【改稿記念】 課金転生 ~異世界転生で学ぶ政治と宗教~ 【テンプレから外れた何か】
改稿したら分量が一割以上増えました。読み返してみると結構酷いところとかもあったので大分良くなったのではないかと思います。
テンプレ的な何かを目指して書き始めていたはずなのに、いつの間にか全然違う何かになっております。結局タイトルまで変わったし。
サブタイは適当につけてるところもありますが、思い入れが深いやつも結構あります。
あらすじ
主人公はプレイしていたゲームの辺境領主に転生してしまう。しかし領主になってみると、ゲームでは全く意識していなかった宗教問題や政治問題とぶつかることばかりだった。
領地に亡命してきた錬金術師アリーシャ、領内にいる騎馬の民、刺客として送りつけられたオレイユ、邪教徒の司教ミア。領地で出会うのは変な人たちばかりだった。
目次を見ると分かる通り、最初の四章は各章ヒロイン(?)一人ずつの話が進んでいき、最後がまとめという感じになります。そのため、章ごとにおすすめポイントを挙げていこうと思います。
Ⅰ アリーシャの話
実は作中きっての常識人であることが後々発覚するアリーシャの話。基本的に彼女がやってることはこの世界だと擁護出来ないけども、現代日本人的な感性だとそこまで悪くないという話です。その辺の価値観のずれからアリーシャは主人公に感謝してツンデレることになっていきます。
最終的に教会を黙らせる主人公のロジックが少し気に入ってます。
Ⅱ オユンの話
Ⅰでほぼ戦闘しなかったのでとりあえず戦闘をいれておくかという話。騎馬の民の定住民族とは違う価値観と、オユンの間抜けさがアクセントになっています。沼地の王は騎馬の民に対して相性が最悪です。
Ⅲ オレイユの話
感情というものがよく分からない人にどうやって感情を理解させるかという問題を、主人公が悪役的な手法で解決しようとする話。解決方法の是非はともかく、「感情とは何か」を考えているときの会話は結構好きです。
Ⅳ ミアの話
邪教徒って何だろうと思って調べてみたらめっちゃ理詰めで話せる相手だったという話。教会がオレイユを送り込んできた後だというのもあって主人公はつい意気投合してしまいます。
それはそれとして扉の向こうの世界の話が、本当のファンタジー感があって気に入ってます。物理法則が通じなくなかったり、ガチで価値観が全く違う存在と会話したりといったところも本筋とは関係ないですが気に入ってます。
毎回あんな感じだと嫌ですが、最近のファンタジーはファンタジーと言いつつ結構現実感があるものが多い(物理法則が一緒だったり、ゲーム設定だったり)ので、ちょっと逆張りしたかった。
Ⅴ 最後
色々あったけど最後はややご都合主義的に終わりました。この章はこれまで仲間になった皆で力を合わせて敵を倒すという一番王道っぽい感じです。
あえて好きなところを挙げるとすれば最後のアリーシャがツンデレてるところと、「敵とは議論が決裂してもいいけど味方はそうはいかないから大変」というサブタイです。
小難しい内容が微妙に多いですが、雰囲気はⅢのあそこ以外は明るい感じで進んでいくので、是非読んでやってください。