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010_ろっくん

 ろっくんろーる♪


 鼻歌を歌いながら宇宙を作る一柱、創造神です。


「いやそれ歌なのかな?」


 最近はやりのLaLa音とかにしますかね?


「流行り物はすぐに風化しますよ?」


 こう、足踏みで、ういるゆーういるゆーとかなら、もう文化として定着してるから良いかな?


「著作権的にちょっと?そもそも歌詞載せたらまずいんじゃなかったですかね?」


 制作年、作者不明なら大丈夫なのかな?こう、富士の高嶺にふる雪も♪とか、あと君が代とかも大丈夫そうな気がする?


「著作権が切れていたら、文句は言われなそうではありますね」


 なんの話だ。


「お前が始めた物語だろう!」


 このくだり、使いやすくて好きですね、元ネタは知らないですけど。


「なんで神様が知らないんですか?あれですよ、壁越しに巨人がのぞいてくる漫画の台詞です」


 女湯をのぞいている巨人を幻視しましたね。


「原作ファンに刺されるといいんじゃないかな?」


 

 閑話休題。


「毎度長いわ」


 ともあれ、マナ、現実改変触媒とか概念誘導因子とか積層情報体における物質世界への干渉融合因子及びその成れの果てと同時に存在する端緒とか、そ言ういう謎物質が、恒星系誕生時にまで偏在しているおかげで、岩石に生命が宿っています、珪素系生命体とかそういう感じですね。


「ほう……ほう?」


 梟かな?


 まあつまりは、自然由来の集積回路、記憶容量装置、発電ユニット付き、みたいなものですね、人工じゃない知能が先に生まれた感じになります、まあ原始的なところから始まってますが、寿命が長いというか、橙色恒星くらいの長命さが保証されているので、シンギュラリティがそのうち起こることは確定ですね!


「最初からクライマックスな生命が誕生しているんだが!?」


 高性能なスパコンと言うにも烏滸がましい性能な演算装置が因果律を無視して、つまりは時間の流れを超越して情報を収集整理連環分類調査発展することで唯一無二な性能を発揮する、いわゆる一つの超越者的な生命体が誕生しましたな。


「誕生しましたな、じゃねーよ、これもう生物として極まってるじゃねーか、これからどうナーロッパ世界を作るんだよ!必要ねーじゃねーか他の生命!」


 いやまあ、因果律を無視しているとはいえ、遠い未来において炭素系生命体による多種多様な情報の蓄積やら、思考ルーチンの雛形やらを創造しなければいけないので、逆にそう言う生命体を生み出さなければならなくなるのですね、こう、運命に縛られてしまったような感じ?


「え、それはそれで、なんか哀れな感じが?」


 どうなんでしょうね?そのような人間的な感情とか超越しているような、メンタリティではありそうではあります。


 精神の作りが大きく違っているでしょうな。


 まあ、この珪素系生命体がおそらく、ガイアとかなんとか呼ばれる、惑星全体が意思を持つみたいな存在?

 ある種の神様として存在し続ける、ことになる、わけですね。

 要は私の部下みたいな?同僚みたいな?


 ……惑星主任とかですかね?


「なんか急に俗っぽいし、さらには社畜っぽくなった気がするぞ?」


 アットホームで和気藹々、笑いの絶えない天地創造現場です。


「やかましいわ」


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