〇拐?
私は昔、四人家族で過ごしていたが中学に上がる前に父親は妹を連れて消えていった。
借金を残したまま。父親は私がまだ生まれて間もないころから、ギャンブルにハマり、酒、暴力、女、クズの塊だった。だから、母は私の親権を取り生活しようとしていたが、父親は借金をしたまま消えていき、私たちの生活は想像通りの地獄となった。
母は、いつも笑顔を絶やさなかったが、それが祟ったのか、中学2年生の時には息がなかった。私は一人で生活を強いられ、今にも"解決"しようとしたとき声を架けられたのだ。
ある綺麗な少女に。
今はその後の話。
「私の、専属のメイドになって…お願い!」
その少女は、何を言うかと思うと思い驚いている私を尻目にお願いし始める。
「お願い! 話だけでも聞いてほしい。」
私はその話に耳を傾けた。
数分間、崖の前に立って話を聞いている客観的に見たら不思議に感じる状況、只誰もこの道を通ってくる気配がないのでそんなことは気にしておらず、彼女の話を聞く。
理由はこうだった。
自分の生活水準が最近低くなっているのを気にしており、自分の生活を正してくれる人を探していたそうだ。
その時に丁度なのか身寄りのなさそうな私に声を掛けたそうだ、
(え、見た目で私の事身寄りがないって判断したの?失礼じゃないですかね。確かに周りに頼れる人はいないけど、知らない人に見ただけで判断されるのって傷つくんですけど。)
私はそんなことを思いながらも、目の前の彼女のことについて考えている。
見た目は金髪ロングで釣り目、簡単に言えば「美人」…自分が悲しくなってくるな。制服を緩く着ていることからチャラく見えるが、雰囲気で育ちが良いと分かる同い年の少女。
理由はちょっと理解できたがでもなぜ私なのだろうか、見た目通りのお嬢様なら一人ぐらいメイドさんを雇っても余裕があるだろうと思うけど、なぜ?
そんなことを考えている間にも彼女は勝手に行動し始める。
「よし!こんな所で考えていても出て来ないし私の家に行きましょう!善は急げなので無理やりっぽいですが連れていきます。」
彼女が手を叩いた途端、彼女の後ろから人影が飛び出してきて行動する暇もなく私の前に迫り、お姫様抱っこをされる。
「え!ちょ、ちょっとななな何してるんですか!!下ろしてください!!」
私は抜け出そうとするが、後ろから来た人影は体感が良いのか意味が無さそうに感じる。
「じゃぁー、車に乗りましょうか。」
彼女たちは何時来たか分からなかった車に乗り込んでいく。
「あれー!ちょっと待ってー!まだ私何も言ってないし!何処に連れて行くの!!」
「私の家ですけど?」
「いや!行くって言ってないよね!」
「大丈夫大丈夫(⌒∇⌒)」
「何がー!!( ゜Д゜)」
私の声も届かず車の中に入っていく。
「ちょ、せめて、お、下ろしてえぇぇぇぇーー!!」
車は出発していく。




