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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 一章 学園編
21/96

20.薬の転売人

 最近困っている事がある。僕はミヤ、薬師温泉旅館総支配人兼魔道具師兼薬屋をしているのだが、このリンガルの街でミヤさん印のポーションが転売されているのだ。これは由々しき事態なので僕が個人で徹底的にしばいて行こうと思う。


 とまあ…過去に一度同じような事があったんだけどその時は、浄化効果のある温泉のお湯を盗んで転売されていたことがあったけど温泉の中では浄化効果があって、それ以外の場所だとただのお湯になる様になってるんだよね。


 その時の転売人は浄化の効果があると思って自身の腕を切りお湯に手を浸けたんだけど、ただのお湯だから血で濁っただけ。見ていて滑稽だったよ。その後うちに来てポーションを買いたいと言ってきたけど、一部始終を見ていた僕とその周りにいた人が転売していたと発言したことにより、今後一切そいつにポーションを売ることもしないし温泉も出禁にした。


 怪我を治したかったら市販で売ってる高くて効果があまりないポーションでも買って治したらいい。それで治らなくても自業自得なので仕方がない。



 んで話を戻すとリンガル東で僕のポーションを売っている情報を聞き入れたので行ったんですが転売よりも酷い状況でした。貧民街と言えばいいんだろうか…道は掃除されてないのでゴミが散乱していて建物もあまりいい状態ではありませんでした。


 ですが貧民というよりも悪人の様な見た目の人ばかり、奥に進むにつれ悪化していき歩いているだけなのに目をつけられていました。


 所々に爪で引っ掻いたようなマークがあったので概ね盗賊の溜まり場だと思いました。リンガルの兵士は何をやってるのだかとため息をついて歩いていると目的の転売屋がいる場所に着きました。


 値段は僕が販売している物の5倍の値段で売っていて明らかにボッタクっていました。でも残念な事を言うとこのポーションも温泉と一緒の効果になっていまして…


 転売および悪人がポーションを手に入れたら勝手に中のポーションが水に早変わりしてしまうのです。だからここに売ってるポーションは全て水、ポーションのケースだけ一丁前になっている。そんな事も分からないで買っていく人もいるのが現状である。


 転売屋の店主が僕に話しかけてきたのでとりあえず水魔法を使って体内に入れ込んだ。普通の水と違って水魔法の水は術者が操作できるので軽く血液に侵入させて血流を止めた。店主の顔色がだんだん悪くなってきたところで僕は帰った。


 彼が生きていようと死んでいようと関係ないね。薬は人を治すけど悪人を治す薬は売りたくもないし、売ろうとも思わない。どこで仕入れてきたか分からないけどこれにこりて転売を辞めてほしいけど、死ぬから言っても意味ないか。


 途中盗賊とその頭が襲いに来たけど店主同様水責めで窒息死させた。このままだと死臭で殺したことがバレるので闇魔法の【空間削除】で死体を消した。今回の事もあってリンガルの冒険者組合にポーションを売ることにした。


 冒険者組合は快く引き受けてくれたので一件落着だね!その後は温泉通りに戻ってひと休憩して今回の事を旅館の皆にも伝えた。


 やはりどの国や場所でもこんな事があるんだな。対策ができた以上またこんな事があったら見せしめでみんなの前で処刑したりしてね、僕に悪人に対しての慈悲は持ち合わせてないから2度としないでほしいな。




 

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