『緑プレスマン地蔵』
掲載日:2026/10/04
ある村の道ばたに、お地蔵さんが立っていました。夏の日中はよく日が当たるところで、お地蔵さんだとわかっていても、暑くないか心配になってしまうほどでした。このお地蔵さんの前を毎日畑まで行き来するおじいさんがいました。おじいさんは、お地蔵さんを気の毒に思って、ごく簡単ではありますが、お堂のかわりの覆いをつくって差し上げ、毎日、近くの小川から水をくんで、かけて差し上げました。
何日目かのある日、歳のせいでよく聞こえなくなっていた耳が、よく聞こえるようになっていたのです。ある意味、うるさいくらいでした。
覆いをかぶせてもらい、毎日水をかけてもらったお地蔵さんは、すっかり苔むして、緑色になり、緑プレスマン地蔵と呼ばれるようになりました。
教訓:お地蔵さんは、苔に覆われていないほうがよい。誰からも世話をされていない印象になってしまう。




