王都・ミルガスへ
今回は殆どが説明です。ご了承下さい。
翔side
カンザスタウンを去って、アレから半年経過していた…………
俺は勿論、龍斗を探しつつもまだ分からないこの世界の情報を少しずつ収集していた。
その結果、幾つか分かったことがある。
まずひとつ目に、この島の隣には小さな名も無き島があり、ソコに足を踏み入れた者は帰ってこれないと噂されている事だ。
そして、その島を越えた先にあるのがかなり大きな島(大体この島の2倍らしい…………)で、工業が盛んらしい(俺がいる島が田舎なら、あっちは都会)が、島の行き来は何故か無理らしい。魔法使いの僅か一部が転移魔法を使える位だが、転移魔法は多大な魔力が必要な事から禁止されてた…………(俺は教えて貰ったぜ?何故か?教諭料をお渡ししただけだが?)
ちなみに、魔力を宿している者は体内の魔力を使い果たすと死んでしまうらしい…………
そして、この島はロシアの一回り広い程の面積があるらしい。相当でかい……
そしてこの島の一番の大きいことは農業、漁業等の自然に関する事業がとても盛んだと言うこと。
しかも、島の大人を総動員して漸く人手が足りる程らしく、工業が盛んな島に色々な作物や自然の物を送って、テレビ等の工業製品を貰ってるらしい。
ちなみに、その島との間は無人船で移動するらしい。
でも、あっちの島に電話は繋がらないらしい。
それと、お酒なんかは俺の年齢でもいけるらしい。(お酒もこの島で作ってて、時々あっちの島に送るらしい。あっちからも送られる様だが……こちらの方が美味しいらしく、あまりあっちの島のは流通しないっぽい。)
俺は当然、遠慮した。行く先々で勧められたけど…………やっぱり俺は日本人なんだからね。日本の法律を出来るだけ重視するよ。
う~ん……とりあえずこんな所だろうか?
そして俺が辿り着いたのは『王都・ミルガス』。この島で一番大きな街だ。
そしてこの街に来た理由は、一つ。
「此処がギルドの総本部か…………」
ノゾムさんに薦められて来たギルドの総本部…………『ギルド・ミゼルガル』……この由来はなんなんだろ?
そして、なぜ来たかと言うと……当然の事ながら龍斗を探すためである。
…………アイツは忘れん坊だから祭りやら宴やらで俺を探すことを覚えてるかどうか定かではないが…………少なくとも、ギルドには入っている筈である。だから俺はギルドに所属する全冒険者のデータを閲覧させてもらうために来たわけである。
その時に紹介状を渡されていたが、小声で言ってた……
「カケルさんならこれが無くとも見れるとは思いますが念のために……」
と、言われたことが不思議でたまらない…………何故なんだ?
(※翔は自分がSSSランクである事を知りません)
「さてと、そろそろ行くか…………の前に大分歩いたし腹減ったし疲れたから……何処か食事処無いかな?…………流石にグレムグリズリーの火炎弾焼きは不味かった…………ついでにもう夜も遅いし何処か宿を探そう…………」
あ、グレムグリズリーってのは魔物で……グレムリンのような羽(グレムリンに羽あったっけか?)と顔をした奴で、結構狂暴だったもんだから……炎系魔法の初級魔法で一番火力のあった火炎弾で焼き殺した。(最も、相手が捕食を目的としていたため正当防衛だが……)そしたら微妙に旨そうな匂いがしたんでちょっと食べてみたが肉質が固すぎて食えるような代物じゃ無かった…………やはり、魔物は食えんな。
結局、近くにあった蕎麦屋でかけそばを頂いて、これまた蕎麦屋の近くの小さめの宿に泊まる事にした。
人間、その身にあう位ってのが一番落ち着くな…………
俺はそのまま眠りに就いた…………