表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔天創記 (壱)  作者: ちゃすけ丸
第7章
32/40

~ 31 ~

 リルは顔を覆っていた指の隙間からゆっくりと主人の姿を覗いた。



 すると彼は剣を身体に受けることなくその場に立っている。



 レイヴァンは左胸に衝き刺さろうとしていた刃を光り輝く剣で受け止めていた。



「ば、ばかな!」



 ルーマは目の前で何度も起こる予想外の動きに驚きを隠せない。



「何なのだ、その剣は! いったいどこから!」



 レイヴァンが無言のまま輝く剣を振り抜くと、彼女の不気味な悲鳴と共に右腕が剣を握りしめたまま宙を舞って床に落ちた。



「ル、ルーマ様!?」



 ブライトはその一瞬を見逃さなかった。



 様子を見ていた老人が驚きの声を上げ自分への意識が薄れていると感じ取ると、すかさず相手の腕を振り解いて前方に転がった。



 束縛から逃れた彼は小さく喜びの声を上げる。



 老人は我に返ってブライトを襲おうとしたが、それよりも早くレイヴァンが目の前に現れた。



 彼が輝く剣を薙ぎ払うと、老人の身体は真っ二つに斬り裂かれる。



「な、なぜ、一瞬で」



 そう言い残すと、先程のガーゴイルと同じように石となり息絶えた。



「悪い、レイヴァン、お陰で助かった」



「気にするな、いつものことだ。 それより、もう一働きしてもらおうか」



 ルーマの動きを警戒しながらレイヴァンが檻へと視線を移すと、その視線を追ったブライトは意を汲み取り大きく頷いた。



「女の子を守るのは俺の得意分野だ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ