旅に出るらしい。若いうちにやりたい事が沢山あるからと言っていたけどあの2人で旅なんて大丈夫だろうか。


 マテラは冒険者になって次なる強き者を見つける為に各地に放浪するのだと。アイツらしい生き方だな。


 僕はどうするかまだきめてなかったな。今だったら宮廷魔道士になることもできるけど国の言いなりになりたくないし、父さんみたいに薬屋になってポーションでも売って生活しようかな。僕はそう迷いながら家に帰る。


 僕が家に帰り着くとドタドタと音を立てながら騒いでいた。あれかな、卒業祝いのサプライズをしてくれるのかなと大広間に行くと思ってもいない情景が僕を待っていた。


 ミヤ

 ユウキか、帰ってきてたんだ。卒業おめでとうと言いたい所だけど手伝ってくれないか。今負傷者が多くてヒールが追いつかないんだ。


 僕が見たものは沢山の人が血まみれで倒れている姿だった。これはいったいどういう…


 シルフィ

 ユウキ何もたついてるの!早くそこどいて。今は下級ポーションでもいいから作って飲ませないとここにいる人達皆死んじゃう。


 何があったんだよ、卒業式終わってまだ少ししか経ってないのになんでこんな事が起こってるんだ。


 シルフィ

 ユウキは何も知らないんだね。父さんや母さんはユウキに話さないように黙っていたけど、私達が学園に入学する前から元王都に蔓延る魔物の大群と戦っていたんだよ。


 はっ…今なんて?僕はそんな事聞いたこともないしなんで今王都の話ししてんだよ意味わかんねぇよ。


 ミヤ

 いいかよく聞けユウキ、王都が魔族によって壊滅した後魔王が王都を乗っ取り新たな国を作った。王都の周りにいた魔物達は魔王の魔力によって活性化して強くなった。


 その強くなった魔物は他の国に向かって進行し始めた。それを銀の盾や他の冒険者達がこっそり止めていたんだ。だが最近魔王の力が異常なまでに高まり、冒険者たちだけじゃ抑えることができなくなった。


 ここまで言えば分かるよな、魔王を倒してくれ現代の8代目勇者よ。この戦争に終止符を打つんだ。

 

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