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18 強すぎる雑魚




 私が山道を登っていると、さっそく敵らしき存在がいるのが分かりました。

 巨大な甲羅を持った亀です。

 姿を隠すこともなく、堂々と山道のど真ん中を歩いてきます。

 のしり、ずしりとこちらに向かってくる亀の甲羅は――何故か、岩ではなく水晶のように透き通った鈍色の物質でした。


「えっと……あれ?」


 たしか、この山に生息している亀はロックタートルのはずです。

 ロックとは岩のことですから、ロックタートルとは岩亀ということになります。


 しかし目の前にいる巨大な亀の甲羅は、どう見ても岩ではないもので出来ています。

 あるいはこの灰色の水晶がこの近辺に産出する岩石なのかもしれませんが……。


 ひとまず、スーパーサーチをしておきます。


―☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆―


ミラークリスタルタートル


ライフ:205769

パワー:120398

攻撃力:8117

防御力:19874

魔法力:7001

敏捷性:1289


技能:ミラーフォース(A) レリックアーマー(A)

魔法適性:

魔法耐性:火(A)、水(A)、土(A)、雷(A)

     風(A)、光(A)、闇(A)、命(A)、無(A)


―☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆―



 あぁ、どう見てもロックタートルではありませんね。


 というかステータス高くないですか?

 Sランク並みのステータスです。

 私でさえ、ステータス面では負けているほどです。


 こんなのが普通に生息してたら、白真龍の山はCランクハンターの出る幕など無い魔境となっているはずです。


 ――しかも、敵はこれだけではありませんでした。


「ガルルルゥッ!」


 獣の鳴き声が響きます。

 それと同時に、ミラークリスタルタートルの足元にある陰の中から、無数の真っ黒な狼が姿を現します。


 無数に現れた黒い狼のことも、スーパーサーチで調べます。


―☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆―


アサシンウルフ


ライフ:125431

パワー:86705

攻撃力:18222

防御力:11655

魔法力:23471

敏捷性:11598


技能:全攻撃遠距離魔法化(S) 潜影(A) 無敵(A)

魔法適性:闇(A)

魔法耐性:闇(A)


―☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆―


 こちらもかなりの力あるモンスターのようです。


 巨大亀と狼、という組み合わせはロックタートルとスナイプウルフの関係と一致しています。

 ですが、強さに関しては比較するのも馬鹿らしいレベルです。

 しかも、どうやら見慣れない技能も所持していて、そのどれもが厄介な力を発揮するようです。


―☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆―


ミラーフォース:攻撃を受けた時、相手の身体の自由を奪い、その衝撃を跳ね返す。

全攻撃遠距離魔法化:打撃などの攻撃を、遠距離魔法を複雑に操作し、再現する。

潜影:陰の中に潜み、姿を消す。


―☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆――☆―


 強いステータスに加えて、これだけの技能が揃っているのですから、この二体はSランクのモンスターと考えても差し支え無いでしょう。


 これは……逃げるが勝ち、なのです。

 こいつらを倒すのは手間がかかりすぎます。


 アサシンウルフは無敵と全攻撃遠距離魔法化があるので、私の攻撃はまず当たりませんし、カウンターも取れません。

 そしてアサシンウルフがレリック魔法を使わない限り、ゴーストピアスも意味を成しません。


 ミラークリスタルタートルの技能、ミラーフォースは、恐らく魔法のミラーフォースと全く同じ効果を常時展開しているのでしょう。

 そして、魔法としてのミラーフォースについては授業にも出てきたので知っています。

 相手の攻撃を受け止め、遠距離魔法以外ならカウンターを取ってコード強制する。

 それが、ミラーフォースという魔法です。


 私は、残念ながら未だに全攻撃遠距離魔法化なんて出来ていません。

 なので、うかつに攻撃すればミラーフォースでコード強制を受けます。

 そしてコード強制を受けるというのは……即死コードを実行する可能性があるということでもあります。


 ただでかい亀を殴っただけで突然死。

 そんなの、さすがに理不尽です。やってられません。


 もちろん地道に戦っていれば、単純にライフを削りきって倒せるはずです。

 でも、時間がかかりすぎます。


 思うに、このモンスター達は突然変異のようなことが起きて発生した、イレギュラーな存在なのでしょう。

 だから、Cランク相当の地帯にSランクのモンスターなんかが登場するのです。


 それらの情報を踏まえると、ここはモンスターをうまく出し抜き、この場から逃げ去るのが一番だと考えられます。


「――お前たちのこと、いちいち相手してやるつもりは無いのですッ!」


 なので私は、目くらましに眩しい光だけの魔法を周囲にぶっ放し、素早くその場を離れました。

 敏捷性は私よりアサシンウルフの方が上ですが、どうやら亀と付かず離れずで行動している様子なので、距離を取れば追いかけてこないはずです。


 そしてミラークリスタルタートルは私より遅いので、一度姿を消したら安全です。


 私は離れた場所で草陰に姿を隠しながら、未だ私を探して辺りを見回すモンスターたちを無視し、先を急ぎました。

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