23.次席の実力
俺は学園に入って思い知ったよ、自分が井の中の蛙[いのなかのかわず]ってことによ。父上も雷適性の宮廷魔導師で兄弟も優秀な魔導師だった中それを凌駕する天才が俺だった。使用人にはえらい態度をとったりして将来約束された存在だと思っていたけど、学園に入って思い知ったよ。俺はコイツらに比べたらまだまだ見習い同然。
けどよ俺はまだ成長過程の途中なんだからまだ上に行ける。昔の俺よりも今の俺の方が強くなれる、その成長は戦ったり学んだりと色々あるけど俺はやっぱり俺よりも強い奴と戦うことが成長できると思う。
無属性魔法身体強化【狂人モード】…
無属性魔法身体強化【狂人モード】とは脳のアドレナリン放出を異常に高め脳を混乱させる。つまり元々身体強化でステータスを強化している+雷魔法で筋肉をいくらでも刺激して超人的なパワーとスピードを生み出すことができる。
デメリットはアドレナリンが尽きた瞬間に動けなくなること。一発勝負、諸刃の剣となっている。過去にこの魔法を唱えたものもいるが脳に障害を持って魔法を使う事が怖くなってしまっている。
あぁ…気分が超いい…アルキラがすげぇ遅く見える。アルキラは少し動きを止めた。彼に何かが起こっていると体で感じていた。
瞬時に氷の壁を作り自身を覆ったがマテラは既に氷の壁の内側にいた。確かに氷の壁を作る時はまだマテラは自分の目の前で立っていた。アルキラの魔法は無詠唱で瞬時に出すことができるがそれよりも早いスピードでマテラは内側まで来ていた。
そのままマテラの双剣で空高くアルキラは飛ばされた。天井の氷ごと飛ばされたアルキラは風圧で動かなかった。マテラは氷の壁を切り刻んで空に投げ、刻んだ氷を足場にしてアルキラのとこまで飛び立った。
マテラの剣はアルキラを強く刺し込んだが流石に身体強化のタイムリミットが近づいていたのか刺す位置がズレていた。もう一度刺そうとした時にアルキラは自身を氷で包み込み落下した。そのまま地面に落下するとマテラは大ダメージを受けてしまうので全力で包まれた氷を斬る。少しずつ砕けていったが間に合わなかった。だがアルキラもただでは済まない。いくら体を覆っているとはいえ空高くから落ちたら衝撃をもろに受けてしまう。
マテラは最後の力を振り絞って起き上がり、ゆっくり歩いてアルキラのとこまで行った。アルキラも起き氷魔法で鋭い矢を作りマテラを待った。両者共に体がふらついていてどちらが倒れるか分からない状態だったが先に攻撃をしたのがアルキラだった。
氷の矢は飛んでいったがマテラは意識を失う様に倒れていった。氷の矢が当たることはなかったがマテラは立つこともなかった。アルキラも同様に氷の矢を放ったときには倒れていた。
両者続行不能として引き分けで幕を閉じた
その後は2人とも緊急治療室に運ばれて治療を受けた。お互いが酷いダメージを負っていて先生方では治すことができなかったのでリンガル1の薬師を呼び回復させた。勿論のことリンガル1は僕ミヤさんだったのですが2人とも傷が深く一刻を争うので2人ともまとめて治療を施した。魔方陣を1つから2つ、3つ4つと増やし回復する姿はまるで賢者を彷彿とさせていた。
※一般的には魔法陣は1人一つで2つに行くのは果てしない努力や経験が必要。
2回戦は両者引き分けだったので人数が10人から8人に減っていた。僕が驚異としていたのがいつもの面々とアルキラだけで後は大丈夫だろうと予想していたのだがドルトン君が敗北していた。
マテラ君とアルキラが治療を受けている時に次の試合が始まったんだけど相手は学園で見かけたことがない生徒だった。
シルフィから話を聞いたんだけど、その生徒はシールドを出し自分を囲んでいて、ドルトン君が大盾で突進したんだけどびくともしないどころか突っ込んだドルトン君が跳ね返された。剣も魔法も通らずドルトン君の力がだんだん尽きていった。
謎の生徒は自身の手からボール状のシールドを作り出し空に浮かせた。シールドの数は時間が経つにつれ倍になっていき、物の数秒で1000を超える数になっていた。
そのシールドは謎の生徒が手の動きで操作していてドルトン君は大盾で守っていたが、守れていない死角を狙われ続けていた。ただでさえ魔力も尽きているのに壊れないシールドボールを無限に当てられ続けていた。
ドルトン君は一方的に謎の生徒にやられてしまったのだ。僕とシルフィとクリスはその後の試合で勝ち準決勝に進んだ。




