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02 素直になれない?




「……んふふ」


 カミさまは、意味ありげに笑います。


「お、起きてたのですか?」

「まあねぇ、というか目覚めた? ユッキーがあんまりにも強い思念で私に好き好きビームを送り込んでくるから、起こされちゃった? 的な?」

「ぐっ……」


 恥ずかしすぎて、私は顔を紅くします。

 顔を隠すため、ベッドにうつ伏せになります。


 そうでした、こいつは私の心が読めるのです。


「その通り。だからユッキーがホントは私のこと、大切に思ってくれてるのはわかってるよ~♪」

「ぬうううっ!? 恥ずかしすぎるのです……っ!」

「ふふ、神には勝てない。そういうことさ」


 言いながら、カミさまは私の頭を撫でます。


「私もさ、つい楽しくなっちゃって、いつも変なことをしてごめんね?」


 そして急に真面目な声色で誤ってきます。


「……カミさま?」

「思ってたよりずっと、ユッキーと一緒の世界は楽しいよ。だから、それでユッキーが時々嫌な思いをしてるのは、申し訳なく思ってる」

「いえ……元々、カミさまが楽しむために私は作られたのですよね。それは仕方ないのです」


 言いながら、私は転生する前――前世の最後の記憶を思い返します。

 この世界も、前世の世界、地球もカミさまが楽しむための、娯楽のような世界。

 つまり、私たち人間もカミさまにとっては娯楽の道具なのです。


「むしろ、あまりカミさまはその……想像していたよりは理不尽ではないので、少し安心しているぐらいなのです」


 私は、正直言ってカミさまに何をやらされるのかと戦々恐々していた節もありました。

 けれど、実際はかなり自由にさせてもらっています。


「私は、自由にしているユッキーを見ていたいんだよ。ずっと、いつまでもね」


 カミさまは、言いながら私を抱き締めてきます。

 恥ずかしいのですが、さっき自分でカミさまを受け止めると考えたばかりなのもあって、抵抗するのも気が引けます。


「……ああ、ダメだなあ。私じゃ一番になれないって分かってても、それでもユッキーのことが大好きだって気持ちが収まらないよ」

「な、なんだか恥ずかしすぎることを言っていませんか? それに、一番って何の話です?」

「ふふ、ユッキーはリグレットお嬢さんが大好きなんだもんね」

「えっ!?」


 私はつい驚いて、声を上げます。


「それは、その、リグは私の一番のお友達なのですから、一番なのは当たり前なのです」

「まあ、ユッキーがそういうならそうだろうね。……私じゃあ、お嬢さんより仲良しの友達にはなれないから。それが少し寂しいなってだけの話だよ」


 カミさまは言いつつ、とても悲しそうな表情を浮かべます。

 少しなんて嘘です。これはとても悲しんでいる時の顔です。


「……一番はリグですけど、カミさまのことだってちゃんと大切なのです。そんな悲しい顔しないでほしいのです」


 私が言うと、カミさまは困ったような笑顔を浮かべます。


「そうだね。ありがとう、ユッキー」


 なんだか、私の言葉ではカミさまをちゃんと慰めることは出来ていないようでした。

 私はさらに何かを言おうと口を開きますが、その時ちょうど後ろでリグがもぞもぞ動きます。


「……どうしたのです、ファーリ」


 どうやら、起こしてしまったようです。

 まだ朝の早い時間。リグにはゆっくり眠っていてほしかったのですが。


「おはようです、リグ」

「ええ……えぇ?」


 リグは私とカミさまを見て、眉をしかめました。

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