バトルと言う名のリンチ…………?
何故?かって?
そんなもん分かりきった事です。
本編をどうぞ!
俺と敵軍団は十数メートル離れている…………そして互いににらみ合い……時間だけが過ぎていく…………
そして最初に動いたのは……
「俺から行くぜっ!でりゃああああああっ!」
…………敵の剣士1人……これくらいなら下級魔法でも充分!
「水球!」
自分の周りに拳程の大きさの水の球を幾つか作り出し……射つ!
「こんなので俺を止めれるかあああああっ!」
敵の剣士はその球をいとも容易く切り裂く……ならば!
「水粘球……」
今度はさっきと殆ど変わらぬ球を1つだけ……そして射つ!
「だからそんなので止めれるかっての!」
そして敵の剣士はこれを斬る……が…………
「っ!?なんじゃこりゃ!?」
剣士は驚き立ち止まる…………それもその筈……
剣士自慢の剣は粘着性のある液体によりその切っ先を失われたのだから…………
「よっ!」
戸惑ってる隙に俺は左手に隠し持ってた小型拳銃で敵を撃つ…………
「ぐあっ…………」
敵の剣士はそのまま倒れて眠った……そう、込めていた弾は催眠弾だったのさ……
「っ!! ……何ボサッとしているんだ!? 俺達がアイツの敵を取るんだ!」
『お……おおーーーっ!』
一瞬何があったのか理解出来なかった敵のリーダーだったが、ハッと我に帰って仲間たちの士気を上げると俺に向けて突入させた…………刹那俺は何かを感じとった……
「っ! いよっ!」
俺は嫌な予感がしてスグにバックステップで後ろに下がる……その瞬間地面が隆起して牢獄のような物が出来ていた…………どうやら敵には魔法使い系もいるらしい……
「……早目に倒すか…………まずは……剣士どもからだな……!」
そう呟いて、左手で懐から呪文書を取り出して……とあるページのところを片手だけで開く…………そしてとある超上級魔法の唱え方ややり方を覚えるとスグに戻して…………
「……煉獄闍炎!」
右手に炎の球を造りだすと俺は左手の親指を軽く噛んで……そこから少し流れた自分の血を炎の球に垂らす……すると紅い炎は闇の力を吸い取り黒い炎になる…………そして腕を伸ばしてその炎に息を吹き掛ける…………すると炎は一気に敵の剣士達に襲い掛かる……!
「うわああああっ!?」
「熱いっ!? 熱いよおおおおおっ!!」
「だっ……誰か助けてぇ!!」
…………その悲痛な叫びを聞いて……少々快感を覚えたのは気のせいだと思いたい。
「っ!? 魔法使い部隊!水魔法で早く炎を消せっ!!」
リーダーが慌てて指示を出すも……魔法使い達は渋ってる様だった(何せコッチからは炎の壁で見えないんだもの)…………
「無理です!あの炎は闇の力も混ざってます!光と水を混ぜ合わせないとダメです!しかも大魔法使い以上の魔法使いはこの部隊にはいません!!」
「なんだとっ!?」
あ~……もうめんどくせ…………俺はすぐさま右手に水の球を準備してソコに光の力を少しずつ入れる……すると無色透明な水の球は白く輝く球に変化した。
そしてそれを炎の壁に投げ付ける…………すると黒く染まった炎の壁は元々なかったかの如く消え去り、後には何故か武器と防具が消滅して下着類だけになった無様に気絶した男達の姿しか残されていなかった…………
『な!?』
もちろん、アイツらも驚かずには居られないだろうね。敵である俺が助けたんだから…………
「な……何故助けた!?」
「んあ、何故助けたかって?そりゃ依頼主のご希望だからさ。」
俺の反応に首をかしげる青年……
「……もしかして、所属してないのか?」
「あぁ、俺は何処にも所属はしてない。ただちょっとした恩があったからそれを返しただけさ。」
相手の質問に少し曖昧に答えておく。何せ事実しか話してないからな。
「…………そうか」
そう呟くと青年は武器をその場に捨てて手をさしのべてきた……
「俺達の敗けだ。君の……いや、君に依頼した依頼主の要望はなんだい?」
「依頼主からは「戦いに参戦した人々を自分のチームに一度ひきいれたのち、一部ギルドを復活させる」としか聞いてないんでな…………」
sideout
「本当にありがとうございました!」
「いえ、自分は義理はキチンと返すのがモットーですので……」
「カケルさん!もしカンザスタウンに御用が御座いましたら是非またお立ち寄り下さいませ!!」
「あぁ、そうさせてもらうよ。」
あれからカンザスタウンに戻った翔は町長からお礼として報酬をそれなりに貰い(一度は断ったがどうしてもと言うことで受け取った)現在は町の外に出るときに町長とミライに見送られているのだ。
ちなみに、あの時戦った人々は一度は町長のギルドに入り、今はこの町で各々が別々のギルドを再建している……
そして翔もまた、町長のギルドに加入をし、ギルド専用通信機と個人識別証を受け取っている。(ちなみに、翔の個人ランクは唯一のSSSだと言うことは本人は知らない)
そしてミライ達と別れて歩き始めた翔…………だが
「……あれ?何か忘れてるような…………ま、気にすること無いか?」
「失敬ね。私を忘れるなんて!」
「あ、ティル……居たのか?」
「ちょ!?本気で忘れてたの!?」
「おう」
「あんたって……然り気無く酷いこと言えるわね…………」
「褒めてくれてありがとう」
「褒めてないっ!!」
翔とティルは漫談らしきものを続けながら翔の親友を旅を続けるのであった…………
「…………(アイツも俺のこと探してるのかな?探してたとして……忘れてないかな?アイツは肝心な時に遊ぶし…………)」
さてさて、これで漸く第1部が完結しましたよ。
次回は何にしようかな…………(((