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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 一章 学園編
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46.あつは夏い

 この天空ダンジョンは他のダンジョンとは違ってある程度の階層が進むにつれてダンジョン内が広くなる仕組みになっている。20階のセーフティエリアから21階に上がり扉を開けると一面砂漠の21階層に着いた。ここから次に行く扉を見つけないと行けないのだが安心してほしいのが扉を見つけて進めば22階ではなく25階に行くのだ。つまりこんなに広い砂漠エリアは21階〜24階までを凝縮させて作られている、故に広いのだ。


 そして今砂漠エリアに迷い続けている奴等を紹介していこう。一人目はユウキ、21階の扉を開けて初めてみた砂漠地帯。興味津々で走り回り疲れてしまったのだ。しかも泉の水を飲み干していたので喉がカラカラの状態である。←バカ


 2人目はここに来て重装備だった事に嫌気を指してしまった哀れな男…ドルトン!装備はアイテムボックスでしまっているが防具を脱ごうとしない。何故なら防具の中はパンイチだからだ。ダンジョンの5階に行けば試験クリアということで準備もあまりしていなかった彼は今熱中症になり今にも倒れそうだ。


 3人目はユウキと共に砂漠を走り回り疲れ果ててラスサムとの戦いで魔法も使えなくなってしまった男…マテラ!無限に広がり続ける砂漠エリアに限界があるんじゃないかとか考えて突っ走っては見たものの、体力の限界が先に来てしまい倒れてしまう。ドルトンにおんぶされて同行中。

 

 4人目はクリス。彼女もまたドルトンと同じく服を着込みすぎていて脱水になりかけていたのだが、シルフィが精霊の息吹を使いそこにアルキラの氷魔法を加えて、快適ゾーンを作り上げてシルフィ達と共に歩いている。因みにシルフィの今の魔力的に3人までしか精霊の息吹(快適ゾーン)に入れない。



 先頭のユウキが目をボンヤリとさせて前を見るとオアシスを見つけた。ユウキはオアシスだと叫び、さっきまでだらけきっていたのが嘘のように全力で走っていった。ドルトンもユウキに続いてオアシスに向かった。


 オアシス…砂漠地帯にあるセーフティエリアみたいな場所で魔物も寄ってこない様になっている。先に水飲み専用の場所とそれ以外で使う場所と2つに分けた。分けた理由としてはこのオアシスに入る為だ。


 ダンジョンに潜って何日もお風呂に入っていない状況が続いて汗でベトベトだったのでみんなは水着に着替えてオアシスに入った。


 冷たいオアシスのお陰で熱中症も抑えられた。一行がオアシスで遊んでいる隙に父ゴーレム(ネックレス)はオアシスのセーフティエリアを抜け出した。



 皆が休んでいる間扉の手掛かりでも探すとするか。僕は1回このダンジョンを攻略はしているが砂漠地帯等のエリアは毎回扉の場所が変わる仕様になっている。こういうオープンエリアあるあるだけど。


 ネックレスから人間フォームになって探知を使った。シルフィ達以外に魔力反応がないか探すと、こちらに勢いよく向かってくる反応があった。その反応は段々大きくなり探知をしなくても目で見えるくらいの距離にいた。


 あの魔物はサンドワーム、いつもは砂漠の中に生息して地上で暮らしている魔物を砂漠の中に引きずり下ろし、食して生活していて体長4m〜長くても10mと言われているが…


 出てきたサンドワームは30m級のサンドワーム・ロードだった。シルフィ達も異変に気づいたのか慌てて着替えていたが、サンドワーム・ロードだったことに僕は驚いた。


 魔物は一定の条件で進化するのだがサンドワームの場合は魔族級の魔力を持った生物を身体に取り込む事がサンドワームからロードになる条件だ。


 このダンジョンの砂漠地帯を挑んだ冒険者達が帰って来ないのは、このサンドワームが冒険者を餌にして食べ続けていたってこと。

人類が持つ魔力を何人、何十人も食べ続けて蓄えて魔族の魔力量と等しくなるまで成長し続けたというわけか。


 よし、あれ食うか。

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