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新しい学校に転入し、期待を膨らませて教室に入ると、教室が動物園だった件

作者: はーと♪

新作です。思いついたので、書いてみました


「あははは」「まじかよー笑笑」「え?それヤバくね?」


「俺の方がすげぇわ笑」「あー、それ?余裕すぎw」


「イきそーだわ笑笑」



僕が期待を膨らませながら教室に入り始めて聞いた言葉がこれだ。




僕のは名前は、柏木 聖一郎 今年、高校3年生になる男だ。ちなみに独身だ。


今、僕の自己紹介を聞いて違和感を感じた方が大半だろう。高校生なのに独身?と。


そこはあまり突っ込まないでくれると助かる。ただカッコつけて言っただけなのだ。


僕は、今日転入して、初めてとなるクラスメイトとの顔合わせに来ているのだ。僕は期待と妄想を膨らませながら、様々な考えを、頭の中で駆け巡らせていた。



この高校は、県内でも有数の進学校のため、クラスメイトは皆静かで勉強熱心な人が多いため、自分と性格は合いそうかな?とか、勉強について行けるかな?とかだ。



そして、いざ教室の戸を引き、勇気を振り絞って教室に、足を踏み入れた。


そこではなんと、聖一郎の予想のことごとくが、外れた光景が広がっていた。




「あははは」「まじかよー笑笑」「え?それヤバくね?」


「俺の方がすげぇわ笑」「あー、それ?余裕すぎw」


「イきそーだわ笑笑」




え?・・・動物園じゃん



ここ本当に進学校だよな?あきらかに雰囲気が、不良高のそれじゃんか。しかも最後のやつに至ってはもはや、理解不能の域に達してるし。あきらかに人間の生態から逸脱してるじゃん。



僕はそっと、来た道を引き返そうとした。しかし相手は動物、すぐ見つかってしまい、呼び戻されてしまった。



「あれ?もしかして新入り?何してんだ、早く入ってこい」



僕は、ゴリラ顔の先生に呼ばれてしまった。っていうか新入りってなんだよ。マジもんの動物園かよ、ここ学校だろ?



少し思考にふけっていると、いつの間にか囲まれてしまっていた。



「ねー君名前は?」「よろしく」「えー?こんなやついたっけ?」


「動物に似てるなぁ」 「猿っぽいくね笑笑」


「ウホッ、良い男」



は?こいつらいつのまに目の前に居たんだ。何なんだよこいつらわ。「こんなやついたっけ?」って今初めて来ただろ!?何が「動物に似てるなぁ」だ。お前一回自分を鏡で見てこいや。



極め付けに最後、お前やっぱり頭のネジ2、3本飛んでるだろ、妙に変わった言葉使いだし。関わるのやめようかな。


何より、本当にうるさい。だって全員同時に喋ってくるんだもん。俺は聖徳太子じゃないから同時に話聞けんのよ、ってかお前らと会話するのは一対一でも困難を極めるわ。



あーもう。僕は思わず天を仰いだ。これ1日目だよね?あと一年やってけるのか?僕。やり遂げれる自信が無いんだけど。


その時だった。地獄のような空間に一筋の蜘蛛の糸が垂れた。


「おい、お前ら興味あるのも分かるが、もう授業だろ。先に戻れよー」



なんとゴリラ似の担任が動物達を檻に戻したのだ。僕はその瞬間だけ担任が人間に見えた。もちろん人なのだが。


そして僕は、担任から指示され、席という名の檻に向かった。



席に着くと、横の席である、このクラスの委員長であるサル顔の、小木 調教 と言う男に話しかけられた。


「初めまして!僕はこのクラスの員長を務めてる小木って言います!よろしくね」


僕は、まともな人が居た事に、安堵した。いやでも、まだ油断は禁物だな。このクラスの事だから、ぶっ飛んでるに違いない。


「あ、ちなみに員長の員は飼育員の員だよ!!」


ほら、とんでもない爆弾発言し始めたよこの人。え?ていうか、動物園である自覚あったんかい。真面目にこのクラス終わってないか。


僕が呆然自失している間に、再び爆弾発言をかましてきた。


「んー、君サル顔だし、飼育員になる?」



え?飼育員になるってなんなの?しかもこいつ真面目にいってるし。ロクなのいないじゃないか!あと、サル顔にサル顔って言われたくないんだが。


てか、普通は委員会とかそういうのじゃないの?係は動物か、飼育員しかないのかよ。極端すぎるだろ。



僕は、怒涛の勢いによって疲れ、倒れてしまった。


目覚めると僕は天井を見ていた。なんとか腰を使い、上半身を起こすと、そこは保健室であった。


あ、倒れたのか。僕は全てを思い出した。それにしても、保健室は普通なのな。すると奥から綺麗な茶髪の女の人が出てきた。



「あら、目が覚めたのね。あなた倒れたらしくて、飼育員さんに担がれて来たのよ。」


あ、そうなのか。教室に戻ったらあいつにお礼言わないとな。そう考え、教室に戻ろうとしていた矢先に保健室の先生から衝撃的な言葉が発せられた。



「あ、そういえば小木 くんは動物が倒れましたー。なんて言って担いで来たわよー。あれは面白かったわ。」なんていい始めたのだ。



は?この人は何を笑っているんだ。そしてなにより、俺・・・動物だったんかーーーーーーーーい。


飼育員になる?って聞いてきたじゃん、なんで動物になってんだよ!もうあれをするしかない。








不 登 校





ちゃん、ちゃん♪








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