3-67. 他星の魂は精霊の持つ精霊力と親和性がない
店内にいた店員二人が気絶?(ルークは確認することが出来ない。)してしまったので、店から出るわけに行かなくなってしまった。
三つ子のおじさんたちが、倒れている二人を移動させようとしたが、動かすことが出来なかったので放置してある。精霊たちが退かないのだ。
よく見ると床に少しめり込んでいるように見えるとか。人が硬いのか床が柔らかいのか…。
見なかった事にしよう。
一応頸動脈がふれることと呼吸が確保されていることは確認してもらった。
「…ギリギリ呼吸出来てるって感じか?」「まぁ、これくらいなら死にゃしませんから、ほっときましょう!」「放っておく以外出来ないんだがな。」
ただ、倒れている場所が入り口付近。入り口の扉の一部にガラスが使われているので、中に入ろうと近づけば倒れたままの人間がいる事がバレ、何かがあったとバレるだろう。
そんなわけで、通報した保安隊か、店の人、もしくはキースが来るまでお留守番する事になったわけだ。
店の前に貸切中の看板が出ているので誰かが入ってくることは無さそうだけど。
元々座る予定だったと思われる三つ子のおじさんたちが座っていた席にみんなで座る。
「なんだか面倒な事に巻き込んでしまって申し訳ありません。」
「ルーク君に責任はない。キース殿が連れて来てくれた時にいた店員はとても感じの良い接客をしてくれていたんだが。」
「あの二人が突然やって来て、彼女と交代したらしいんスけどねぇ。」
「申し送りをしている途中で、『必要ねぇから』って先の店員を外に押し出したんだよなぁ。」
「も、申し送りを拒んだって事ですか?」
「拒んだ…というより、『自分の方が立場が上なんだから指図するな。』『得点を稼ぐ良いチャンスなんだから』と言っていたな。」
「うわぁ。立場とか得点とか。そんな人を雇っちゃったんですねぇ…。店の評判にも傷がつきそうですし、困りましたねぇ。面接で見抜けなかったんですかねぇ…。」
「さっきも言ったスけど、ああいった輩は立場が全てなんスよ。立場の強い人には耳障りの良い言葉を巧みに使って媚びへつらうんで、見抜くのはちょっと難しいですね。」
「一定数いる。口から生まれたような奴が。でもあの店員たちは、研ぎ澄まされた酷さだった。」
「プライドの塊だから、自分のミスを認められないのもな…。責任転嫁マシンだ。あのタイプが職場に入り込んで来たら、周囲は諦めるしかない。」
「耳障りのの良い言葉…、口から生まれた…、プライドの塊…、迷惑千万ですね。」
「「「だな。」」」
それにしてもルーク君は子供なのに子供じゃない考えをしていて面白いな!と三つ子のおじさんたちが笑っているのを眺めながら、ルークはやはり前世の妻の義理の兄という男性の顔を思い出していた。
俺は見抜けなかったが、妻は良く言っていた“あの人はザ、モラハラ男“なのだと。
彼は自分よりは五つほど年下だったし、何か遜っていた感があったが、あれが媚びへつらう態度だったのかもしれない。
なんだか最近、天王星人、海王星人、メジケ星人が頻繁に現れて、『ここにいるんだせ!』とアピールしてくる(ように見える)のは何故なのか。
俺と言う存在が、噂だけで刺激になっていると言う事なのか?
東西南北にあるそれぞれの公園地区は王都中央にある宮廷からは一直線。どの公園地区までも徒歩であれば…体感三十分はかからないくらいの距離がある。一番近くの保安隊詰め所(交番のようなものなので、俺は心の中で交番と呼んでいる。)は、今人が出払っているとのことで、安心君での通報は中央に繋がった。何か事件があったのかもしれない。なので恐らく中央から保安隊が派遣されて来るはずだ。
「折角誰もいない状況ですし、ニルさんの話をしちゃいましょうか。」
はからずも、店員二人はのびている(はず)なので、気にせずとも話が耳に入ることはなさそうだ。
「よろしく頼む。」
ルークはニルをじっと見て簡易鑑定の結果を目の前に表示させる。必要な情報は友達精霊、スキル、魔力量、魔力操作か。
「ふぅむ。スヴァーニル・アジェンツさん。三つ子の長男さんですね。
宝石職人で、友達精霊は…お。既にミツバチから交代されてますね。良かったです。新しい友達精霊は昨日飛んできていた風と大地の精霊カワセミです。大地の属性ですけど、岩石特化ですね。宝石職人としては最高の属性だとおもいます!」
「カワセミ?岩石特化?」
ニルは不思議そうな表情だ。
カワセミがどんな姿をしているのか知らないのだろう。もしかしたら見たことはあるかもしれないが、それがカワセミであるとは図鑑がないのだから知る由もない。
図鑑必要かもなぁ。校長先生が作ってくれるだろう。鳥を正しく広める必要があると言う話だったはずだし。
ルークはノートをさっと取り出して一枚破くと丁寧にカワセミの絵を描いていく。
簡単に描くと恐ろしく下手くそだ。デフォルメがとにかく苦手なので、ゆっくり写実的に。を意識して描いていく。
目の前に見えるカワセミは精霊なのでほぼ白。
ずんぐりむっくりしたフォルムなのでかろうじてカワセミっぽいが、アカショウビンの精霊が存在するなら、互いに白。大きさに違いはありそうだけど、個別に見たらぱっと見区別はつかなそうだ。
「カワセミはこんなフォルムの…尾羽は短くて、こんな感じの鳥です。宝石のように美しく穴を掘ることもあるようです。この位の大きさで。嘴の形がちょっと独特なんです。こんな感じの鋭い四角錐の形をしてて、水中の抵抗を減らす効果が…って、ことは、トリプル属性のカワセミの精霊もいるのかもですね。」
カワセミの絵を描きつつ、大きさは身振り手振りでお知らせすると、ニルは神妙な顔をして頷く。
俺の知ってる動物のカワセミはどの子でも綺麗な色合いだった。あの鮮やかな青とオレンジ色はまさしく宝石のよう。太陽の下でキラキラと輝いて。
この星ではまだ見ていないので、色合いについて口頭で説明することは出来ないのがとても残念。
「カワセミの精霊の中でも特例ですね。風プラス大地か、風プラス水のダブルが殆どです。」
ルークが説明すると、相変わらず頭の上にいるタカの精霊が少し小声で説明してくれた。
(補足サンキュー!)
「特例というか、特異体でトリプルのカワセミ精霊も中にはいるそうですが、ほとんどはダブルだそうです。風を基本として、大地か水か。」
「そうか。それでも希少なダブル…。力を使いこなせず申し訳ない気持ちがあるが、有り難い。今後力を感じて使いこなせるように尽力したい。」
先程助けにかけつけて来てくれた三つ子の一人が、ルーク君は精霊と話してるのか?と視線で訴えて来たので、そうですよ。と視線で返しておく。
隣の「〜ス」と語尾が可愛いおじさんからも、視線で、ダブルってすごいッスね。羨ましいッス。と言って来たので、貴方の友達精霊は風と光のダブルで、そちらの方が凄いんですよ。と返した。
わかってもらえていたら嬉しい。
描いたカワセミの絵をニルさんに渡すと、めちゃ喜んで受け取ってくれた。家宝にするとか、ほんとやめて?
「スキルは加工で『カット』ですね。魔力量はB、魔力操作はCなので、このままでなんら問題はないですね。」
と言いながらニルの首に巻き付くようにぺったりくっついているカワセミの精霊を見る。表情はうっとりとしている。大好きすぎるでしょ。
カワセミの精霊も細めに開いた目でルークを見てくるが、うんともすんとも言わないので、問題は無いのだろう。無いと言う事にする。
「問題…魔力接続は…その、しなくていいって事だろうか…。」
「はい!しなくていいと思います。ニルさんの友達精霊のカワセミも何も言ってこないので。」
なんだろう。ニルさん、ちょっとモジモジし始めたんだけども。
「魔力接続、して欲しかったのよ。」
どこからともなく、高音のアニメ声が聞こえて来た。
ルークはキョロキョロと見渡すが、発生源らしい人間も精霊もいない。
「ココ、ココ。ニルの首元にいるカワセミなのよ。」
めちゃくちゃ可愛らしい声はカワセミの精霊の声だったのか。
「ニルさんって、魔力接続して欲しかったの?」
カワセミに聞き返そうとして、念話ではなくうっかり声が出てしまった。
「はぅ!!」
「ルーク様!声に出ちゃってます!ニルさんに攻撃が入りましたよ!悶えてますよ!」
タカの精霊から小声でツッコミが入る。
「あ、ごめんなさい。」
顔を両手で隠して伏せてしまったニル(耳が赤い)の首元から、もがきながら飛び出てきたカワセミの精霊はニルの頭の上に飛び移って、バサバサに乱れた羽を大きな嘴を上手に使って羽繕いをしながら教えてくれる。
「昨夜、オルとリルから、スゥー。離れていた時の話を聞いて、今日自分も魔力接続してもらえるかも!って、スゥーー。ウキウキで夜寝られなかったのよ。だから今日はメイクに時間がかかるって言ってたのよ。スゥー。」
クマを隠すのに。と付け加えられた。
羽繕いをスゥスゥー。としながら上手にお話し出来るんですねぇ。そういえばルチルも時々やってるな。
それにしてもニルさん、遠足の前日みたいな期待をさせてしまったのかぁ。魔力接続は自分としてはなんて事ないので、今からやることになってもやぶさかではございませんよ?
トントントン
店の入り口の扉がノックされたので、席に座っていた四人はそちらに顔を向ける。ルークからは徐々に大きくなる精霊の山しか目に入らないが、扉のガラス越しに宮廷保安隊の制服のズボンが見えるとニルが言うので、通報した保安隊が来たのだろう。
ガチャリと扉が開かれると同時に、
「なんだ!?」「倒れてる??」
と入って来た保安隊の二人が驚いて立ち止まり、ルークたちに事情説明を。と視線が飛んできたのを三つ子の視線で気がついた。
精霊たちの向こう側にいる保安隊の視線にルークは気がつけるわけがない。
ルークは椅子から立ち上がると、精霊の山をぐるりと回って保安隊が見える場所まで移動する。
精霊が見えない大人たちからすれば、ルークのこの行動は変に見られるだろうが仕方がない。
「お疲れ様です。通報したルーク・フェニックスです。」
にっこり笑って誤魔化して挨拶をしてみる。
誤魔化されてくれ!
「あぁ、君がアーサーの息子のルーク君か。」
「ヤッホー!ルーク君!」
保安隊の一人は見たことがないが。後から入って来た保安隊は、学校の法律の授業で三輪駆動車の乗り方の実演をしてくれている若い兄ちゃんと言った感じの人だった。
一方的に見たことがあるだけかと思ったが、何故かとてもフレンドリー。父アーサーの友達かもしれない。
「通報内容の確認がしたいんだが…。この二人をこの状態にしたのは、そっちのお三方かな?」
年上っぽい、ちゃんとおじさんの保安隊の人が三つ子のおじさんに尋ねる。
あれ?このままだとニルさんたちの責任になっちゃったりする??
「そうっすスよねぇ。」「そう来るよなぁ。」「手を出しても良いならやっていたが、俺たちではない。ルーク君…というか、あれはルーク君がやったと言えるのか?自爆のようにも見えたが、自爆で床にめり込んだままってのも考えにくいか。」
「なんだ?説明してもらえるか?」
困惑気味の保安隊二人に、あの状況を言葉で説明することができるだろうか…。でも説明しないとこの三人が逮捕されちゃう事になったり?
冤罪ダメ!絶対!
タカの精霊は魔力を伴う目の光を閉ざすことなく、ルークに
「良き案があります!」
と提案した。
(良き案?)
「はい!精霊ネットワークで、アーサー様の録音録画版と言うものがあると知りまして!あれ便利そうだなぁと思いましてね?ちょっと試しに録音録画してみたんですよぉ。再生してみませんか?」
「は?再生出来るの?」
思わず声に出してしまった。
だって再生だよ?
モニターないよ?どこに再生するの?プロジェクターみたいに壁に写したりしちゃう?
「さいせい?って再生?」
保安隊の若い兄ちゃんの方がルークの言葉を繰り返す。
「あ、えっと?もしかしたら、先程の出来事をお見せできるかもしれなくて、ですね?はははっ!」
「お任せあれー!」
タカの精霊はリルの肩に乗ったトビの精霊をルークの肩の上に乗るように指示を出し、翼でトビの頭をペシンと叩いた。すると、トビの精霊の目から魔力が放出され、トビの精霊が見ている方向の壁の手前に映像が投影された。
「「「「「なんだ!?」」」」」
前世のあっちの世界では、会社には当然置いてあったし、専用の部屋も準備されていたし、家庭にも普及していたプロジェクター。撮影した映像が壁などに映し出されるあれだ。
この世界に近しい物は全くない。スマホもなければテレビもない、ラジオなんかもない。
そんな中でのこの技術はアーサーが現在開発中との事。
それがどうだろう。
トビの目から放出された魔力は撮影された人々は立体的。まるでそこに居るかのようだ。多少透け感はあるが、未来の技術である。
大人たちは五人とも驚いたようだが、ルークも驚いている。この事案は、一体誰が揉み消してくれると言うのか。
精霊のイタズラであると主張して通るものだろうか。実際精霊のイタズラだけど、史実との齟齬が大きくて通用しなそうだけど。
「大丈夫ですよ、ルーク様。トビの精霊の目から発している魔力は精霊力を伴っていますから、普通の人の目には映りません。」
つまり、この現象が今目に見えるトビの精霊による物だと人間は気がつくことができないのが唯一の救いであった。
ルークがこの店に入ったところから始まった映像は当然タカの精霊目線である。魔力を伴い光っていたのは、録音録画をし続けていたからだ。
音声を伴い壁に映し出され続けた映像をみて、三つ子は映像そのものに驚き、保安隊の二人はその内容に青筋を立て拳を握り込んだ。
「先程は失礼な態度を取ってしまい、申し訳ありませんでした。謝罪いたします。」
丁寧に頭を下げた保安隊二人は、その後映像に間違いがないか事実確認を行った後、三つ子にしっかり頭を下げた。
「いやいやいや!」「あの場合は誰でもそう思うッス。」「説明がうまく出来ず、申し訳ない…。」
それでも頭を下げ続ける二人。三つ子が「謝罪は受け入れますので、どうぞ頭をあげてください。」と言うまで謝罪し続けた。
「さて、この二人はどうしようか。しっかり床にめり込んでるな。」
「建国祭の牢屋の中の囚人と同じ状況にも見えますよねぇ、これ。あの時って実際どうやって他の場所に移動させたんですか?俺」
精霊の山の中に入って行った保安隊の二人の声が、山の中から聞こえてくる。
え?そうなの?その時はタマちゃんの加護による事象だって聞いていたんだけど…。
「そちらは獅子神様のご加護によるもの。今回のはルーク様の常時発動型のスキルと我々精霊の怒りの鉄け…いいえ、天誅によるものです。(ボソリ)」
鉄拳って言いかけたよね?
精霊の怒りの鉄拳って言いかけたよね?
タカの精霊は保安隊二人の動向を撮影していたようだが、問題なしと判断したのか魔力をふっと霧散した。
俺が展開中の常時発動型のスキルは、『痛覚無効』と『衝撃緩和』だったはず。先程店員の攻撃からスッと体を動かして避けられたのは反射もあったろうが、それだけでは
「ルーク様のその『衝撃緩和』とおっしゃっているスキルですが、白馬の精霊との契約によるものですね?」
(うん。そうだね。ハクと契約してから使うようになったよ。)
「ふむ。それ、『衝撃回避』の上位スキルの『衝撃高利返し』になってます。」
「こ、高利返し!?」
「え?氷?」「ルーク君暑いのか?」「そりゃそうか!外から来て何も飲んでないじゃないか!」
と三つ子のおじさんが慌て出したのを視界の端と耳で捉えているが、今はそれどころではない。
高利貸しって、高い利息を条件に、審査は甘く容易に金を借りることができる反面、利息は高額ってやつよ?
でもさっきのって、当たらなかったじゃん?
その前に避けられたよ?
「はい!そのための『衝撃回避』のスキルなんですねぇ。
それに、ルーク様相手ですよ?
やったやらない、当たった当たらなかったという概念は必要ありません!
相手が白馬から見て衝撃判定となる思考したかどうかです!」
にっこり笑ったのか、タカの精霊の口元が緩む。
この場合、俺に対して向けて来た悪意の形が、叩きのめすだったのか、ただ摘み出すだったのか、わからないけれど、“白馬の精霊から見て“と言う条件を考えたら、どちらでも倍返しでは済まない状況になっている店員たち。
「ですから、高利返しなんですって!」
(ハァァァクゥゥーー!!!)
なぜか喜ぶタカの精霊と、店員たちの上に乗っている精霊たち。
高利返しのついでにムカつくから天誅というお題目の元、店員たちの上に乗ることにしたのだと、ウキウキで白状してくる沢山の精霊たち。
目が輝いてる。褒めてほしくて輝かせちゃってる!!
(分かった!分かったけどもぉ!おぉぉぉ…。)
「はぁ…ハクには事情聴取だな。
で、どいてあげてくれる?(ボソリ)」
精霊たちは、ルークの言葉に従順に従う。
上から順番に手を振りながら転移して消えたり、扉からすり抜けて帰って行ったりし始めた。
ルークがタカの精霊と念話している間に、三つ子のおじさんの二人が、あわあわと店の厨房へ赴き、「水だけいただきます!」「怪しいもんじゃねーッス!」とお冷の準備を済ませて席に戻っていた。
そんな間も、押しても引いも動かせない店員二人に、さてどうするかと頭を悩ませているだろう保安隊の二人が、声を上げる。
「お!?厚みが普通の人間みたいになったぞ!?」
「ほ、本当だ!呼吸も正常に戻ったな!か細かったもんなぁ。」
そうですよねぇ。
精霊たちの精霊力で押さえつけられてめり込んでたから、そのままだと動かせなかったよねぇ。
他星の魂が精霊力と親和性がない、相容れないとはなぁ。
まさに水と油で混ざり合わないから、横から行けば押し出され、上から乗れば潰される。
侵入者達、この星では生きにくいんじゃない?
なんで帰らないの?
あっという間に精霊達がいなくなり、保安隊の二人は不思議に思いながらも、店員二人を担ぎ上げ、「今日のところはこのまま牢屋に放り込んでおきますので。」「裁判しますかね?フェヌックスやエロガンスに対して既に申し込んでるけど、ルーク君的にはどうする予定か、決まったら役場で手続きしてくださいねー!」
と店から出て行った。
なんかあの二人なら、再生した映像の話も上手いこと話してくれそうだ。
ほっと一息ついて、準備してもらったお冷に手を伸ばす。はぁ。
「あの、すまん、ルーク君。岩石特化?についても教えてもらえないだろうか?」




