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6話

 翌朝は太陽を背に飛び立ちました。途中で太陽に追い越され、月に出むかえられました。夜は木の板があるので安心して眠れます。足元の珊瑚や薬草、木の実を見る度に自分が神の使いであることを実感できました。


 帰りは夕刻になりました。透き通る光に照らされて、あのネズミが待っていました。

「あ、おかえり!どこまで行ったの?」

ネズミがちょこんと切り株から降りてきたので、カラスは持ち帰った物を見せました。

「どこまでって、太陽の島まで行ってきましたよ。ほら、見てください!」

すると、ネズミは大げさに驚いて、

「うわあ、まさかこれ、輝く珊瑚かい?初めて見たよ!この濃い緑は深緑の薬草?黄金の木の実もある!ほんとに、ほんとに太陽の島はあったんだ!」

と言ったあとしばらくして、じわっと涙をこぼしました。カラスはどうしてネズミが泣くのかがわからず、戸惑ってしまいました。

「あの、僕はあなたに言われたとおりの場所に行って、言われたものを持ってきただけです。神様ならすべてお見通しだったのでは?」

カラスはこう答えるのが精一杯でした。


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