【脱成長】陰キャの王
今回は新連載の”陰キャの王”について。
何か奇をてらったタイトルみたくなってますが、一応意味はあります。
まだ三話しかないのでレビューというよりは単に作者の意図?を説明するだけになってしまいますが。
とりあえずあらすじ
大学四回生の俺、月岡冬樹は単位もとりきっておらず、内定もないダメ大学生。
特に仲のいい友達も、恋人も、幼なじみもいない。
大学に行って、バイトして、時々就活して家に帰ってだらだらするだけの日々を送っている。
だが、”陰キャの姫”と呼ばれるVTuber「森野未影」を見始めて俺の生活に静かな変化が訪れる。
彼女のリスナーには陰キャや人生につまずいた者が数多く集まると言われ、主人公もその一人だった。
果たして陰キャは変わることが出来るのか。
それとも人生の泥沼にはまってしまった者は抜け出すことは出来ないのか。
という感じです。一応Vtuber要素はただの付け合わせではなく、どこかのタイミングでストーリーの本筋に絡んできます。
テーマ
今回のテーマは「脱成長」です。基本的に小説にはどこかで主人公や登場人物の「成長」というものがテーマにあることが多いです。ミステリーとか、一部の恋愛物とかだとそうでないこともあるような気もしますが。物語があったら、大体最初よりも最後のところで何かしら主人公が変化していることが多いです。
なろう系にしても、成長要因が「チートに目覚める」「女の子にモテる」という外的なものに変わるだけで、スタート地点よりも変化を遂げていることが多いです。
今回は単に「成長しない」のではなく「その場にとどまることを選ぶ」ということがテーマになっています。例えばミステリーとかで、事件の謎は解いても特に主人公や探偵役の何かが成長する訳ではないということがありますが、そういうのではなく主人公が能動的に「停滞」を選び取るという特殊な話になっています。
現時点であまり書けることがないのですが、最初の主人公の初恋描写なんかが一つのポイントです。大体の作品だと、初恋を追い求めて行動するもしくは初恋を捨てることで前に進むという扱いになることが多いですが、今回はどうなるでしょうか。
また、主人公は最終的に「停滞」を選びますが、周りの登場人物たちがどのような選択をするかも注目です。
……という特殊な話でした。完結したらまた色々書きたいかもです。