異変
やっと完成しました。
「ん、ふぁ~」
私は、ベッドの上で目を醒ます。
昨日、ローブの男に襲われてから、夜魅に頼んでこの家に居させてくれるようになった時に、
くれた部屋。
「なに、これ?」
腕に、竜の足を模したような模様があった。
昨日の汚れかとおもい、、何度も擦ったが消えない。
う~んなかなか消えないな。
「ま、いっか」
早く着替えて下へ行こう。
私は、部屋のついでに夜魅が用意してくれた女性用の赤いミニスカートとTシャツそれと全身を覆えるフード付きのローブに着替え初める。
下着になったその時、ドアからノックとともに夜魅の声が聞こえてきた。
「華織、入るぞ」
「え!ちょっと待っーー」
止める声も届かずドアが開く。
「飯が出来たから呼びに来た·······ぞ」
「··········」
「··········」
私と夜魅の間に生まれる静寂。
「へ·····」
「へ?」
「変態!最低!着替えを覗くなんてーー!」
私は、近くに在るもの関係無しに夜魅に向かって投げつける。
「イタッイタタタタタすっすまん見るつもり無かった!」
「なら部屋から出ていけ!」
叫びながら近くにあった机を放り投げた。
油断していた夜魅に見事と言えるほどに、命中しそのまま部屋の外に飛んでいった。
ドアを閉じると同時に、近くの階段の方から落ちる音と共に、夜魅の悲鳴が聞こえてきた。
「本当に最低!着替えを覗くなんて!・・・・・でも、ちょっとやり過ぎたかな」
ほんの少しだけ反省しながら、用意してくれた服に着替えた。
部屋を出ると同時に、すぐに鼻を塞ぐ。
原因は、この漂う異臭のせいだ。
「クサ、なにこの臭い」
鼻を抑えながら私は臭いの発生源確かめるために一階に降りて一番臭いが強い部屋に行着く。
そこは、なんとリビングだった。
その部屋の椅子にぼろぼろの夜魅が座っており机の上には、マグマの様に煮えたぎる紫色の液体が、
鍋の中に入れられて置いてある。
「お、やっと来たか怪力女」
私の中で何かが切れた。
「何か言った?」
近くに置いてあった手頃のハンマーを、持ち上げて殺意のこもった笑みを向けた。
「う、うわ!華織それは洒落にならんぞ!悪かったすまん本当に死ぬから!」
夜魅が必死に謝りからなんだか可哀想だったのでハンマーを、もとの場所に置く。
それを確認した夜魅が少し息を吐き席につく。
空の器をもって夜魅は、謎の液体を少しずつすくっていきそれを、眉一つ動かさず食べていく。
「どうした?冷める前に食べろよ」
「う、うん」
気はあまり進まないが、ひきに夜魅が食べているから多分大丈夫だろうと信じ謎の液体を、
すくいおそるおそる口に運んだ。
「マズ、夜魅ってよくこれを、食べれるね。」
「そうか?そんなに不味くないと思うぞ」
「味覚おかしいんじゃないの。で、これ何が入っているの?」
「それはな、野菜に塩隠し味に蜥蜴やカエルーー」
「はいはい分かった。はぁ~」
途中から、もはや人が食べないものを入れてきちゃった。
「どうした?」
夜魅が不思議そうな顔で問いかけてきた。
あなたの味覚のほうが不思議だよ。
「まあ、ともかくこれからのご飯は、私が作ります」
「お前って、料理出来るのか?」
「少しだけね」
「そうか、じゃあこれからは頼んだ」
私は、使った器を洗いながら少し考えていた。
そいや、私を襲ったローブの男と夜魅が使ったあれは何だったんだろ。
昨日のことについて考えている内に、どんどん疑問出てくる。
「ねえ、夜魅」
「なんだ」
「夜魅が使っていたあの·····手品みたいなやつってなに?」
「ああ、あれは魔術だ」
「へぇ~そうなんだ·······て、それって大昔にあったとか無かったとかいうやつでしょ、
でも魔術が使える人はみんな殺されちゃったんでしょ」
「ああ、そうだが」
「じゃあ、なんで夜魅が使えるの?」
「別に、俺だけが使える訳じゃない」
「それって·······どういみ?」
「だからお前るってことだよ。人には、産まれたときから誰しもに魔力が宿っているわけだ。
その魔力量には、個人差が出るがな」
「じゃあそれって、私にもあるわけだよね」
「ああそうだが。まさか······お前」
「そのまさかだよ。夜魅私にまじゅーー」
「ダメだ!」
「どうして!あなたが教えてくれれば·······」
「ダメだと言ってるだろ!」
夜魅の顔は、さっきまでの興味が無さそうな顔ではなくなっていた。
それはまるで、何かを悔やむような顔
「もう、二度と······」
「え」
「すまないなんでもない、俺はちょっと寝る」
そう言ってリビングを出ていった。
なんで夜魅はあんな事を言ったんだろ。
考えていても仕方ないや
今日のお昼は何にしようかな。
そんなことを、考えながら裏庭の畑に向かう。
畑には、一通りの野菜がある。
夜魅がここに来てから育てたらしい。
「それにしても、数が多い」
数えただけで、20種類以上はある。
よくここまで、育てたものだと関心しちゃった。
「うう寒、今日はちょっと冷えるな~」
今の時期は、秋の半ばだからな~
「さっさと採って戻ろ」
と、独り言を呟きながら野菜を採り続ける。
「あの男とは、関わらないほうがいい」
「!!」
「関わると、命を落とすことになる」
「誰!」
まさか昨日のローブの男が
声がした背後を振り向くとそこには、ローブの男とは違い日影のせいでよく見えなかったが、
がたいのいい男性が樹にもたれ掛かっていた。
「忠告はした」
それを言うなり突如と風が吹き落ち葉が舞い上がり視界が塞がれる。
風が落ち着くと男の姿は、居なくなっていた。
「なん·····だったんだろ?」
あの男とは·····多分夜魅のことだろう。
命を落とすて、どういうことだろう。
さっきの男が言った言葉を思いながら考えていたが、なにもわからなかったので、
採った野菜をもって家に戻り昼飯を作り始めようとしたその時まるで、
大地が割れてしまうと思えるほどの地震が起きる。
「な、なに!」
地震のせいで、棚の食器が落ちてくる。
「きゃーー!」
続きを楽しみにしていてください。