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劣等薬屋は世界を救う  作者:
劣等薬屋 三章 ミライ編
107/117

105.汽車の3日間の旅

 私達は汽車に乗っている。この時代はまだ電気が流通していない。雷魔法を使えば良いじゃんと思うかもしれないが電力が違いすぎて物が電圧に耐えることができなくなり、壊れてしまう。


 新しく採用されたのが風魔法で移動する汽車だ。風で汽車内部にある小型風車を回して風圧で進んでいく。しかし普通の風車でこの大きさの汽車を前進させるのは不可能なので汽車全体にブーストを付与している。このブーストのおかげで外に出る風圧が強くなり、結果的に1人で大きな汽車を動かすことができる。


 汽車は合計3日間に渡り、私達の目的地「イズモ国」に向ってくれる。前世の電車はひどかった、朝からすし詰め状態で仕事に行くもんだから職場に着く前に気分が悪くなる。これがあこがれの寝台か…


 某TUBEの旅行やVlogで良く寝台列車の動画が流れてたのを見て、私も乗ってみたいと思ってたんだよね。けど…私が乗ってるのは動画で見ていたのとは違った。寝るスペースがある小さい秘密基地みたいな空間かと思ったけど1両丸々私達のスペースになっている。


 秘密基地というよりはキャンピングカーに近い印象があった。十分なスペースはもちろんの事、お風呂やトイレも完備されていて前世の私の家より豪華な作りになっていた。


ユウキ「はしゃいでいるミライは可愛いな、カエデ…カメラはあるかい?」


カエデ「えぇ、ありますけど?」


ユウキ「折角の旅行なんだからレベッカの為にもミライの楽しい姿を残しとこうと思ってね。」


 窓から見える景色に夢中になっていたミライはひっそりとユウキにカメラで撮られていた。


 そう言えば予約制?だって聞いたけどいくらかかったの?


ユウキ「今は汽車の台数も増えてレールも昔より倍になったから金貨10枚(100万円)ってところかね。」


 100万円!?私達3日間旅するだけで100万円も使うのは恐ろしすぎる。さすがミヤおじいちゃんの資産、あっぱれです。


ユウキ「僕も昔父さんと仲間と汽車に乗ったんだよな。」


 楽しかった?


ユウキ「………、途中暗殺者が汽車を乗っ取って僕らを暗殺しようとした場面にあったんだ。」


 暗殺ってお父様は何かやましい事でもしてたんですか?


ユウキ「何で襲われたのか、何で暗殺対象だったかは分からないけど父さんが疾風と名のる男と戦ったとは聞いてる。」


 疾風っていかにもな名前だね。もしかして暗殺者じゃなくて忍者とかなんじゃないのかな。


ユウキ「その後は汽車が壊れて、地獄のランニングが始まったよ。」


 地獄のランニング?


ユウキ「目的地までひたすら身体強化して走るっていう人間離れした事さ。」


 ふーん、バカという以外完璧なお父様にもそんな過去があったんだね。そう言えば3日間の旅とはいえどこかで停車するみたいだけど最初の場所は…「シフマク」という場所らしいけどシフマク…フク…シマ…「福島!」


 ケカゴン島と同じく並び替えただけの地名なんかい!と思いながら見ていた。


 シフマクには「次代の勇者になろう」というイベントがあり、勇者に認められなければとてつもない重量で持つことができないけど、逆に認められたならスッと持つことができるらしい。


 お父様が8代目勇者なのは分かるけどもしかしたら私も勇者になれるの?けどなぁ…勇者って王様の使いパシリみたいな所あるし、勇者だからっていって住民たちの言いようにされる事もあるし、徳はないな。


 ここで普通なら勇者になると尊敬される!凄い強さ!誰もがなりたい!と抱くのだろうが私は違う。前世で沢山の異世界系を読み漁ってきたから分かるが、勇者はそんなに良くない。なんなら魔法使いになってのんびり田舎ライフをしたほうがマシ!


 私は前世の記憶と知識があるから他の5歳児とは格が違うんだ…と心のなかで思ったのだった。

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