表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 一章 学園編
33/94

31.ケカゴン島に向けて出発③

 シフマクの観光にやって来ました。ここは防衛国家という何負けておらず城門がリンガルの数倍大きかったです。門をくぐり抜けると交易都市でもないのに人がわんさかいて、賑わいが絶えなかった様です。


 僕らは目的の展示会場に着き、勇者の剣を握ろうのイベントの順番待ちをしていました。一応全員参加するのですが父さんだけは見ていてと僕が言いました。あの人は勇者関係なくただ壊れにくい剣として認められていないのに使いそうだからです。


 ドルトン君の番が来ました。勇者の剣は勇者が持てば大したことはないのですが、勇者適性のない人が持つと両手でも持てない重さをしていました。ドルトン君は身体強化で全ステータスを上げた状態で持ち上げることに成功した。持ち上げることができただけでも凄い歓声が湧くのですが適性ではなかったです。


 続いてアルキラさんが持つと5つはめ込まれている内の1つの宝石が光り始めてましたが全部光らないと意味がないですがこれにも歓声がありました。


 クリスさんやマテラ君は持とうとしても持ち上げる事が出来ず断念し、シルフィの番が来ました。シルフィは身体強化で持ち上げ、宝石が3つ光った所で疲れて剣を置きました。過去に3つ以上宝石が光った事例がなく会場全体がパニック状態になっていた。


 父さんは静かに拍手して見ていた。遂に僕の番が来た。剣をつかんだ時に図書館の時の賢者が僕の前に現れた。皆には見えていないのか賢者は僕をずっと見つめていた。


 その後ろに勇者とその一行が出てきて剣に力を込めていた。僕が剣を片手で持ち上げると宝石が4つまで光った。あと一歩なのに宝石が光らない、どうすればと思っていたら僕の中にある光属性が強く燃え盛り僕の中から飛び出してきた。その飛び出した光属性は最後の宝石に吸い取られ光りだした。


 全ての宝石が光りだした剣は全身が光出し神が降臨したかの如く浮いていた。これは伝承でもある通り勇者がこの剣を持った時、即ち剣に認められた時にでる「絆」が具現化したものだ。僕を見ていた観客達は跪き神を讃えるかのように僕を拝んでいた。


 展示会場勇者の剣会場奥からシフマクの神官が現れこう言う。


「貴方は魔を討つ者に選ばれました、民を守り魔をこの世から打ち消してくだされ。勇者になった今、貴方様は神の使いとして讃えられることでしょう。神の祝福があらんことを。」


 どうやら勇者は神の使い=神の使徒らしくこの地の誰よりも位が高いらしい。国の王であろうと跪き救いを求めるほどだそう。僕にはそんな趣味はないので今まで通りに接してほしいと仲間たちに言った。


 この騒動があったのかシフマク全体に一瞬で広まりたちまち人気者になってしまった。記者やカメラマンなどが僕らが泊まっているホテルにも押し寄せてきたので迷惑だと思い、シフマクを出ることにしました。


 出る際も沢山の人に見送られて旅立ちました。僕らは父さんが引く馬車に乗り猛スピードで走っていました。マテラ君とアルキラさんも流石に疲れたのか馬車に入ってきました。


 この馬車は外は普通の見た目をしていますが、中が魔法で広い部屋が作られていて馬車の衝撃などは一切ない空間でした。 一応外が見れるように窓が付いていたんだけど、景色が何も見えない。一瞬で通り過ぎるので緑しか見えなかった。


 列車で約6日間掛かる次の都市のオカオサまで2日間かけて馬車で走ってきた。父さんが流石に疲れたと言ったのでここで泊まることにした。オカオサはシフマクと違って平坦な土地で城壁もかなり低く作られていた。ここら辺は魔物の出現やダンジョンも少ない為平和なのだろう。世界がこのくらい平和だったらあんな事起こんないんだろうな。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ