2話
カラスは気持ちよく飛び回り、ほどよく疲れました。そこで、小高い丘に切り株を見つけ、ベット代わりに日なたぼっこをしながら昼寝をしました。
「おい!おきろ!」
低い怒鳴り声で目を覚ますと、大きなツキノワグマがいます。クマは、その切り株はクマのお気に入りのイスで、だれも触れてはいけないと言っています。カラスは言い返します。
「なにを言ってるんだ!おまえは!僕は神の使いだぞ!無礼な態度は許さないぞ!」
大きなクマは小さくなり、切り株はお好きなように使ってくださいと立ち去りました。
カラスはお腹が空いて森でくるみを食べていました。すると、後ろから声が聞こえました。
「ちょっと待ちなよ。そのくるみは僕があつめたんだ。だから僕のだよ」
振り向くと、小さくて弱そうなネズミがいます。カラスは、
「なにを言ってるんだ!おまえは!僕は神の使いだぞ!ゆずるんだ!」
と言いました。ネズミはしばらくきょとんとしていましたが、なんでもないというふうに答えました。
「なあんだ、そんなことか。きみが神の使いだろうと、僕にはなんにも関係ないじゃないか」
「なにを言うんだ!僕はとっても偉いんだぞ!」
「ふうん。でも僕は誰かのお使いなんてしないよ。僕にとっての神様は僕だからね」
カラスはびっくりしました。まさかネズミが神様だとは知らなかったからです。