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私と手帳と文房具

私ってつくづくおしゃべりのようです…


リクエストありがとうございました!


 私の名前は〈さとみ@文具Girl〉です。が、文具ガールと言うよりてちょぶんオタク(てちょぶん=手帳+文具)です。

 今日は〈私と手帳と文房具〉、そのなれそめについてお話していきたいと思います。


 じつは今回もリクエストにお答えする形です。

〈文房具との出会いを知りたいです〉とのことでした。


 ふふふ、私が文房具(とくにペンや手帳)にいつからハマっていき、集めるようになったのか、ここに公開しちゃいたいと思います。


 さて、私がはじめて文房具に執着を見せるようになったのは小学三年生ごろでした。


 きっかけは二つ。


 一つは友だちが持っていた〈ドクターグリップ〉というシャーペンにあこがれたこと。

 もう一つは万年筆風のカラーペン〈ペチットワン〉との出会いがあったことです。


 私は小学生になったころは、両親が用意したお古の筆箱とえんぴつを使っていました。なぜかシャーペンがダメという家庭でした。


 それでも特に不満も不服もなく使っていたのですが、クラスメートで友人のMちゃんが持っていたシャーペンにひと目惚れしちゃったんです。それが〈ドクターグリップ〉というシャーペンでした。


 振るだけでシャー芯がでるという機能に、太めのペン軸がもうかっこよくてかっこよくて。友人Mちゃんに「お願いなので貸してくだせぇ」とは言わないまでも「使わせて!」と土下座の勢いで頼み込んでなんども使わせてもらいました。


(ああ、自分用になんとしてでもほしい!)


 ――とは思うものの、一本千円近い文具は当時の私には高級品。そして我が家はえんぴつ族のために「シャーペンを買ってほしい」とねだることすら困難。私は泣く泣くMちゃんにドクターグリップのシャーペンを返却してえんぴつを使い続けていたのでした。


 そんな私ですが、なぜかカラーペンを何本も持っていました。理由は「わたし、塾でのお勉強に使うから、カラーペンがたくさん必要なんだ!」という微妙に筋が通っていないようなものでした。


 あと、やっぱり塾の女の子たちがみんなカラーペンをいろいろ持っていてうらやましかったんでしょうね。


 単純に豊富なカラー数のペン。

 ラメタイプのカラーペンもほしかった。

 でも私がなにより惚れたのは万年筆風のカラーペンでした。


 ペチットワンは現在、生産終了されているようですが、調べるとインクは買えるような? 少なくともペチットワンのページが見つかるので、どんなペンか気になった方は検索してみてください。


 とにかく子どものころの私には、五百円せずに万年筆が買えること(たしか一本あたり二百円程度で買えました!)、しかも何色も展開しているのがとにかくうれしくて。


なんとか父や母を説き伏せ、近所のスーパーの文房具売り場に行くたび、一本……また一本と買ってもらって、少しずつ配下を増やしていきました。


 結論から言うと、勉強には不向きのペンでした。


 インクはすぐになくなる。

万年筆風なので持ち方に多少のテクニックが必要。

インクの入れ替えや持ち方次第ですぐに指がインクまみれになる……エトセトラ。


 しかも、ノートを取るのに使えば、にじむことにじむこと。

 結局ほかの赤ペンなどに持ち替えて塾の授業を受けていたものです。


 でも、それが楽しかったんです。


 手をインクで汚しても、ノートがにじんで裏に透けることがあっても、書くことが断然たのしくなりました。


 しかしいつの間にかペチットワンの個人的ブームが下火になるにつれ、ボールペン熱など文具方面への熱も下がっていくのでした。


 さて、文具熱が下がりだした小学六年生ごろ。

 私はノートや手帳の方へ嗜好がシフトします。


 最初はかわいいノートでした。表紙は四つ葉のクローバーのイラストがあしらわれいて、リングタイプのB6サイズのノート。それを近所の子ども向けの文具屋さんで購入しました。


 もちろん、大人から見たらふざけたノートの部類なので、授業には使えません。もっぱら絵の上手い友だちに落書きやイラストをかいてもらったり、好きな歌の歌詞を書いて使っていました。


 ちょうどその頃に、同じ文具屋さんで私は〈スケジュール帳〉の存在を知りました。


 今でこそ百均でいろんなタイプやサイズのスケジュール帳が販売されていますが、そのときの私には目新しいものでした。


「これを持つ私、デキる女だ!」


 そんなことを思ったのか、一冊のキャラクターもののスケジュール帳を買います。

 この年から毎年、サイズや形・買う場所がちがえど、スケジュール帳をかうようになります。それは今に続いています。


 さて、しょせん小学生の私。六年生になると勉強に疲れて塾をやめていたので、学校以外にスケジュールは皆無です。それでもスケジュール帳を持ち歩いて「デキる女、さとみ」という妄想にとり憑かれていました。イタい……。


 しかし、中学生に進学すると、もう少しスケジュールが入るようになります。部活や委員会でした。


 でも、この辺りの話から割愛します。

 

中学生や高校生の私は闇(あるいは病み)ですので、触れないのが吉です。


 さて、文具熱は下がりっぱなしかと問われると、実はそうではありませんでした。


 中学生のころからサラサボールペンを使い始め、またリフィルタイプのボールペン・スタイルフィットと出会ったことで、また私の文具熱が上昇をはじめます。


 とくにリフィルタイプのボールペンって私の性に合っていたようで、スタイルフィット以外にもアイプラスやハイテックCコレトなど、いろいろな会社のリフィルタイプのペンを使い分けています。


 このリフィルタイプって、アニメやキャラクターとのコラボが本当に多くて、困っちゃうんですよね(ニッコリ笑顔)。


 アイプラスはリラックマやカナヘイとコラボしている本体を愛用していますし、ハイテックCコレトはスヌーピーと、スタイルフィットもmizutamaさんとコラボしてますし。


 他にもポケモンや鬼滅の刃なども。


 本当にどれも使うのがもったいないぐらいかわいい本体で、増えていくばかりなのにリフィルの方が追いつかないぐらいです。


 私は、大人になって気づきました。


「ああ、コレクター気質なんだな」と。


 つまり、使うために買うより、使うよりも集めたい! という気持ちの方が強いんです。


 大人になってお金の融通がきくようになると、さらに文具の収集は拡大していきました。


 両親もあきれながら「そんなにペンがあってどうするの」と眉をひそめています。


 しかし、そんな嫌味、私には屁でもありません。


 集めることに意義があるのですから。

 目の前に何本ものペンが並ぶことに意味があるのですから。


 スケジュール帳も、気づけば年を過ごしてきた分、押し入れの中で積み重なっています。しかも一年で一冊とは限らず、一年で三冊も四冊も買っている年があるのですから、すでに私の年齢以上の冊数のスケジュール帳がこの家にはあります。


 でも、捨てられないんですよね。

 どんなに使わなかったとしても、ただ一カ所「東京へおでかけ」とあれば、それはもう大切な記録なんです。

 覚えていなくても、記憶の海のどこかにある。

 そう思うと、どのスケジュール帳も捨てられません。


 また、百均でシステム手帳のバインダーが購入できるようになりましたよね。それを入手してから、私はシステム手帳の沼にも入りました。


 ルーズリーフバインダーやA5サイズやバイブルサイズのシステム手帳、m6に三穴のミニバインダー。

 これまた両手に収まりきらないほどの手帳やバインダーの山になっています。

 けれど〈ある〉ことに意味がある。

 たとえ今、上手に使えていなくても、きっといつか使う日が来る。

 その気持ちだけで私は手帳たちを満遍なく愛せるのです。


 ここまで書いていて、私が十年ほど前に法事で聞いたお話を思い出しました。


「ありがとう、ということばは〈有ることが難しい〉と書くのです」


 まあ、当たり前だよ、と突っ込まれそうですが、私はこの話にいたく心が打たれました。


 有ることが難しいからこそ、ありがとうと伝える。

 難しいからこそここに有ることが、奇跡なのである。


 それなら私は今、自分を長年にわたって支え慰めてくれる〈てちょぶん〉たちに「ありがとう」と言いたいと思います。


 あなたは、何に……あるいはだれに「ありがとう」と伝えたいですか?



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― 新着の感想 ―
[一言] ドクターグリップ超懐かしいです(笑) 私も姉が使ってて、めちゃくちゃ憧れた記憶があります。 なんでしょうね、あのふると芯が出てきたり、安定したグリップ、太めのフォルムなど、魅力的に見えました…
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