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暴落の回

リーマン・ショック(りーまんしょっく)

分類:経済

2008年に米国の投資銀行大手リーマン・ブラザーズが負債総額6000億ドル超となる史上最大級の規模で倒産したことを契機として発生した世界的な金融・経済危機のこと。


野村證券HPより



サブプライムローン(米: subprime lending)とは、主にアメリカ合衆国において貸し付けられるローンのうち、サブプライム層(優良客(プライム層)よりも下位の層)向けとして位置付けられるローン商品をいう。

サブプライムローンは証券化され、世界各国の投資家へ販売されたが、米国において2001-2006年ごろまで続いた住宅価格の上昇を背景に、格付け企業がこれらの証券に高い評価を与えていた。また、この証券は他の金融商品などと組み合わされ世界中に販売されていた。

しかし2007年夏ごろから住宅価格が下落し始め、サブプライムローンが不良債権化した(サブプライム住宅ローン危機)。これと共にサブプライムローンに関わる債権が組み込まれた金融商品の信用保証までも信用を失い、市場では投げ売りが相次いだ。


Wikipediaより



 2008年に社会人になられていた方ならば、どれだけのパニックだったかはうっすら覚えておられるでしょう。証券業界においては、それはそれは、大惨事と言ってもいいレベルでの大暴落だった。


 まず、リーマンショックの前に、下落の要因だったのがサブプライムローン問題である。リーマンショックは2008年だが、サブプライムローン問題の噴出は2007年である。


 これがポイントで、まず、入口の下落の要因はサブプライムローン問題であり、その時点でかなりの暴落をしていた。そこに、さらに追い打ちをかけたのがリーマンの破綻であり、それにより株価はさらに大暴落することになったのである。どれほどの下落かといえば、日経平均株価18000円が8000円まで1年と2ヶ月で下落してしまったのである。


 2007年の夏、私は長期休暇を楽しんでいた。日光浴をしながら仲間と海で遊んでいた私に、支店から電話があった。「急に下落している。サブプライムとかいうのが原因らしい。必要なら顧客に連絡しとけ。」とね。夏休み中だったことと、友達の手前でとても証券マンぽい電話があったことで記憶が鮮明にある。


 その時の下落には、特に会社や支店内には緊張感がなかった。「サブプライム? はあ? なにそれおいしいの?」てな感じ。確かにそれが原因で下がってはいるが「大した理由ではないでしょ」「下がってんなら買いだ! 買い!」てな雰囲気だった。夏から秋までは下がっているけど、支店内は「別に。」みたいな感じ。


 ただ、それはいきなり来た。


 忘れもしない2007年10月31日・・・。その日からの突然の大暴落。日本のみならず、アゲアゲだった中国株なども目も当てられないくらいの下げ。もはや、ただ見ているしなかった。


「おいおいおい、大丈夫か。追証は?」


 実は、証券マンになって暴落初体験がサブプライムだった。約5か月間の下落で30%ほど日経平均が下落し、その時点で証券会社の専売特許、回転売買はできなくなっていた。


 全店でそうであるとはいえ、収益のノルマ達成が難しいのは始めてのことだった。


 重苦しい雰囲気はあったものの、2008年のGW頃には株価はそこそこの戻りを見せており、業界特有の強気さが出始めていた。


「戻るぞ! 買え買えっ! 18000円から12000円になったんだ、大バーゲンだからキャッシュで買え! 今しかないぞっ!」


 結果的に、この株価の戻りがあったから、投資家はさらなる地獄を見たんだ。結果的に、この株価の戻りがあったから、証券マンはさらなる地獄を味わったんだ。


 暴落の要因であるサブプライムの話が出尽くした、ある程度通常に戻ったタイミングで追い打ちが来た。いよいよ来ましたリーマンの破綻。


 あんなに支店内が静かになったのは今だかつてないあんなに画面が値下がりの緑色に染まったのは見たことない。ていうか、サーキットブレーカーて何?株価が動かなくなることってあんの?


 リーマン破綻から2か月、3か月で日経平均は8000円まで下がった。サブプライム前から10000円安水準。投資先は日本株だけではないので、株価下落・円高で海外資産を持っていた人は余計に含み損を被ることになっていた。


 体感的には投資金額は30%くらいになってしまった人が多くいたように感じている。もう何もできない。動けない。


 あまり話題にも出ないけど、日本の保険会社も破綻した。当時は派遣社員がすごく多くて「派遣切り」なんて言葉も話題になった。2008年の年末は希望も救いもないような雰囲気が世界中で溢れていた。年末年始に、都内の公園で炊き出しが毎日のようにあるくらいには困窮する人で溢れていた。



 下落はさ、突然来るんだけど、結構前振りがあるんだよね。サブプライムだって、夏には話が出てて下落は秋に。サブプライムのヤバさを感じ取れてれば、リーマンショックの下落は回避できたかもね。


 タラれば……、だけどね。






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