揮発
掲載日:2022/06/23
水より、アルコールっぽい言葉ですよね。
お酒じゃないほうの。
湖底にマグマを仕込んだ 水たまりが涸れないように
雨乞いを踊ってたけど
物憂い水温に 慣れたなら
身を焦がしてく日々はもう 戻らないと知れよ
興醒めで石を投げても むこう岸にさえ届かずさ
痛めた肩で大きくふりかぶるの
やめたって 責める声も鳴り止んだ
煮え滾ることもないまま 干上がるのか
ひび割れた窪みになり果てる
爛れた肌かかえて 湯浴みしたいのに
掌が からの柄杓なら 指を閉じずとも
隙間から零れはしない
湖面に魚が浮かんだ 水しぶきをあげないように
穏やかな断末魔だね
下げてく水位をば 嘆くだろ
喉を灼くほど渇けども 口には合うものか
戯れに膝を濡らして むこう岸にまで渡りたい
壊れた肘を庇うのも限界と
さしはさむ おせっかいが鳴り続く
煮え滾ることも知らずに 干上がるのか
かさついた窪みが残るだけ
氷が厚く覆ったなら 春を待てたのに
目を凝らし さがす雫 瞼 閉じたとて
その裏に滲みはしない
なぜか、野球っぽく?




